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赤松敏弘Vibraphone Connection・談話室

2023ライブ初め@館林「西の洞」小山太郎presents満員御礼!

午後3時半、会場の窓からは午後の日差しが差し込む。33年振りの西の洞は一階から三階まで埋まったお客様と太陽光に包まれて始まった。
 
 
2023年のライブ初めとなった『小山太郎Presents New Year Live @ 西の洞 vol-4 / 赤松敏弘(vib) meets ハクエイ・キム(p) + 小山太郎(ds) 須川崇志(b) + 小林啓一(vib)』はこの編成でノーマイク(ベースだけ増幅したのでアンプラグドにはならなかったが)に挑戦するという大胆な幕開けとなりましたが、音楽に何の支障もなく信じられないほど心地よく音の会話が成立しました。会場の音響の良さとフルコンのピアノが根底にあったのはいうまでもありません。
 
 
このメンバーが揃うのは昨年3月の横浜ジャズプロムナード以来、しかしスケジュールの都合からベースは平石カツミにお願いしたのでそうなると実にコロナ禍前のレコーディング以来となる3年半ぶり。度重なるジャズフェスの中止などでここまで来てしまった。
 
 
しかし、始まればそんな事は一瞬で吹き飛び、軽いテーマとフォーム確認の打ち合わせだけでこのバンドのサウンドが生まれ、そして現在進行形のアクセスを繰り広げ始めた。
 
一人一人が自分の立ち位置をそれぞれの曲で見つけながら反応がアメーバーの如くにアンサンブルに鮮やかな色となって展開する。
ハクエイ・キムはいつも何処かから不思議な色を探してきては音楽に刺激を齎すし、小山太郎はあらゆる色をシンバルで縁取ってふくよかな立体感を生むし、須川崇志はいつ何時でもニュートラルな位置から上で起きていることに最良の底を用意する。
 
曲というスケッチに毎回新鮮で斬新な色をメンバーで添える。この感触と現象が僕らのジャズ。久しぶりに演奏しながらこの化学反応を楽しむ。
 
久しぶりといえば、この会場の西の洞も実に33年振り。先日のFBにその頃の写真などをアップしておいた。
 
西の洞がなぜそんなに印象に残っているかといえば、今回のプレゼンターのドラムの小山太郎くんとゲストの小林啓一(vib)くんと34年前にここで再会した鮮明な記憶があるから。僕ら三人はその7年前に茨城県の日立で行われていたジャズフェスで会ってる。僕は二十代前半で彼らは中学生だった。その時のエピソードなどをMCで話しながら、この世界で実に40年を超える付き合いは他にいないな、と。どうしても「くん」が着いてしまうのはご容赦ください。
 
第二部は夜の帳が降りつつある中で始まって午後の陽光の中の第一部とはガラリと雰囲気が変わった
 
西の洞はガラス窓の印象が残っていて、コンサートの始まる午後3時半はまだ午後の日差しが差し込む明るい時間帯で、調べてみると館林市の日没はちょうど二部の始まる頃になるのがわかった。一部は僕らのレパートリーから午後の日差しの中で楽しんでいただけるコンテンポラリーなナンバー、二部はどっぷりと夜の帷の降りた中で楽しんでいただけるナンバーをプログラム。実際に見事に晴れた当日は、この僕の思惑通りに大自然の照明が気分を演出し高揚させてくれて、一部と二部の演奏や客席への印象がガラリと変わった。もちろん、ささやかな企ての成功にひとりほくそ笑んだ(笑)
 
 
オリジナルでの展開もそうだけど、特にこの日のstella by starlightは11年前に赤松・ハクエイ・小山が揃った初共演でもやったマイルス・デイビスの1964年のマテリアルを元に発展させて行って静寂の中からこのメンバーでしかできない画が浮かび上がったと確信。あの時一緒だったベースの故・生沼邦夫が天国から見守ってくれているような気がした。まさに僕らのルーツだ。
 
 
北関東で活躍する小林啓一は大好きなヴァイビストだ。同業者が意味もなく横に並ぶようなことには全く興味もないが、個性がある奴は別。彼が加わったセットでは常に彼が起爆剤となってメンバー全員を感電させられる瞬間がある。僕らにもそれはあるが、彼の持つそれは彼の核になっているほどだ。この企画が届いたときに、コバKの参加を確認した。
 
 
全てがうまく流れている時間はあっという間。しかし気がつくと開演から既に二時間半を超えていた。
 
最後はプレゼンターの小山太郎くんの曲でアンコール。万雷の拍手をいただいて気持ちの良いコンサートが終わったらちょうど三時間。
 
 
ご来場いただいた皆様、会場のスタッフの皆さん、運営にご協力いただいた皆様に、そしていつも素晴らしい時間を共有してくれるメンバー、小林啓一、そして素晴らしい企画を立ててくれた小山太郎に心から感謝。
 
さぁ、2023年もどうぞ宜しく!
 
