うなぎ おかやま  ~店長の徒然日記~

大阪の鰻料理店「うなぎ おかやま」の店長日記です。うなぎのことだけではなく、趣味の自転車などについて多く語ります。

シラスウナギ

2005-08-30 00:39:46 | うなぎのよもやま話
日本や中国などの沿岸でとれるシラスウナギの量は、
年によって変動が激しい。しかも減少傾向が続いている。

塚本さん・東京大教授は「日本の沿岸に来るシラスウナギは70年代の1割ほど」という。
卵からシラスウナギを育てるのは、養殖関係者の悲劇だ。

水産総合研究センター養殖研究所(三重県南勢町)は、ふ化させてシラスウナギに育てるのに成功した。
100万粒の卵のうち、シラスウナギにまで育つのは数匹から数十匹。
まだ実用化の段階ではない。

(FROM be no Sunday)

ウナギはオス?メス? 2

2005-08-29 23:42:53 | うなぎのよもやま話
密度が関係?

ウナギは、全長20センチ前後まで性が決まっていない。
それが、養殖場でオスの割合が極めて高くなるのは「ウナギの大きな謎」だ。
「高密度で飼うとオスが多くなる」という説もある。
そこで、浜名湖分場では密度を10分の1ほどに減らして飼ってみた。
しかし、結果はオスばかり。謎はさらに深まった。

現代の養殖では、蒲焼きの需要が高まる夏に向けて、池に入れたシラスウナギを、
早いものでわずか半年で出荷サイズの200グラムに育て上げる。
この「促成栽培」がオスの多発に影響しているとの見方もある。

養殖場で人工飼料に群がるウナギたちは、ラッシュ時の通勤列車のように押しくらまんじゅうをする。
その姿を見ながら、
「やはりストレスが、何らかの原因なのでは」と感じている。

(FROM be on Sunday)

ウナギはオス?メス? 1

2005-08-28 01:00:25 | うなぎのよもやま話
蒲焼きを食べるとき、これはオスかメスか、などと気にする人は少ないだろう。
ただ、私たちがふだん食べる蒲焼きは、圧倒的にオスが多いらしい。

静岡県水産試験場浜名湖分場が02年
養殖ウナギ950匹を調べたところ、90%がオスだった。
同様の現象は国内各地の養殖場でみられ、95%を超すケースもあるという。

天然ウナギの性の比率は調査によってばらつきがあるものの、養殖ものほど極端にオスに偏ることはないという。
多くの魚では、性は、生まれつき決まっている。

川にすむアユも、海水魚のチョウチョウウオも、生まれつきオスとメスの比率は
ほぼ1対1だ。
だが、中京大教授、桑村さん(行動生態学)によると孵化するまでの水温など
物理的な条件で性が決まるものや、群れの構成など社会的な条件で性が変わるものもかなりある。

サンゴ礁にすみ、アニメ映画で有名になったクマノミ類は生まれた時には
決まっていない。
同じイソギンチャクにすむうち、体が一番大きなものがメス、
2番目がオスになる。

アメリカ東海岸沖の大西洋にすむトウゴロウイワシの仲間は
水温の低い春先に生まれるとほぼ100%がメスになる。
早く生まれた体の大きな固体がなることで
より多くの卵を作って子孫を残しやすくしているとみられる。

(FROM be on Sunday)

産地 2

2005-08-27 23:56:33 | うなぎのよもやま話
ヨーロッパウナギは、今やスーパーだけでなく
日本の川や海にもいる。
東洋水産が設立した「いらご研究所」の岡村さん研究員らはある時
持ち込まれた天然ウナギの中に妙に目のパッチリしたものに気がついた。
「目がパッチリ」はヨーロッパの特徴。
DNA鑑定などで調べたのは8年ほど前のことだ。
日本でも60~70年代、ヨーロッパの稚魚が大量輸入された。
日本の養殖方法に適さず、後に各地で捨てられた。
それらがすみ着いたらしい。東シナ海のど真ん中で見つかったこともある。
東京大海洋研究所の青山さんは「ニホンウナギと一緒に、マリアナ沖の
産卵場をめざしていた可能性がある」という。
これが生態系に影響は明らかではない。
はっきりさせたくても、
そもそもウナギの生態系そのものが謎だらけなのだ。

(FROM be on Sunday)

産地 1

2005-08-26 23:48:36 | うなぎのよもやま話
スーパーなどで売られる「鰻の蒲焼」。
「国内産」「中国産」の表示が目に付くが、
実は「ヨーロッパ出身」もいる。
中国の養殖場では、日本と同じ「ニホンウナギ」のほかに、
ニホンウナギの稚魚が不足すると、
フランスなどから輸入した「ヨーロッパウナギ」の稚魚も育てているからだ。

味はどうなのか?
「体形はやや寸詰まりだが、肉質が軟らかく味も変わらない」と
日本鰻輸入組合の森山さんはいう。

(FROM be on Sunday)