アルバム・カバー曲2曲めは、二葉あき子さんの「夜のプラットホーム」。Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=Ng7GTZ10yNc
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/122171/
昭和22年に発表され大ヒットしたそうですが、元々は戦前の昭和14年に淡谷のり子さんがレコーディングされていました。
歌詞が戦地に赴く夫を見送る妻を連想させ、「『君いつ帰る』とは軟弱である。けしからん」と検閲に引っかかり発禁となったため、淡谷さん盤は幻となっているそうです。
その経緯は以前から知っていましたので、私はこの歌を聴くと愛する人の出征をホームの陰でひっそり見送る女性が浮かんできます。
戦後にこの曲をヒットさせた二葉あき子さんは、コロムビアでKiinaの大先輩にあたられますね。
90歳になるまで現役で歌っていらしたので、Kiinaがデビューしてからコロムビアでご挨拶したりNHKの番組でご一緒出来たりしたそうです。
2002年に二葉さんが「徹子の部屋」にゲスト出演された時に、二葉さんの口からKiinaが「可愛い」という言葉が出ていらしたようです。
こちら↓「徹子の部屋」ファンサイトです。
https://tetuko-room.geo.jp/2020/09/26/20020625/
奇しくもKiinaがアルバムでカバーした2011年に亡くなられましたが、更にこの4年後の2015年に故郷の広島市に「夜のプラットホーム」の歌碑が有志の方たちの手によって建立されたそうです。
Kiinaの「夜のプラットホーム」は、1曲前の「人生峠」とは真逆に、どこにも演歌臭ささがありませんね。
別に出征兵士を見送るシーンである必要はなくて、愛する人と胸が引き裂かれるように辛い別れをする女性の心情をKiinaは見事にドラマチックに歌いあげています。
特に3番の「さよなら さよなら」はほとんど絶唱になっていて、だからこそ最後の「君いて帰る」がより切なく胸に迫ってきます。