インド洋でデスマストし、故障したエンジンのまま、カーニコバル島から竹をマスト代わりに立てセールも無いのでオーニングを開いてプーケットに着いたが、日本から送ったマストを引き取りにペナンに戻る。
ペナン大橋の下を通り小島を回り込んでクオさんのジェッテイーに近づくと、スピードボートに乗って、クオさんがやってくる。(クオさんはこの辺の漁師の親分)
”ハーイ。マストはどうした? マストが無いから、君の船に似てるけど、わからないので迷って見に来たよ。”
取り合えず桟橋に上がり、冷たいビールを買ってきてここを3月に出た後の経過説明である。
”ビールは、私の払いだ。今日は君は客だ。”
と言って、薦めてくれるのでビールを2本も飲んでしまう。
裏のレストラン街に行くと、モスリム料理のオカアサンは大きな黒い目を輝かしてニッコリ笑ってくれる。
私の好物を覚えていてくれて、鰯とニンニクの炒め物を指差し、握りこぶしを作り親指を口に入れるようにして
”飲み物はテーオーアイスね”
と、隣のモスリム喫茶の兄ちゃんに注文してくれる。
豚にそっくりの顔をした中華のオニイチャン((※+Д+※)sorry…)は不渡りで店はしめたそうである。
このニイチャンの中華は安くて旨かったけど、あんまり安すぎた為に不渡りになったのと違うのだろうか?
夕方はインさんやら仲間の漁師とお茶飲みパーテイーである。
みんなモスリムで酒はのまない為、いかつい男ばかりで、コーヒー、ジュースとチョットしまらない。
ペナンはチャイナタウン、リトルインデイア等混じっていて面白い町で私の気に入りの町の一つである。