[写真] 三塁ベースコーチで試合の展開を見つめるキャプテン三成選手
2009年10月11日(日) 12:53‐15:23 市営立川球場
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
創価 0 0 1 4 1 1 0 0 0 = 7
明大中野八王子 1 0 1 0 1 0 4 0 1x = 8
[ 投 手 ] 川村
[ 本塁打 ] 川村(5表/左)
[ 三塁打 ]
[ 二塁打 ] 野倉(3表) 小松(4表)
1番(二)臼井�、2番(遊)藤田�、3番(右)小松�、4番(捕)野倉�、
5番(一)中尾�、6番(中)五反�、7番(左)春原�、
8番(三)篠原�→(9表/打)新井�→(9裏/三)深澤�、9番(投)川村�
選手は目イッパイの闘志で頑張った。スタンドは声を嗄らして応援した。
だけど・・・ 残念ながら試合には負けた。
一言で表現するとすれば、悪夢をみたような・・・
少々理屈っぽく例えれば、勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし
勝負事だから、必ず勝ちと負けがある。
しかし、正直言って本当に辛い。 私的にはそんな試合だった。
第一試合が少し長引いて、試合が始まったのは12時53分
今日の創価は初回からおかしかった。攻守に渡ってなんかおかしい。
1番臼井は、無理やりボール球に手を出し窮屈なスイングをしていたし
2番藤田は見逃せば四球の高めのボールを無理してスイングしていた。
相手投手は先発も継投も、特に速いボールには感じなかったが、
選球眼の良い1番2番の二人が、捉えきれずに見極められないのだから・・・
なんかおかしい。
初回、1番臼井は全くタイミングが合ってなかった。
でも相手投手の制球の乱れて死球をもらうと、いきなり暴投で無死2塁
ところが2番藤田がスリーボールから二つ見逃しツースリーから
高めのボール気味の球に手を出しスリーバント失敗
そして、3番小松と4番野倉は相手投手の制球がままならないのに
抜いたボールを早打ちしサードゴロとレフトフライ
積極性は良いと思うが、相手のくれたチャンスをみすみす逃してしまった。
そしてその裏、マウンドに上がった川村もおかしい。
ウォーミングアップの3球目に躓いたのか?大きく躓きバランスを崩した。
さらに、数球見ただけだが・・・
ボールが走ってないようにみえるし、球筋は高低が大きくバラツキついている。
力を込めたボールは、ことごとく高めに抜けている。
聞いた話だが、ブロック予選が終わった後から体調を崩し数日休養したらしい。
察するに休養の間に筋力が低下し、復調し切れてないのだろう。
気持ちと体のバランスが噛みあっておらず、自分のイメージほどに球が走らず
自慢の制球もままならない。たぶん、そんな状態だったのではなかろうか?
ただスポーツマンにとって、普段からの体調管理・健康管理は
言わば基本中の基本、特に公式戦のシーズンは細心の注意が必要だ。
厳しいが、甘えることは許されない。
そんな川村が2~3球投げた時、主審からフォームについて注意を受けた。
大きなゆったりとした投球フォームが
二段モーションとして注意されたのかもしれない。
この注意とイメージ通りに走らないボールに、今日の川村は悩み続けた。
[写真] 苦戦したが素材はダイヤモンドの原石、頑張れ川村投手
初回の川村は一死からセンター前のヒットを許すと牽制暴投で一死2塁
それでも何とか粘って二死まで持ってくるが、5番にレフト前に運ばれ1失点
重苦しい立ち上がりだったが、辛うじて最少失点で凌いだ2回表
この回の創価は5番中尾が四球で歩くと、6番五反はレフト前にクリーンヒット
7番春原は手堅く送るが、8番篠原は当てただけのピッチャーゴロ
期待の9番川村もサードへのゴロに打ち取られる。
なんかおかしい。絶対におかしい。
そして3回、2番藤田が内野安打で出ると、3番小松はセンター前に運び一死12塁
4番野倉はレフトオーバー、フェンスにワンバウンドで当る二塁打
まずは同点に追いついたのだが、
1塁走者小松が3塁を大きく回ったところで、サードコーチの三成が止めた。
ホーム突入は、どうだっただろうか?
