クインテット

2007-07-16 | Weblog
バークリー関連の本など読んでいると、
無性にジャズが聴きたくなるもので、
昔のカセットテープを引っ張り出してきて、
60年代後半のマイルスなど聴いています。

「ソーサラー」とか「ネフェルティティ」なんか。

マイルス以下、ウェイン・ショーター、ハービー・ハンコック、
ロン・カーター、トニー・ウィリアムス。

黒くてクールで、
ジャズがジャズであった最良の最終形というか、
これ以上面白いジャズはないんじゃないかと。

ジャズ理論って突き詰めれば突き詰めるほど、
使えない音なんてないって所に行き着くので、
生真面目なコルトレーンはフリーに突入して、
夭折してしまいました。

上の5人はその辺ちゃんと軌道修正して、
ジャズが電化されてからも道を切り開いていく訳だけども、
一番ギラギラしていたのは、
60年代のこの頃かもしれない。

ボルベール〈帰郷〉

2007-07-09 | Weblog
ペドロ・アルモドバルの新作を見てきました。
(始まったばかりだし内容には触れません)

「オールアバウト・マイマザー」「トークトゥハー」に続く、
女性讃歌3部作の最終章だそうです。

ストーリー的には3つの中で一番地味です、たぶん。
それでもこの監督特有の色彩感と、
ストリングス中心の音楽で、
どんどん物語りに引き込まれます。

ペネロペ・クルスが一番キュートだったのは、
92年の「ハモン・ハモン」の頃で、
ハリウッド行ってからは、
魅力だった微妙なイモっぽさが消えてしまって、
スペインの田舎女を演じるのはちょっと無理ある所を、
アルモドバルはうまく引き戻しているなと思いました。


映画時間に身をゆだねるには、
やっぱり劇場が良いですね。

憂鬱と官能

2007-07-01 | Weblog
「憂鬱と官能を教えた学校」
~バークリーメソッドによって俯瞰される20世紀商業音楽史~
菊地成孔 大谷能生 共著

音楽理論を勉強し直したいなと思い、
前から気になっていたこの本を読んでいます。

講義録をそのまま文章にしたもので、
語り口も楽しくてとても読みやすい。

内容的には昔ジャズスクールで学んだ事と同じだけど、
それを「お勉強」っぽくなく再確認出来るのが良いです。

グレゴリオ聖歌からMIDIまでを見据えた俯瞰の仕方には、
ちょっと退いてしまうも説得力は充分。

「音響と音韻」という概念はとても大事な割に、
演奏者はつい忘れがちな事かもしれない。

良すぎるくらい頭の良い人なんでしょう。
この人の本のタイトル、思わず手に取りたくなるもの。
「CDは株券ではない」とか。

ブラジル音楽のリズムの訛りについてのエッセイ(P241)が斬新です。

この本のタイトルについては、
すべてが数値化されれば官能に充たされるはずだったのに、
その行き着く先は憂鬱でしかなかった、
と解釈しましたが、さてどうでしょうか。

先週末の事など

2007-06-25 | Weblog
金曜は前田組のライブがありました。

何だかリハの時からテンション高く、
本番もアッという間に終った感強し。

思うにバンドの結束力というのは、
各自が役割に徹する事だけでなく、
そこからはみ出る部分を周りが受け止めてくれるかどうか?
なのではないかと。


土曜は、来月7日の井上みつるさんとのライブのリハ。
数時間弾きまくる。

終了後の飲み会突入直前においとまして吉祥寺へ。
高田さん(カヴァコ、7弦)、尾花さん(7弦)のデュオライブ。

内容の濃い、とても良いライブでしたが、
思いのほか客席にショラォンが少なくてちょっと残念。

演奏者には大変勉強になるし、
こういうマニアックなライブこそ、
互助会的にであれ、もっと盛り上がれば良いなと思う。