アルバムカバー曲5曲めは、田端義夫さんの「かえり船」です。
https://columbia.jp/artist-info/hikawa/discography/COCP-34503-4.html
Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=0s4Ymo8JOpY
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/164002/
昭和21年11月にレコードが発売されるや、たちまちヒットしました。
敗戦によって国外から日本に帰国したいわゆる引揚者(民間人。軍人は復員兵)は500万人にも上ったそうです。
「かえり船」の舞台となった港はおそらく博多港、歌詞に出てくる小島は玄海島と言われています。
満洲から命からがら引き揚げたなかにし礼さんは、祖国の地に降り立ったとき幼な心に「自分はこの国に捨てられた」と思ったそうです。500万人には500万通りのそれぞれの事情や心境があったことでしょう。
「かえり船」のメロディーは、傷ついて戻ってきた人たちを包みこむような優しさが感じられます。
私はこの曲を歌うKiinaの声が大好きです。
特にサビの部分「霞む故国よ♬」「鴎ゆくなら♬」の「か」行の響きの美しさ、発音の明瞭さ!
世の中には色々なフェチがありますが、言うなれば私の場合はKiinaの「か」行フェチでしょうか(笑)
Kiinaは「BS日本のうた」や他の歌謡番組でもこの曲を歌っていますね。
余談ですが、夫の父は戦前は台湾総督府の役人をしており、両親は幼な子3人を連れて日本に戻ってきました。兄妹で夫だけが日本生まれです。