蘭陵王は家の近くに花の種を播く。それを見た雪舞は「戦場で刀を振り回す軍神が花の種を播くなんて意外だわ。どんな花の種を播いてるの?」と言う。花が咲けば雪舞も気に入ると、何を播いたか答えない蘭陵王。
雪舞は蘭陵王が幼い頃に着ていた衣を持っていた。それを見た蘭陵王は、息子が産まれた時はこの衣を譲る、私のおさがりを着せてやるのだと話す。楽しく話していた蘭陵王が突然、顔を曇らせる。「どうしたの?」と聞く雪舞。
蘭陵王は自分たちが気ままに暮らしている間にも、段韶や高延宗が宮中で苦労していることが気がかりだった。雪舞は「段韶殿なら任せておけるわよ。きっとうまくやってくださるわ」と話す。「されど延宗は私に嘘をついた。尚書令の代理は皇太子だ」と言う蘭陵王。「ご存知だったの」と雪舞は驚く。「何たることだ。君も私を騙していたか」と蘭陵王に言われ、雪舞は「さようなことでは…」と焦ってしまう。しかし蘭陵王も休ませようと気遣ってくれていたことはよくわかっていた。
「皇太子は尚書令の座に就くべきだ。手腕も見せられるし鍛えられる」と話す蘭陵王。雪舞は延宗たちから皇太子は国を治める力がないと聞いていたため心配するが「それは場数を踏んでおらぬからだ。この私とて、かつては馬にも乗れなんだ」と蘭陵王は言う。皇太子には野心も素質もある、乱世の名君にもなりうると。「誠に皇太子にも見所が?度量が狭くて道を誤りやすいと皆案じているわ」と返す雪舞。しかし蘭陵王は皇太子も人の子、過ちをかてとすればいい、そうすれば人も磨かれると言う。蘭陵王が暇をとることにしたのは、皇太子に場数を踏ませるためだったと雪舞は気づく。
陛下が近く戻り、上皇になられると祖珽は高緯に報告する。高緯に取り立てられた役人たちは財宝を献上し、陛下は高緯を褒めていたと。玉座まであと一歩だと祖珽から言われ高緯は喜ぶ。大いに祝おうと言う高緯を譲位が近い今こそ宴は控えるべきだと鄭児が止める。高緯は祝宴は晴れて即位したのちにし、その時は蘭陵王に剣舞を、雪舞には酌をさせると言う。
雪舞は蘭陵王が都からの報告を受けている所を見てしまう。
蘭陵王は雪舞のために鶏の吸い物を作ってくれる。農家の人のお世話になってばかりではいけないと言う雪舞に、蘭陵王は「鶏の代金として、相場の10倍を支払っている。君はいささか世事にはうといゆえ」と返す。雪舞は「さようね。私は世間知らずですもの。なれど誰かさんは国事を気にしてばかり。暇をとっていても、ひっきりなしに都から知らせが来るわ」と言う。「見たのか」と蘭陵王が言うと「国を思うわよね。蘭陵王ですもの」と言う雪舞。
雪舞はさっきの知らせが何だったのか聞く。蘭陵王は皇太子の手で寄付が集まったが、出所が分からず段韶が調べていると話す。道を誤らなければよいが、と言う蘭陵王。
宮中に戻ってきた高湛は、朝廷で驚くべき額の資金を集めてくれたと高緯を褒める。殿下が集めた額は、以前、蘭陵王が集めた額の十数倍にのぼると話す祖珽。しかし土地を出て行く民から、この土地の富豪が県令になり、銀子を取り立てていると聞いていた高湛。高湛から命じられ、皇太子がいかなる者から取り立てたのかを調べていた段韶は、地元の富豪や王族だったと報告する。
高緯は尚書令の職権で官位の額を定め、見合う額を払った富豪たちに任命していた。売官で官位を買った富豪たちは、大金の元を取るため民から銀子を取り立てることに。激怒する高湛に段韶は「殿下に過ちはあれど、国を思うお気持ちは確かです」とかばう。しかしそんな段韶に「私は口添えなどいらぬ。何が過ちなのだ。富豪どもが搾取せねばよいだけのこと」と言い返す高緯。その言葉でさらに激怒した高湛は「このうつけ者め」と叱咤し、金は寄付した者に返し、天下に広く位を売らない事を知らしめるように命じる。
慌てた高緯は「それでは私の威信が」というが「国の威信より己が威信を選ぶか。皇太子の代えはいるが、斉の国は一つ。朕に選べと申すのか」と言う高湛。そして蘭陵王が戻り次第、譲位の詔を発すると言うと、高湛は散会して行ってしまう。
