北海道朝鮮学校のチュック部 藤代ソンセンニムの逸話をもうひとつ。
ユンチソン先生からの投稿です。
僕が大学4年生の時、北海道に教実習に行った時の話です。
僕は直接その場にはいなかったんですが、同じ実習生が藤代ソンセンニムの授業を見に行った時の話です。
藤代ソンセンニムは教室にはいるやいなや、とても怪訝な顔をして教室内を見渡していたそうです。
その雰囲気を察知してか教室は異様な空気。
すると、藤代ソンセンニムは開口一番(もちろんウリマルで)
「なんで、教室がこんなに散らかっているんだ、君達ちゃんと掃除しているか!」と学生達を叱りはじめたそうです。
ここまではよくある話。その後です。藤代ソンセンニムは
「君達はなんでこんな愛情の詰まった校舎を汚なく使えるんだ。おじいちゃん、おばちゃんがどんな思いで学校を
立て、同胞達がいつも関心をよせてくれる素晴らしい学校なのに、そんな学校を君達は、掃除ひとつの恩返しも
できないのか。」と。
その後、「君達は知らないかもしれないが、こんな学校は日本にはないんだよ。日本の学校にこんな愛情のこもった
学校はないんだよ。」と子供達に熱く訴えかけたそうです。
藤代ソンセンニムは、ウリハッキョにいながら、自分自身が育った日本の社会・学校教育と向き合い
「日本人としての自分」のありかたを常に追求されてるんだなと強く感じました。
ウリハッキョにいながら、日本人としてのこの社会へのコミットの仕方を真摯に考えていらっしゃるなと・・・
それは、テレビなんかに出てくる「保守系」の人より、よっぽど「愛国的(あえて使わしてもらいます)」だと思いました。
そういう事で、「フォルテ」創設は、「日本人、藤代」にとって新たなチャレンジなんだと思いました。