バラ科は種類が多岐に亘り驚くほど多い中で
バラは、バラ属で4属13節に分類されている
分かり難いので表にまとめてみた
原種を地域別に見てみる事にする
4属13節とその代表的な原種です
バラ亜属10節を中心に
原種の自然交雑から交配による進化を表にしてみた
1)ヨーロッパの原種
ヨーロッパでの原種は、①ガリカ節②カニナ節③シンスティラ節④ビンピネリフォリア節が中心である。
◎栽培原種が生まれてきた(野生種を選び、栽培し、選抜改良を重ねた結果幾つかの栽培原種が生まれた)
◉「ロサ・ガリカ」と「ロサ・モスカータ」の自然交雑で「オータム・ダマスク」が
◉「ロサ・ガリカ」と「ロサ・フェニキア」の自然交雑で「ロサ・ダマスセナ」が
◉「ロサ・カニナ」と「ロサ・ダマスセナ」の自然交雑で「ロサ・アルバ」が
◉「ロサ・アルバ」と「オータム・ダマスク」の交配で「ロサ・ケンティフォリア」が誕生した。
この様に、「ロサ・ガリカ」「ダマスク」「アルパ」を中心とした時代が続き、16世紀「ケンティフォリア」(モスローズも含む)と前期オールドローズの誕生していく。
◉前期オールドローズの系統は、4系統5品種群である。①ガリカ系統②ダマスク系統③アルバ系統④ケンティフォリア系統と枝変わり「モス系統」である。
中国からバラが渡ってくる迄は上記の品種群が中心の時代が長かった。
2)中国の原種
①コウシンバラ節②モッコウバラ節③ナニワイバラ節④カカヤンバラ節⑤ローザ節と中国の原産原種は多い。
◉18世紀から19世紀、ヨーロッパへ渡って最も影響を及ぼしバラの進化に貢献したのは④コウシンバラ節である。
○ロサ・キネンシス系(チャイナ系)の「パーソンズ・ピンク・チャイナ(オールドブラッシュ)」「スレイターズ・クリムソンチャイナ」
○ロサ・ギガンティア系の「ヒュームズブラッシュ・ティー・センティッドチャイナ」「パークスイエロー・ティー・センティッドチャイナ」
の4種類が最初に渡り、ヨーロッパのオールドローズと交配して多くのオールドローズが誕生する事になる。(後期のオールドローズとも呼ぶ)
4種を「フォー・スタッド・ローズ・オブ・チャイナ」と呼び、ヨーヨッパのバラの進化に多大の貢献をした品種として呼ばれている。
◎誕生したオールドローズとは
- ポートランドローズ(オータム・ダマスク×✖️スレイターズ・クリムソンチャイアナ)
- ブルボンローズ(オータム・ダマスク✖️オールドブラッシュ)
- ノワゼットローズ(オールドブラッシュ✖️ロサ・モスカータ)
- チャイナローズ{ロサ・キネンシスカが発展)
- ティーローズ(ロサ・キネンシス✖️ロサ・ギガンティア)
- ポリアンサローズ(ノイバラ✖️ロサ・キネンシス)
- ハイブリッド・ペーパーチュアルローズ(上記、各系統が交配され出現した系統)
3)日本の原種
日本の原種は、①ローザ節②シンスティラ節③サンショウバラ亜属ミクロフィラ節④カカヤンバラ節 が自生している。上記表ご参照
⚫︎ノイバラ(Rosa multiflora)は、日本全国に自生し、ポリアンサ系統やフロリバンダ系統の改良の基になって房咲き性の親となった。接木の台木に利用されている。
⚫︎テリハノイバラ(Rosa luciae)は、海岸や明るい山地の斜面に自生し、枝は長く伸びて、つるバラの基になるランブラー系統の基本種である。
⚫︎ハマナス(Rosa rugosa)は、太平洋側は茨城以北、日本海側は鳥取以北の海岸に自生し花は大きく紅紫色で香りが強い。自然交雑などで多くの近縁種を産んでいる。
⚫︎サンショウバラ(Rosa hirtula)は、富士山周辺に自生。サンショウに葉が似ていることから命名。淡いピンクの一日花。大木となる。
4)中近東・西アジアの原種
最も有名なのが、ピンピネリフォリア節のロサ・フェティダ(Rosa foetida)である。
現代の黄色いバラの親元である。
以上、
まあ、日常では亜属など目にしないので全く知らなかったので少し勉強になった。
バラの系統概要 まとめてみた 錯誤があればご容赦下さい