相手レフトが捕球した時、小松は3塁ベース寸前まで来ていた。
深い位置から振り向きざまカットマンへの返球だけに、
戻れていたような気もする。
その後、この回は得点出来なかっただけに、結果でもの言うのは申し訳ないが
この1点が取れていたら・・・ もっと別の展開があったような気もする。
3回裏、同点になったが川村の調子は戻らない。
一死から死球を与えると、暴投にショートゴロエラーが絡んで二死13塁
ここで1塁走者が2盗、キャッチャー野倉はカットマンの臼井に投げたが高い。
さらにベースカバーの藤田も取れずセンターに抜け
1本のヒットもなしに1点勝ちこされてしまった。
なんかおかしい。絶対におかしい。
創価の攻撃陣が唯一つながったのは4回の表だった。
7番春原がセンター前ヒットででると、8番篠原が手堅く送ると9番川村は四球
1番臼井が三遊間を割って一死満塁、2番藤田は浅いセンターフライに倒れたが
3番小松が3塁線を破って2点、動揺した相手投手は野倉の時に暴投でもう1点
さらに野倉もセンター前にはじき返して、この回二死から一気に4点
そしてその裏、川村は先頭打者にヒットを打たれるものの
犠打を好フィールディングで併殺に切って取ると
5回には自らレフトオーバーのホームランを放ち、もう1点
流れは創価に傾いたのだが・・・
5回裏には四球の走者を置いてライトオーバーの二塁打を打たれ1失点
だがこの時、中継に入ったカットマンがもたつかなければ・・・
もたついてもクロスプレーだっただけに、完全にアウトだっただろう。
これは記録に残らない失策といっていいかもしれない。
[写真] 攻守の要、4番キャッチャー野倉選手、来夏に向け捲土重来を期す。
その後、相手内野陣のミスから6回に1点追加して創価のリードは4点差のまま
そして試合は・・・ 悪夢のクライマックスへと進んでいく。
6回、川村が相手上位打線をこの試合始めて3者凡退に切って取ると
7回も簡単にツーアウト、ところがここから突如制球が乱れた。
四球の後、盗塁を決められるともう一つ四球、
次の打者にはツースリーからライト前に運ばれ二死満塁
ここからが悪夢だった。二死満塁から三遊間を抜けるヒットを打たれると
レフト春原は本塁返球を狙って猛然と突っ込んでくる。
ところが春原が差し出すグラブの先で、ホンの少しバウンドが変り
打球はグラブの下をすり抜けてしまった。
そして・・・ 打球がレフトフェンスに到達する間に打者走者まで生還
二死走者なしから悪夢の4失点、4点リードの場面だっただけに
堅実に捌けば良いじゃないかとの声もある。確かにそりゃそうかもしれない。
だけど、選手は目イッパイのプレーをしている。
イレギュラーは想定外のことだ。
仮にあそこで捕球してたら、二人目はホームでアウトだったかもしれない。
結果がそうなった。ただそれだけ、失策は結果論だ。
勇気を持って前に出てくる積極的なプレー、これを責めたら選手は伸びない。
そして、7回を終わって7対7の振り出しとなった。
追いついた明大中野八王子のベンチとスタンドは俄然盛り上がる。
その余韻を引きずった8回表、創価の先頭は4番野倉
カッキィーンと凄い金属音がしたが、
ジャンプした相手ショートのグラブの先に引っかかってしまった。
タラレバは虚しいが、角度がもう少し上向きだったら・・・
間違いなく左中間最深部のスタンドに入っていただろう。
続く5番中尾は、右中間にジャストミート
しかしこれも、予め深く守ってた相手ライトがギリギリで追いつく。
6番五反はショートへの内野安打で出るが、これはたぶんアウトだったと思う。
ラッキーな出塁だったが、7番春原は平凡なセンターフライ
