頼もしいワンコとの出会い

僕のおうちは２００軒以上ある住宅地にあるんだって。

だから、朝のお散歩でも夕方のお散歩でも、いっぱい友達に会うんだ。

その中でも、僕と同じころに生まれたらしいモンブランくん。

僕は茶色のミックスだけど、彼は白色のミックス。

彼のママと同じスッキリした体型で、もの静かな性格で僕と気が合うんだ。

よく会うワンコでは、太陽くんっていうダックスフントの男の子もいるんだけど、

この子は、僕にワンワン吠えてくるんだ。

僕は何もしてないのに、なぜ吠える？

おまけに僕に向かって吠えながら、後ろに下がっていくんだから・・・

僕はあきれて、いつも無言になっちゃうよ。

 

ある日曜日の朝。

いつもより、ゆっくりめのお散歩が終わったら、急にパパとママと一緒に

車でお出かけしたんだ。

パパお気に入りのホンダのアコードワゴン。

パパが運転。僕とママは後ろの座席に乗り込み、どこかへGO!

 

１０分くらいでやってきたところは・・・

おばあちゃんのおうち～！

僕が到着したら、すぐに出てきて「マルちゃ～ん♪いらっしゃ～い♪」だって。

おばあちゃんに、わしゃわしゃかわいがってもらってたら・・・あれ？なんか視線・・・感じる・・・

おばあちゃんちのお庭に目を向けると・・・

わ～！でっか～！

すんごい存在感の秋田犬の若千代さん！ママは「ワカ～♪」って呼んでたよ。

僕より、１０倍くらい大きくて、僕の短い毛と違い、ふっさふさの毛。

僕のショートレッグと違い長い足とボリューム満点のフサフサしっぽ。

なんといっても声が太い！お腹に響く鳴き声！ヴォ～ワ～ン！

素敵～！あこがれちゃう～！

ワカさんが、僕にこっちこいって目で訴えるから、緊張しながら近づいてみた。

僕を　くんくんくんくん・・・

よし、俺の弟分にしてやろうって言ってくれたんだ。

ヤッター！

晴れて僕はワカさんについて、お散歩にも行くことになったんだ。

知らない町で初めてお散歩した僕だけど、ワカさんと行くお散歩の安心感が半端ないっす～。

僕がキョロキョロしていたから、ついワカさんにブチ当たったり、ワカさんの足を踏んじゃったり

色々しでかして、一瞬、怒られる！って思ったけど、ワカさんは何も言わない。

懐が大きい～！

途中で出会ったワンコも、ワカさんが何も言わなくても、なんだかびびってよけていく～。

カッケ～！

僕も早く大きくなって、ワカさんみたいな貫禄が欲しいなぁ。と思ってたら、

すかさずママが、

「マルは、ワカみたいに大きくならないよ～。柴犬くらいかな？」だって。

えっ？食べたら、ワカさんみたいに大きくなれるんじゃないの？え～っ？

犬種というものがあることを知った僕。

ショックだわん。