川柳茶房 Toujirou

笑いの少ない川柳ですが・・・。

反復法で川柳

2022-05-12 16:49:22 | 日記

 修辞法でいう反復法(リフレイン)は同じ言葉やフレーズを繰り返す技法です。川柳は、省略の文芸と言われているので反復法はある意味対極にあります。川柳も俳句も17音字で詠みますから、作者にそれなりの技量がないと失敗することもありますが、反復して書くことで、読む人の印象に深く残り、その結果、詩情がふくらみ、大きな感動を与えることができます。

修辞法には同じ言葉を繰り返す「畳語法」と、同じフレーズを繰り返す「畳句法」があります。

畳語法の例  さんが死んだ死んだと爪を噛む  森中惠美子

畳句法の例  大仏の鐘杉を抜け杉を抜け      浅井 五葉

ほかにも、文の先頭の箇所だけを繰り返す「首句反復」との最後に同じ語を繰り返す「結句反復」もあります。。

首句反復の例   紙の雪紙の重さで落ちて      大嶋 涛明      

結句反復の例   妻の灯か子の灯かこころすでになし 林 ふじを

最後に状句法の俳句を一句。

       分け入っても分け入っても青い山 種田山頭火