立ち尽くしていた高緯は、急いで高湛を追いかける。「世継ぎは蘭陵王ですか」と聞く高緯。「誰が継ぐかなど、朕に問うでない」と高湛は答える。皇太子という地位にありながら知る事も出来ないのか、と言う高緯に「皇太子、高長恭からしかと学ぶがよい。朕の子に生まれながら長恭に何一つ勝てぬとは実に情けない」と返す高湛。「何ゆえさように臣下と比べるのです」と高緯は言う。皇太子なのに高長恭に劣る点ばかりを数えたて、自分の努力は目に入らないのかと。
子供のようなことを言う高緯に「売官のことでは大いに失望させられたぞ」と高湛は言う。高緯はなぜ自分が功を焦ったのか、芒山でなぜ勝手に兵を出したのか、考えてほしいと訴える。機会も与えられず、比べられてばかり、いつだってそうだと。そして「父上の目には蘭陵王しか映っておらぬ。高長恭こそが父上の真の息子で、私など赤の他人とおっしゃるのですか」と言う高緯。高湛は小さく首を振ると、高緯の頬を叩いてしまう。自分の気持ちを分かってもらえなかった高緯は「失礼致します」と言うと、高湛に背を向けて歩き出す。その目からは涙が溢れてくる。
高湛から呼ばれた段韶と斛律光は「どちらに位を譲るべきだ。皇太子か蘭陵王か」と聞かれる。何時間も話し合う三人。二人の話を聞いた高湛は、強くうなずくと「あい分かった。心を決めた。朕は譲位の詔をしたためようぞ」と言う。
高緯は蘭陵王が世継ぎとなると考え、宮殿から離れて平凡な夫婦として暮らそうと鄭児に話す。しかし祖珽は、蘭陵王が即位すれば、禍根を残さないよう殿下とその一派の者たちを根絶やしするはずだと言う。生き残る術は、蘭陵王が戻る前に皇位に就くことしかないと。
鄭児は高緯と二人で民の衣に着替え、街の市場へ向かう。そして人混みに紛れながら、高湛の暗殺について話す。
柔然族が祭りの儀式で使った子羊を陛下に献上する。柔然との友好のしるしとして、高湛が子羊の肉を一口食べる習わしがあった。
段韶は焼かれた子羊に銀の針で毒が盛られていないか調べる。念入りに調べたあと、高緯が小刀で供物を切り分けるが、その小刀に毒が仕込まれていた。
高湛は子羊の肉を一口食べる。その式典で新たな皇帝となる者の名を明らかにしようとする高湛。しかし時間をかせぐため、詔を読もうとする四喜を祖珽と高緯は何度も止める。そして詔が読まれる前に、高湛は倒れてしまう。
高湛を抱きかかえ、寝殿に運ぶ高緯。高緯から誰にも入るなと命じられ、侍医も中に入る事ができなくなる。
祖珽は四喜が読もうとしていた詔を見て驚く。急いで寝殿に向かう祖珽。
高緯は酒に毒を入れる。それを高湛に飲ませようとするが、その前に高湛が目を覚ます。それに驚いて毒酒を杯からこぼしてしまう高緯。すぐに高湛は高緯が毒酒を飲ませようとしていたことに気づく。慌てた高緯は「祖珽に言われて、蘭陵王に位を譲らぬようにと。お詫び申し上げます」と必死で謝る。「どうかお許しを」と。しかし高湛は許さず「だれか参れ。皇太子を退ける。蘭陵王を呼べ。もはや皇太子ではない」と言う。
高湛の言葉に高緯の殺意は止らなくなる。香炉を手に持ち、何度も何度も高湛の頭を殴る高緯。祖珽が「詔書には殿下に位を譲ると」と知らせに来るが、すでに高湛は息絶えた後だった。
祖珽の言葉を聞いた高緯は我に返る。自分の過ちに気づき、涙を流しながら「父上」と抱き締める高緯。
詔を読んだ高延宗は「次の皇帝は皇太子に決まったのか」と驚く。
高湛から、どちらに位を譲るべきか聞かれた段韶は「蘭陵王は務まりませぬ。皇太子こそ適任かと」と答えていた。蘭陵王は慈愛にみち、情に流されやすい人物、平和な世であれば名君となるが、乱世の今は君主の器ではない、しかし皇太子は対極で、冷徹な面はあるが、よき導きさえあれば乱世の覇者となると。斛律光も皇太子は売官はしたが、集めた銀子をすべて国に納め、懐に入れようとはしなかったと話す。さらに段韶は「陛下も皇太子殿下に位を譲りたいとお考えでは。お心に迷いはあれど、殿下が立派な君主に成長されて即位するよう願っておいでのはず」と言う。しかし殿下が即位したのち、蘭陵王の立場について案じている、骨肉の争いはあってはならないと言う段韶と斛律光。「あい分かった」と言った高緯は、皇太子が即位した時には、二人で助けてやってほしいと言っていた。
