半世紀越しの謎 東大教授ら解明!
海底の山から日本に回遊!
長年謎とされていたニホンウナギの産卵場は、グアム島の北西200キロの「スルガ海山」にあることを、塚本勝巳・東京大海洋研究所教授らの研究グループが突きとめた。
産卵場は、これまで半世紀を超す調査にもかかわらず判明していなかった。日本や中国の沿岸で養殖用に採取される稚魚(シラスウナギ)は、すべてこの海域から来るとみられ、研究成果は、激減しつつあるウナギ資源の保護に役立つと期待される。23日付の英科学誌ネイチャーに報告する。
ニホンウナギは、一生の間に数千キロの大回遊をする。南の海で生まれた幼生は、北赤道海流で西に流された後、黒潮に乗って北上、3ヵ月~半年かけて日本や中国など東アジア沿岸にたどり着く。その間に幼生からシラスウナギへと姿を変える。
親ウナギが集まる産卵場は、マリアナ諸島西方沖のどこかにあると推測されていたが、具体的には分かっていなかった。
研究グループは昨年6月、海洋研究開発機構の学術研究船・白鳳丸(はくほう)で現場海域を航行、独自に開発した大型プランクトンネットを海面から水深500メートルにかけて引いた。
スルガ海山の西約70~100キロの地点でふか後2~5日の幼生を捕獲することに成功。いずれもDNA鑑定でニホンウナギと判明した。「プレ・レプトセファルス」と呼ばれる誕生直後の幼生で、全長は、4.2~6.5ミリ。今回の調査で、計約400匹が捕獲された。
ニホンウナギの卵は、受精から1日半でふかすることがわかっている。現場海域では時速1キロ前後の海流が西向きに流れており、捕獲した幼生の日齢から逆算すると、産卵場はスルガ海山であることが確定的となった。
スルガ海山は、北緯約14度、東経約143度にある。周囲は水深3千メートル前後の海底が広がり、海山の頂上は水深約40メートル。
広大な海の中で、親ウナギが集まる目印となっているらしい。
(FROM 朝日新聞)
海底の山から日本に回遊!
長年謎とされていたニホンウナギの産卵場は、グアム島の北西200キロの「スルガ海山」にあることを、塚本勝巳・東京大海洋研究所教授らの研究グループが突きとめた。
産卵場は、これまで半世紀を超す調査にもかかわらず判明していなかった。日本や中国の沿岸で養殖用に採取される稚魚(シラスウナギ)は、すべてこの海域から来るとみられ、研究成果は、激減しつつあるウナギ資源の保護に役立つと期待される。23日付の英科学誌ネイチャーに報告する。
ニホンウナギは、一生の間に数千キロの大回遊をする。南の海で生まれた幼生は、北赤道海流で西に流された後、黒潮に乗って北上、3ヵ月~半年かけて日本や中国など東アジア沿岸にたどり着く。その間に幼生からシラスウナギへと姿を変える。
親ウナギが集まる産卵場は、マリアナ諸島西方沖のどこかにあると推測されていたが、具体的には分かっていなかった。
研究グループは昨年6月、海洋研究開発機構の学術研究船・白鳳丸(はくほう)で現場海域を航行、独自に開発した大型プランクトンネットを海面から水深500メートルにかけて引いた。
スルガ海山の西約70~100キロの地点でふか後2~5日の幼生を捕獲することに成功。いずれもDNA鑑定でニホンウナギと判明した。「プレ・レプトセファルス」と呼ばれる誕生直後の幼生で、全長は、4.2~6.5ミリ。今回の調査で、計約400匹が捕獲された。
ニホンウナギの卵は、受精から1日半でふかすることがわかっている。現場海域では時速1キロ前後の海流が西向きに流れており、捕獲した幼生の日齢から逆算すると、産卵場はスルガ海山であることが確定的となった。
スルガ海山は、北緯約14度、東経約143度にある。周囲は水深3千メートル前後の海底が広がり、海山の頂上は水深約40メートル。
広大な海の中で、親ウナギが集まる目印となっているらしい。
(FROM 朝日新聞)