閑話休題~しまいづのブログ~

ICOM IC-PW1 落雷修理

ICOM IC-PW1 



フルパワー・フルデューティ仕様1kWリニアアンプ

症状 : 落雷品(電源が入らない)



落雷品と言うことで メーカーも修理してくれません

9月に入手して 9か月かかってやっと修理完成になりました

このアンプの落雷品は 結構あるようですね


1.不使用時の落雷による破損個所は ほとんどスイッチング電源です

   ファイナルには通電していないし リレーも切り替わっていないため

   飛んでいることはほとんどありません

   電源回路からの侵入や 他の接続機器からの侵入がほとんどです


2.使用時の破損のほとんどは ファイナルです

   波及故障で 電源回路や制御回路が故障することもあります


それでは始めます!!



HF/50MHz ALL BAND 1KW LINEAR AMPLIFIER

IC-PW1



外観上は綺麗なものです










まずは分解












電源ヒューズは跡形なく木端微塵












12V電源のトランジスターも











スイッチング電源のブリッジダイオード











20Aのブレーカも吹き飛んでいます











リレー基板はパターンが溶けてます



これらから判断すると 相当な電流が流れたことが分かります

直雷を受けたのでしょうか










12V電源と18V電源回路を直してから

次はこの380Vスイッチング電源です

FETやブリッジなどかなりの素子を交換



AC入力を いったんDC380Vに昇圧します









FETのドライブ波形











日本の場合 AC100V入力で 

ICの規格表どおり 385Vにしました



左が電圧設定 右が異常高圧になったときの電圧設定VR(400Vにしました)










AC200V入力にすると



こんな電圧に










次は50V電源回路です

ココも FETやドライブの部品をかなり交換

AC200V入力時の電圧を45Vに



左のVRが電圧設定用










AC100V入力時の電圧











最後に 最も時間がかかった電解コンデンサー



AC100V入力時は問題ないのですが AC200V入力にすると

絶縁が悪く 何度もヒューズが飛びました

高圧の不安のある部品は 予め交換すべきですね

これが分かるの・・・1ヵ月










電源のフェライトコアーは

FT240-43のW1JR巻で内臓にしました












最後に コントローラーの麦球が切れかかっていたので

ブルーLEDのバックライトにしました

まずは 左が角型LED 右が砲弾型LEDの光軸パターン



角型は拡散されているのが分かります

メーターのバックライトなのでスポットでは駄目ですね










こんな風に作りました



実は角型の手持ちがなかったので グラインダーで削りました(笑)










交換した部品の数々



これだけでも 経費を含めると1万円以上かかりました










さて パワーテスト



OKのようです










メーターはブルーLEDバックライトです










ついに 完了です!!





さてさて

今週のISS(きぼう)は 6月18日(木)21:13  最大仰角45度となるようです

晴れるといいのですが
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「修理」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2025年
人気記事