「古代人と現代人」
公明は抱き起こした湘湘に「あの日の怪しげな娘だな」と言う。意識が朦朧とする中「あの日、道に立ってた怪しいお兄さん?」と言う湘湘。傷を負っている公明の手を見て、湘湘は「あなたね?」と確信する。
湘湘は、さっきまで戦っていた相手が砂のように消えるのを見た後、意識を失ってしまう。
目を覚ました湘湘は病院で点滴を受けていた。湘湘の意識が戻り、駆け寄る金晶と夏暁南。体を起こした湘湘は「あの人は?」と聞くが、2人は何のことだか分からない。
制作発表会を欠席した湘湘に怒る金晶。湘湘が謝り、金晶は「欠席したことは私が始末をつけるから」と言って病室を出て行く。
エレベーターを待ちながら、于飛は「湘湘は大丈夫なのか?」と天秀に聞く。「CTは異常ナシだから数日で治る」と答える天秀。
于飛が「なぜ俺が推薦したとバレた?娜娜がバラしたのか?」と言っていると娜娜が来る。
于飛と娜娜がエレベーターに乗ると、監督が駆け込んでくる。
「娜娜さん、今日、湘湘に会った?」と聞く于飛。娜娜は「湘湘?ああ、今日欠席した棚ボタ女?」と答える。「棚ボタ?」と于飛が聞き返す。「ええ、事実でしょ。暗黙の了解だわ」と言う娜娜。于飛は「推薦はしたが彼女は実力で合格した」と言い「ねえ、監督」と監督に同意を求める。娜娜は「でも配役は決まってたはずよ」と返し、于飛と同じように監督に「ねえ、監督」と言う。2人の間に挟まれ困ってしまう監督。
于飛と湘湘は「やる気が失せた」と言ってさらに監督を困らせるが、エレベーターの扉が開くと待ち構えていたマスコミには何ごともなかったように振る舞う。
湘湘はカバンの中身をベッドの上に出す。探していた携帯はなかったが、見たことのない玉佩があった。それを手に持ち「私のじゃないわ。なぜカバンに?」と言う湘湘。
湘湘は夏暁南の携帯から自分の携帯にかけてみる。しかし誰も出ない。
湘湘の携帯は公明のそばで鳴っていた。
湘湘が意識を失ったあと、捜しに来た夏暁南たちに気づき隠れた公明。その時に公明の玉佩もカバンに入れられてしまっていた。携帯がかわりに残されていたが、公明はそれが何か分からない。
紀元前16年。諸公から公明を消すよう命じられていた王莽は、2度も逃がしたと責められる。さらに「王一族の娘は早死にした。こうなっては趙氏を皇后に立てるしかない。しかも趙氏は操りやすい女子ときておる。この好機を逃してはならん。一族の名を貶めることがあれば容赦はせんぞ」と言う諸公たち。
諸公たちの話から、子修が影月に尋問していると分かった王莽。王莽は急いで影月の元へと向かう。
睨みつける影月に「痛めつけられて強がっていられるかな」と言う子修。そこに公明の行方がまだつかめないと言う知らせが。追っていた者も消息不明だと。
子修は影月に「道士をどこに隠した」と言う。影月は「公明様がご無事なら思い残すことはない。殺したいなら殺すのね」と返す。
「俺は王莽殿とは違う」と言い、子修は焼きごてを手に持つ。その焼きごてを影月の顔に近づけていく子修。その時「やめろ」と止める王莽の声がする。
駆けてきた王莽は子修の手から焼きごてを取る。「先日も公明の命を狙い、また命令に背くとは。お前の主は私か?老いぼれたちか?」と子修に聞く王莽。子修は「私の主は王莽殿だけです」と答える。王莽は焼きごてを子修の体に強く当て、立っていられなくなった子修は膝をつく。そんな子修を「連れていけ」と王莽は命じる。
王莽はすぐに縛られていた影月の縄を解く。「公明様は無事なのですか?」と言う影月。王莽は「屍がない以上、生きているはず」と言う。そして「奴は君を助けにも来ない。そんな冷酷な男を、まだ案じるのか?」と王莽は言い、その場を後にする。
