シングル「大丈夫/最上の船頭」Hタイプのカップリング曲は「恋初(そ)めし」です。KIINA.の歌唱はこちら↓
歌詞は歌ネットより。
永井龍雲さんが文語体で歌詞を書いてくださったので、まるで明治か大正時代の少女の恋の物語のような雰囲気が漂っています。
竹久夢二の絵を見ているよう。文語体が片恋の切なさ儚さを一層際立たせています。
片恋ではあっても、必ずしも初恋というのではないのでしょう。何故なら主人公は人を好きになっていく時の心の揺れ動くさま〜明けても暮れても、花にも鳥にも君を想わずにいられない切なさも、別れる時の張り裂けそうな辛さも既に知っている。だからこそ、なおのことこの感情が恋に進んでいくことに臆病になっているのでしょう。
でも、きっと皆さん経験がおありだと思いますが、「恋ではないか?」と自覚した時には、もう引き返すことは出来ないのですよね?
この年のスペシャルコンサートで、泡の衣装でKIINA..が歌った「かなしみのマーメイド」と「恋初めし」。この2曲で「悲恋」というひとつの物語のように構成されていましたね。
KIINA.の切なげな表情があまりにも真に迫っていて、美しくて、ステージの立ち姿を見ながら、伝説の女優サラ・ベルナールはきっとこんな人だったのではないかと密かに想像しました。
悲しい曲だけれど、片恋の切なさが透明な水晶になって煌めきを放っているような、大好きな一曲です。「リクエストベスト」で5曲まで選べていたら投票していたのだけれど。
夕べ書き忘れましたが、永井龍雲さんのセルフカバーアルバム「完・自力本願」に「恋初めし」が収録されています。↓から歌い出しだけお聴きになることが出来ます。