
汚れていくのになぜ笑う明日はぼくを待ってはくれないのだまだ若いのにボケているおばさんが歯医者に来る毎日来てるのに自分で気付いてないのだなんでこんなに切ないのかなかなすごく謝りながらくるんだよごめんねごめんね、入れ歯がうまく入らなくって悩んじゃってごめんね、こんなひと他にいないわよね恥ずかしいわよねとかいいながらくるんだよねドアからいちばん近いユニットに座らせて診たのに自分がどっちからきたのかもボケてて帰りはまったく別のほうへ行くし、ひとりで家で入れ歯が上手に入らずにご飯も食べられずすごく悩んだろうなってそのひとの姿を想像したらとてつもなく悲しくなってしまったんだよあたしのいうことはおかしいかな?あたしまわりとうまく会話できてるかな?そんな感じで自分の歯で食べ物が食べれるってそれだけでありがたいんだって思ったんだよね光の輪へ入って行ったんだよね目を閉じて耳を澄ませたんだよね見た目にばかりだまされていないか?実はすごくいい音かもしれないのに?真昼に暗い目をしている。泣きたいのに笑うしかなか
ったんでしょう生きているのに感じない?ただ想像の世界で逃げ場を探してばかりいる?怖くなってすぐ声を出す。どうせ終わるのになんで始めるのだろう。カルシウムが足りないってことだ