街を歩いていた公明は、警官から追われている女性を見かける。その女性を湘湘だと勘違いし、追いかける公明。
公明が警官に捕まった女性の顔を確認すると、湘湘ではなかったと分かる。しかし警官が何者か知らない公明は、娘に2人の男が乱暴しているとしか見えない。公明は警官を殴り逃げ出す。
病院のベッドでテレビを見ていた湘湘は、昨日、市街地に突然馬が出現したというニュースを見る。すぐに公明の乗っていた馬だと気づいた湘湘は「夢じゃなかった。じゃ、時代劇の人は…」とつぶやく。
地下道で寝ていた公明を「時代劇みたい」と女子高生たちが見ていた。その時、公明の持っていた湘湘の携帯が鳴る。女子高生たちは携帯を取り、かけてきた湘湘と話す。
湘湘は夏暁南をベッドに寝かせると、病院を抜け出し公明のいる地下道へ。
寝ている公明を起こした湘湘は「携帯を盗んだわね?」と言う。「盗みは働かぬ」と言う公明。それに、それが何かも分からないと。
湘湘は「昨日の騒ぎは何?」と聞く。「刺客から命を狙われた時、君に遭遇したのだ」と話す公明。湘湘は「刺客?その刺客は死んだの?」と言う。目を伏せると「自分の命を守るため、殺した」と公明は答える。冗談で言っているわけではないと分かり、関わりたくない湘湘は「さようなら」と立ち去ろうとする。そんな湘湘に「玉佩を返してくれぬか?」と公明は頼む。
「お気持ちは分かりますけど、配役は監督の権限ですよ」と電話で話しながら病室に入って来た金晶。監督は「相手は娜娜だぞ、俺は張芸謀じゃない。心底、疲れてやる気なんか失せた」と言うと電話を切ってしまう。
やりきれない金晶は「絶体絶命よ」と言いながら、ベッドのふとんをはぐ。そこには怯えた顔の夏暁南がいた。
湘湘の運転する車に乗った公明。初めて車に乗った公明に、湘湘は「怖いの?」と言う。公明は強がり「まさか」と返す。それでも湘湘を信じ「この世界ではお嬢さんだけが頼りだ」と言う公明。
湘湘は家族や友達がいないのか聞く。公明は「ここにはいない。実を言うと私は漢の長安から来た」と話す。昨日のことは君も覚えているはず、死んだ刺客が突然消えた、私にも理由は分からぬが刺客は一瞬で老いた気がしたと。湘湘は「そんな話、正常な人は信じないよね」と言う。
「妄想だと一蹴するのか?“礼にあらざれば言うなかれ”あまりにも無礼すぎるぞ」と言う公明。湘湘は「漢文の授業じゃないのよ。本当に2000年前から来たわけ?」と返す。「2000年前?」と公明は驚く。湘湘は「やけに迫真の演技だわね。あなたは古代人で私は現代人」と言うと車を止める。
車から降りた湘湘は、電話で「こじれたのは私のせいよ。私が何とかする」と金晶に話す。「監督はともかく娜娜は?」と言う金晶。湘湘は「任せて。監督の次に娜娜と会う」と言う。始末は自分でつけると。
電話を切った湘湘は「これから急用があるの。玉佩は病院に戻ったら渡すわ」と公明に言う。「命に関わる一大事だ。とても待てぬ」と言う公明。湘湘は「私だって他人に運命を握られてるんだから、ワガママ言うと協力しないわよ」と言う。「では、すぐに終わらせてくれ」と公明が言い、2人は車に乗る。
監督と会った湘湘は「許してください。私のミスでした。あんなことは二度としません!」と誓う。湘湘のことは信じるが、娜娜が機嫌を損ねると手に負えないと言う監督。湘湘が「娜娜は私が説得します」と話し、監督は「この件は君の好きにしろ。俺は関与しない」言う。出演には娜娜の同意が条件だと。
監督と別れたあと、公明は「この後は誰に会う?」と聞く。「高慢で冷血な女、趙飛燕よ」と言う湘湘。
湘湘は公明が耳の後ろをケガしていると分かり、薬を塗る。その時、ロン髪じゃ治療しずらいと思った湘湘は、公明を理髪店へ連れて行くことに。
