そもそも私が落語に触れるようになったのは今から15年ほど前になる。
もともとお笑い好きではあったが、噺家を見るのは大多数の人と同様、笑点だけであった。
ある時、「一度本物の落語を見てみたい」と突然思いたった。特にきっかけなどもなく、本当に思いつきだったと記憶している。
調べてみると、自宅からそれほど離れていない町で立川談志師匠の独演会が開かれるとのことだった。師匠の名前は知っていたので、早速行ってみることにした。
もうだいぶ前のことなので演目の詳細は記憶にないが、蜘蛛駕籠を聴いたのは覚えている。
その後、CDボックスなどを買って聴いたりはしていたが、なぜか「寄席に行く」という発想はなかった。
寄席に行くようになるのは、この5年後くらいからになる。