初めから陛下の眼中にあったのは皇太子でした、と高延宗に話す段韶。蘭陵王を使って励ましていたのだと。「兄上のほうが明らかに優れた人物であろう。陛下は何ゆえ」と高延宗は納得できなかったが、そんな高延宗に「陛下も人の親なのです」と段韶は言う。
祖珽は寝殿を出ると、殿下にお召し物の替えを持って来るよう四喜に言う。そして半刻の後、葬儀の鐘を打つよう命じる。
寝殿の中に戻った祖珽は、高湛を抱き締めながら嘆き悲しむ高緯を見て「何をめそめそと。親兄弟で殺し合う定め、それがお前たち高一族だ」と思う。
ーつづくー
やっぱり蘭陵王はのんびり過ごすことなんてできなのね…(o´д`o)=3
「蘭陵王の手料理をとくと味わうがよい」と言って蘭陵王が雪舞に食べさせる時、踏雪が「私もほしい」と言ってるみたいで可愛かった(*´艸`*)
高緯ぃぃぃぃぃぃぃぃΣ(T▽T;)
父親が生きていなければ、認めてもらうことなんてできないのに。
高湛は蘭陵王を使って励ましていたつもりかもしれないけど、高緯にそれが伝わっていなかった…。
お互いの気持ちが最後まですれ違ってしまったことがとても悲しい。
そして、さらに高緯は蘭陵王を恨むはず(;△;)
祖珽の最後の言葉も恐いヾ(・ω・`;)ノ
内心では高緯を馬鹿にしているよね。全然腹心じゃない。
こんな祖珽と鄭児を側に置いたまま皇帝になる高緯はどうなってしまうのー!?
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庭に種を植える蘭陵王、雪舞との二人のシーンはすぐに終わってしまいそうですね~
ラフな服装で、似合ってますね(*^^*)
確かに5爺達が心配~
高緯~( *`ω´) 父親を殺すなんてーーーーー酷い殺し方( ; ; )
湛ももう少し接し方を考えねば!譲る気持ちがあるなら育てる教育をして欲しかった…
愛情が足りなかったような~
はじめから、この二人はすれ違ってましたね( ; ; )
高緯はきっと蘭陵王が居たから父親を殺したと、蘭陵王を恨みますよね~
自分が悪いのに!!
蘭陵王が危ないと思います。
祖珽も~この人もダメダメだよ~高緯を自分の駒のように思ってる!
鄭児も怖いですね~
続きが気になりますね~蘭陵王が帰って来るよね~
高緯と蘭陵王~どうなるんだろう
子馬ちゃん出て来なかったね( ; ; )
明日は出てきそうかな…
うささん、ありがとうございます。
この数回の伏線通りの最期。。。
大卜の一言、重すぎました。
二人の一見平穏な生活は
長く続けられないのですよね、きっと。。。
それにしても、鳥の汁物は
雪舞が作った時のあの汁物を思い出してしまいました。
腕が上がったとはいえ、きっと四爺の方が
美味しく作れそうですね。
また暗雲立ちこむ中でのエンディング。
次回もどうなるのでしょうか???
ところで蘭陵王の休暇は、実家なんですね。落ちつくんでしょうが、もう少し家具や寝具などは新婚なのだから新しく飾り立ててもよさそうなのに、、、2人で質素すぎますよね。楽しそうだからいいのですが、、。なんのお花の種をまいたのかなあ、気になります。
ソテイの言葉も気になります。
そていの
【警察署】(あれば;) ヽ(~-~(・_・ )ゝ 連行します
高緯、気持ちは痛い程わかるけど
人に言われた通りに行動してはダメでしょう・゜゜・(×_×)・゜゜・。
お父さん(高湛)の愛情は十二分にあったようですが
愛情表現の方法が不器用過ぎたような感じがします( ノД`)
高一族の負の連鎖が止まりません(x_x;)
人に言われた通りに行動してはダメでしょう・゜゜・(×_×)・゜゜・。
お父さん(高湛)の愛情は十二分にあったようですが
愛情表現の方法が不器用過ぎたような感じがします( ノД`)
高一族の負の連鎖が止まりません(x_x;)