理髪店が医館だと思ってついてきた公明は、大事な髪を切られショックを受ける。髪は体と同じ父母からの贈り物だぞ、と怒る公明。
外に出た公明は、女性の格好を見て「肌をあらわにしている。まるで獣だ」と言う。「じゃ、私も?」と言う湘湘。公明は「そうだな」と答える。湘湘は「私は役者なの。美しくて賢いの」と話す。「役者とは何だ?」と公明が聞き「役者ってのは、芝居の役柄を演じる仕事よ」と湘湘が言う。「君が“許皇后”を名乗っているのも芝居なのか?」と言う公明。湘湘は「そう、私の役柄は2000年前の許皇后よ」と返す。「2000年前?許皇后は2000年前の人物か?」と公明が言う。「当たり前でしょ」と湘湘は返す。公明は周りを見渡し「なるほど、漢とは大いに違うわけだ。2000年後の世は、忌憚なく問答ができる」と納得する。
名演技だとしか思っていない湘湘が、どうやって2000年前の世界からここに来たのか聞く。「恐らく殺されそうになると、ここえ来るようだ」と話す公明。湘湘は「殺されるって誰に?」と言う。「知己だ」公明は答える。
子供の頃、書簡を盗んだと疑われた王莽は、先生から「素直に薄情しなさい」と叱られていた。そこに来た公明が、書簡は別の2人が池に捨てたと証言し助ける。
娜娜に会いに行った湘湘は、謝って許してもらおうとする。何でもするからと。そんな湘湘に娜娜は「じゃ、土下座してよ」と言う。しかし湘湘はすることができない。「何でもするなんてウソ?私は有言実行が信条なの」と言う娜娜。とうとう我慢できず「バカにしすぎだわ」と湘湘は怒り出す。
「バカにするほど人から見下されるのよ」と言う湘湘。噂どおり心が狭く、失礼で常識知らずね、と。娜娜は鼻で笑うと、湘湘の頬を叩く。湘湘も娜娜の頬を叩き、もう一度娜娜が湘湘を叩こうと手を上げる。その時、娜娜の手をつかんで「やめろ」と公明が言う。
「彼女は謙虚に謝罪したのに、あまりに高圧的ではないか。謝罪は受け入れてやるものだ。“己の欲せざること施すなかれ”それでは趙飛燕と何も変わらん。心が醜いから、容貌まで醜くなるのだ」と娜娜に言う公明。
公明は「やるべきことは、やった。きっと他に何か方法がある」と湘湘に言い、手を引いて連れて行く。
病院へ戻った湘湘は、公明を車で待たせ玉佩を病室まで取りに行き戻ってくる。
「どうぞ」と言って湘湘が玉佩いを差し出し、受け取る公明。湘湘は公明を家まで送ろうとするが、しばらくすると公明は煙のように消えてしまう。悲鳴をあげる湘湘。
ーつづくー
初めて車に乗った公明も面白かったけど、それよりも自動ドアがツボ。
自然に透明のドアが開いたから、何だ!?って思うよね(*≧ω≦*)
娜娜に許してもらうどころか、また怒らせてしまったような…( ̄▼ ̄|||)
だ、大丈夫なのかな?
公明の言葉にはスカッとしたけど心配。
公明が消えて、これで湘湘も信じるよね!?
再び公明が湘湘の前に現れた時が楽しみ(*´艸`*)
↓ポチッと押していただけると嬉しいな。
よろしくお願いします
にほんブログ村
いつもポチッをありがとうございます(*´ー`*)
車も自動ドアも街並み、携帯など全て、そして現代人も・・なんだこれは?って。
私が子どものとき、いや若い時と比べても、PCや携帯なんてなかったのですから、ましてや。余談でした。
娜娜の平手打ちに応酬した湘湘にも公明の言葉にもスカッとしましたね。
私的にはロン毛の公明の方がよかったかも。
そのうち慣れるかな。
あちらの時代の人で、あの考えの持ち主だから言えることでしょうけれど、いいですよねー
監督の公明への怯えよう(?)も面白かったですね。
娜娜への態度も。
玉佩が戻って消えてしまいましたが、次回はどのような辛味になるのか、楽しみです。
あちらの時代(漢代)の状況も気になります。。。