はじめまして!
敬語って難しいと敬遠していませんか?
会社に訪問してきたお客様が名乗らなかったからと言って、「お名前を頂戴できますか?」などと聞いていませんか?
「頂戴できますか?」と丁寧な言葉遣いを使ったつもりでも、間違っている敬語なのですよ。
今回は、お客様に名前を尋ねる時に使う正しい敬語表現を解説します。
頂戴は「もらう」の謙譲語
頂戴は「もらう」をへりくだった表現であり、「相手から何かをもらう」ときに使用する謙譲語ですので、パッと見て正しと思ってしまいますね。
例えば、「〇〇様からお手紙を頂戴しました」などと、目上の人から何かをもらったときに使います。
「もらう」の尊敬語は「お受け取りになる」
逆に、目上の人が「もらう」ことをした場合は、「もらう」の尊敬語である「お受け取りになる」を使います。
例えば、「課長、会議の資料をお受け取りください」と、お客様や上司に対しては尊敬語を使えば不快な思いをさせずに受け取ってもらえます。
尊敬語には「お納めになる」や「ご査収」も使いやすい
「お受け取りになる」よりも丁寧に使う場合は、「お納めになる」と「ご査収」を使うことが多いです。
例えば上司に中身をチェック・承認してもらいたい時は、「企画書をお納めください」「添付資料をご査収ください」という表現を使うとしっくりきますね。
「お名前を頂戴できますか?」の何が間違えか?
さて、本題の「頂戴できますか」は、モノなどをもらう時に使い表現であり、「名前をもらう」ことはありませんね。
それは、名前は「もらう」ものではなく「聞く」ものであるからです。
この場合は、「聞く」の謙譲語「伺う」を使うのが正しい敬語表現です。
正解例文は、次の通りです。
「名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
なお、もう少し柔らかい表現にする場合は、頭に「枕詞」を付けます。
「恐れ入りますが(失礼ですが)、名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
まとめ
会社では、みんなが使っていて「丁寧な」表現だと思っていても、実は間違えている敬語ということもあります。
この機会に、正しい敬語を身に付けてみてはいかがでしょうか。