唐突ですが、ふっふーは頑丈なものが好きです。
ここで私のいう頑丈とは、どちらかというと金属みたいに『物理的に硬い』のではなく、
『化学的に安定していて不変なもの』が当てはまります。
少し詳しくお話ししましょう。
安定というのは変化の果てに、それ以上状態が変わらないことを意味しています。
例えば、完全に錆びた鉄。
鉄は放っておくと錆びついていきます。
それは鉄が金属として存在するよりも、酸化鉄として存在した方が安定しているからです。
金属鉄+気体の酸素=酸化鉄+熱
①2Fe + 1/2O2(g) → Fe2O3
②2Fe + 1/2O2(g) = Fe2O3 + 197kcal
鉄が錆びる現象を化学反応式①と熱化学方程式②で書いたものです。
②式の+197kcalが、ホッカイロの温かさに等しいのですね。
ここで酸素があると↑の反応は右側に傾きます。
逆に酸化鉄を金属の鉄に戻すには、少なくとも低酸素状態にする必要がありそうですね。
なので、大気中の酸素がいっぱいある状態では、鉄は酸化鉄になっていくのでした。
つまり鉄錆びを使った絵具は、変化しないため耐久性の高い絵具ということができます。
赤茶色の絵具 『バーントシェンナ』は、まさにこの組成系の画材です。
私が金髪の影の部分や革製のアクセサリーを塗るときに重宝している色なのですが、
化学的に安定な物質を使った絵具のため、
褪色や変色に強い頑丈な絵具なので安心して使うことができます。
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