この時、選手には申し訳ないが・・・ 正直言って負けを覚悟した。
もし勝つのなら、野倉の当りも中尾の当りも抜けていただろう。
相手チームのポジショニングと思いっきりの良さが流れを完全に変えていた。
9回表の創価は、この試合初めての3者凡退
その裏明大中野八王子は先頭打者がセンター前にクリーンヒットで出る。
続く打者は犠打を試みるが、ここでも川村がナイスフィールディング
2塁封殺の後、1塁へ転送されるが無情にも判定はセーフ
大変申し訳ないが、これは完全にアウトで併殺だった。
8回表の五反の内野安打の時ほどの際どさはなく
真横の1塁側スタンドから見れば、贔屓目抜きにアウトに見えたのだが・・・
このワンプレーというか、一つのジャッジは大きかった。
引きずったままの川村が、次打者へ投じたストレートには力がなかった。
打球は、あっという間に右中間を抜けていく。
悔しいが、これでサヨナラゲーム、残念ながら創価の秋は終わった。
確かに今日の川村は、いつもの川村とは全くの別人だった。
何はさておき制球力の良さが身上の投手が、
被安打は別にして、信じられないぐらいの死四球と暴投を乱発した。
おそらく150球ぐらい投げたのではなかろうか?
だが、一方では、冷静にみれば7回を除き連打は許していない。
調子が悪ければ悪いなりに粘って、最少失点でケームメイク出来てるのだ。
しかも、再三見せた抜群のフィールディング
体調面もたしかにあったのだろうが、ここら当たりが非凡さの証だろう。
試合終了の挨拶が終わると同時に、止めどなく悔し涙が流れる。
辛いことだが・・・ 何かの因を積んだと思いたい。
悔しい思いをした者にしか分からない、次の勝利での喜びがあるはずだ。
勝っても負けても明日は来る。
目標に少し先に置いて、鍛えの冬に期待したい。
涙が乾いたら笑顔で行こう、楽観主義で行こうじゃないか。
頑張れ、創価!
1 表/創価 死球、暴投、三振、三ゴ、暴投、左飛
裏/明八 二ゴ、中安、牽制暴投(1-3)、左飛、四球、左安1点、一邪飛
2 表/創価 四球、左安、犠打、投ゴ、三ゴ
裏/明八 四球、犠打、左飛、中飛
3 表/創価 右飛、一安、中安、左二1点、三振、三ゴ
裏/明八 中飛、死球、暴投、三振、遊ゴ失、盗塁(2塁暴投/1点)、死球、二直
4 表/創価 中安、犠打、四球、左安、中飛、左二2点、暴投1点、中安1点、四球、左邪飛
裏/明八 中安、犠打失併殺、右飛
5 表/創価 三ゴ、遊飛、左本1点、捕邪飛
裏/明八 四球、三邪飛、右二1点、死球、牽制暴投(1-6)、三振、三安、中飛
6 表/創価 中飛、左安、死球、三ゴ、四球、三ゴ失1点、三ゴ
裏/明八 遊飛、右飛、右飛
7 表/創価 左安、二飛、一飛、左飛
裏/明八 三振、二ゴ、四球、盗塁、四球、右安、左安2点(後逸2点)、二ゴ
8 表/創価 遊直、右直、遊安、中飛
裏/明八 遊ゴ、中安、暴投、三振、右飛
9 表/創価 左飛、二ゴ、一ゴ
裏/明八 中安、犠打失、盗塁、右二1点、サヨナラゲームで試合終了
あの時の長濱さんの後逸と全く同じ光景をまさかもう一度見ることになるとは…
悔し涙も出ない程悔しい試合でしたが、必ず次に繋がると信じています。
コメントをいただきありがとうございます。
あの場面、パウンドが少し低くなり伸びたように見えました。
2点差だったら二塁走者を戻したくないので、外野は少し前で守るのでしょうが
4点差だったので長打警戒の守備、定位置の芝がはげた所の後ろにいました。
さらにライナーのクリーンヒットじゃなく、三遊間を緩いゴロで抜けたので
レフトは猛然と突っ込んで来ました。