Set List
1st
・Avenue-II (赤松)
・White Forest (ハクエイ)
・Beyond the Dream (赤松)
・Synonym (赤松)
・Nature Boy / with コバK
・Ladies in Mercedes / with コバK
2nd
・Bright Size Life (P. Metheny)
・Stella by Starlight 1964
・Newtown (ハクエイ)
・Steve’s Homework (赤松)
・So What / with コバK
enc
・Beat the Blues (小山) / with コバK
 
Toshihiro Akamatsu(vib)
Hakuei Kim(p)
Takashi Sugawa(b)
Taro Koyama(ds)
 
Keiichi Kobayashi(vib)
 
撮影:塚田直史
 
 
翌日は出発までに時間があったので宿の近くで昨年11月にお世話になったartspace&cafeでハクエイとコパKと三人でランチトーク。
足利のartspace&cafeのスパイシー・チキンカレーでこの旅を締めくくり。
 
 
 
僕は東京へ、ハクエイは桐生へ、コバKは高崎へと散って行きました。
 
 
 
 
 
【期間限定公開/無料動画】
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最新の動画です。2022年11月に栃木県足利市のartspace&cafeで行われた彫刻家藤岡孝一氏の個展BLUEの中の「JAZZ in BLUE」での演奏からダイジェスト。
約27分間の動画です。
写真をクリックするとartspace&cafeのページに飛びます。最初にコマーシャルが入る場合がありますのでご注意ください。
➡︎
演奏:Toshihiro Akamatsu(vibraphone) Hakuei Kim(piano)
 
・Straight, No Chaser......Monk
・Violet Rays.....Toshihiro Akamatsu
・Synonym......Toshihiro Akamatsu
・White Forest......Hakuei Kim
・Beyond the Dream......Toshihiro Akamatsu
・Lake Sagami......Hakuei Kim
・The Gleaner......Toshihuro Akamatsu
enc
・Blue in Green......Miles
 
Nov/13/2022 artspace&cafe @ Ashikaga, Tochigi.
 
 
Coming Soon!
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2023年1月12日(木)湘南・茅ヶ崎Storyville

18:30開場/19:00開演
赤松敏弘(vib)ハクエイ・キム(p)市原ひかり(tp,flh,vo)


MC 4400円 + od
問い・予約 0467-91-9604 

━━━━━━━━━━━━━━

2023年1月18日(水)千葉・柏Nardis
19:30開場/20:00開演
ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)


MC 3630円 + od
問い・予約 04-7164-9469 

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2023年1月26日(木)東京・池袋Absolute Blue
19:00開場/19:30開演
赤松敏弘(vib)ハクエイ・キム(p)市原ひかり(tp,flh.vo)


MC 3600円 + od (学割 2600円 + od)
問い・予約 03-5904-8576

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■赤松敏弘 official site VIBRAPHONE CONNECTION
発売中のCD、ライブ情報、電子書籍やインタビュー掲載誌等、ジャズ、ヴィブラフォン、演奏法、ジャズセオリーと、ジャズやビブラフォンの周りにある様々な疑問も解決するお役立ち情報も満載。
1997年開設以来のユーザーからの様々な質問や情報交換もアーカイブとして保存中。是非一度お立ち寄りください。
( http://www.vibstation.net )



■赤松敏弘 FaceBook ( https://www.facebook.com/akamatsu.toshihiro/ )




■赤松敏弘 Twitter




それでは今日も楽しい一日を!

 

【Produce Album情報】

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かねてから進行していた新人ヴィブラフォン奏者・吉野智子のプロデュース作があちこちのネット予約に登場するようになりました。
 
現在の東京のジャズシーンで既にライブでは人を振り向かせる存在となりつつある実力派ヴァイビストです。
スタンダードもオリジナルも一つ一つ吟味して揃えた瑞々しさに溢れた作品に仕上がりました。
試聴された方からはとても新人とは思えない堂々としたプレイに驚きも寄せられています。
 
メンバーは現在の東京のジャズシーンの若手を代表する精鋭揃い。
発売は1月25日ですが、既に先行予約、試聴なども始まっています。
 
是非是非応援宜しくお願い致します。
 
 
KALEIDOSCOPE / カレイドスコープ
Tomoko Yoshino 吉野智子
3000円+税
2023年1月25日発売 (WISE RECORD)
 
■演奏
Vibraphone : 吉野智子 Tomoko Yoshino
Piano : 雨宮彩葉 Ayaha Amamiya
Bass : 鉄井孝司 Koji Tetsui
Drums : 小田桐和寛 Kazuhiro Odagiri
 
どうぞ応援宜しくお願い致します!
 




【放送】

今週のオンエア (1月7日~1月14日) ※1月は特別編成で一部内容が異なる日があります
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【テレビ】
東京MX2 (地デジ9ch + ▲up)

番組名『ヒーリングタイム&ヘッドライン・ニュース』

癒しの映像+最新のニュース+最良の音楽。


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■月〜木曜 放送時間 26:00〜27:00 ■土曜  15:00〜15:16
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“ねこの足跡”

21年6月、7月、8月、10月ヴィブラフォン部門【Amazon's Choice】選出作品『NEXT DOOR - birth of the swift jazz/赤松敏弘』(2000年作)


演奏:赤松敏弘(vib)ユキ・アリマサ(p)養父貴(g)新澤健一郎(kb)平石カツミ(b)斉藤純(ds)相内勝雪(mnp)他。

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■金曜 25:35 都知事定例会見終了後 〜27:00 ■土曜  17:30〜18:30 / 25:00〜26:00  

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“路面電車のある風景 - 1”

『NEXT DOOR - NEW LIFE/赤松敏弘』(2020年作)


演奏:赤松敏弘(vib)ハクエイ・キム(p)市原ひかり(tp,flh)酒井麻生代(fl)須川崇志(b)小山太郎(ds)佐々木優樹(g)

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■土曜 16:30〜16:38 / 28:00〜29:00 ■日曜 28:00〜29:00
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“東京点描 城南1”

『SPARKLING EYES/YUKARI』(2021年プロデュース作)


演奏:YUKARI(vib,mar)飯島瑠衣(p)中林董平(b)森永哲則(ds)guest:赤松敏弘(vib)


首都圏以外の方はこちらの「エムキャス」で全国からスマホやパソコンでリアルタイムにお楽しみいただけます。
★エムキャス→https://mcas.jp/c/mx2.html
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昨夏からこちらにブログお引越し。こちらでのんびりとやっております。

 

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