アルバム12曲め、最後の収録曲は美空ひばりさん「越後獅子の唄」です。Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=WVDiKw2V56M
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/122167/
昭和26年(1951)公開の松竹映画『とんぼ返り道中』の主題歌で、劇中の角兵衛獅子の少年をひばりさんが演じました。
Kiinaはとても丁寧に、澄んだ声で歌っていますね。だからこそ、一層みなし児の悲哀が胸に迫ってきます。
カラオケ誌のインタビューでもお話ししていましたが、デビュー当時についていた男性のマネージャーさんがとても厳しい方で、キャンペーンでレコード店廻りをしていて歌詞を間違えるとご飯抜きだった。やっぱり歌手になるのをやめようかなと思ったこともあったと。
このマネージャーさんのことはコンサートのMCでも何度かお話ししてくれました。その後には必ず「厳しくしてくれたお陰で今がある。感謝している」と付け加えるのを忘れないのですが、「芸がまずいと叱られて バチでぶたれて…」という歌詞で当時の辛かった日々を思い出すのでしょうね。
Kiinaはデビュー当時の自分と越後獅子の子どもを重ね合わせていたのかもしれませんが、私は心のどこかでずっと〜今に至るまで、ステージのKiinaと越後獅子の子どもを重ね合わせていました。心身の不調があっても、スケジュールが優先されて充分な休養が取れなかった22年間。それは街道でとんぼ返りを繰り返すみなし児とどこが違うの?と。
Kiinaに限らず、すべからくアーティストとマネージメント会社とはビジネスで、契約で、きちんと対等の関係で繋がるのが本来のあるべき姿。恩とか義理という形に出来ないもので縛りつけるのは違うのではないかなと思います。
もうそういった日本の芸能界だけでまかり通る常識から脱却して欲しい。
Kiinaには、そういうスッキリした世界に戻ってきて欲しいです。
「情」で繋がっていいのは、アーティストとファンの絆だけです。