人工芝ならイレギュラーもなく、打球も死なないのでドンピシャだったのでしょう。
サードも長打警戒で3塁線を閉めていたし、ショートも2塁走者を牽制してました。
もし守備位置が定位置だったら、
打球が速くなかっただけに、どちらかが止めることが出来たかもしれません。
また、1点差で勝つ野球が普段から徹底されていれば
二人戻っても、まだ2点差で二死12塁となるのですが、
出来て2カ月の新チーム、厳しいレギュラー争いを勝ち抜いてきたメンバーゆえに
目の前のプレーに反応するのは当たり前、まだ2点あるなんて考えはありません。
さらに、二死走者なしから連続四球とヒットでの満塁
しかも、この3人にいずれもツースリーと粘られており
内野陣はベンチの指示を確認出来てても、外野陣にその指示が伝わっていたのか?
たぶん伝わってはいたのでしょうが・・・ それもこれからの課題でしょう。
創価の4点も二死から、相手も二死から、高校野球とはこんなものです。
まさに負けに不思議の負けなしだと思います。
結果は残念ですが、選手は頑張ったと思います。
いつも石川県から応援していますが、選手の頑張りはとても伝わってきます。確かに不運もあったかもしれませんが、これも高校野球の怖さなのでしょうね。川村君と野倉君のバッテリーを中心に、春に他校を驚かせるぐらいに成長して戻ってくると信じています。
コメントをいただきありがとうございます。
石川県から応援をいただき、とても嬉しく思います。
この夏は石川県からやって来たキャッチャーの中島君が大活躍していました。
また以前には、甲子園メンバーの中に石川県出身の方がいらっしゃったというのを
S新聞で拝読した記憶があります。
そして、今年のことですが私の従兄の息子は神奈川から日本航空石川に入学しました。
夏の甲子園はアルプススタンドからの応援だったようですが
親元を離れて元気で頑張ってるようです。
創価の応援もさることながら、日本航空石川の応援もしていただければ幸甚です。
今後とも宜しくお願いいたします。
昨日の試合は私も観戦させていただきました。
試合結果については、何のコメントもありませんが、川村君が体調不良の中、本当に頑張ってくれたと感じます。
また、ミスをしようとしてミスしようとする選手は誰もいないので、敗戦は誰のせいでもないと感じます。
創価ナインの皆様とって、今後の人生の糧となる一日になればと今は思っています。
個人的にですが、甲子園で全国制覇するために、何に気づかなければならないのか、何が足りないのかを模索しつづけた昨晩でした。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
コメントをいただきありがとうございます。
今日の結果をみると創価打線がKOした明八の投手が
完投して東海大高輪台を2点に抑えベスト8に進出しました。
明八には次も頑張ってもらいたいと思いますが、
あの打線とあの投手力は、特に脅威とは思いませんでしたので
明八の今後の実績は来夏の参考になると思います。
昨日は第1試合の日大三と八王子の試合もみましたが、
川村君に苦手意識さえなければ、この両チームともにさほど脅威とは思いませんでした。
あとは早実が、どこまで快進撃を続けるか?ですが、次の日大三で分かります。
ダークホースは近年着実に力をつけてきた日大二だと思います。
いずれにしても来夏の西東京は混戦間違いないでしょう。
全体的には帝京は頭一つ二つ抜けて強いと思いますが、東なんで夏は当りません。
と言うことで、応援団も気持ちを切り替えて行きましょう。
今後とも宜しくお願いいたします。