𝐚 𝐥𝐢𝐭𝐭𝐥𝐞 𝐡𝐚𝐩𝐩𝐢𝐧𝐞𝐬𝐬

書きたい時にゆるりと書いてます💕

『 黒い鳥 と 小鳥 』

2021-12-05 05:20:00 | 日記
チュンチュンチュンチュン・・・🐦…






小鳥の囁く鳴き声が・・・






久しぶりに聞く  いつもよりか弱い鳴き声を






まだまだ冒険したくて






まだまだ自由に飛び回りたくて






(危険なことをしちゃだめよ) と 言ったのに






あの日   飛んでいって戻ることはなかった






行っては行けない所にも飛んでいってしまう・・・






(どこに行ってたの・・・)(どうしたの・・・)






羽根は薄汚れ・・・艶がなく






優しいまるい目は鋭く儚げで






ただ あの日のように






何か言いたげに黙って止まっている






その足元には






渡そうと持ってきたのか 一輪の花が🥀・・・






(そこは寒いから早く中へいらっしゃい・・・)






いつもならすぐに迎え入れるのに・・・






ほんの暫く沈黙して その姿を見ていた






《寒いから中にいらっしゃい・・・》






小鳥は ただ 黙って静かに中に入った






寒く冷えて薄汚れて飛び回った臭いがしていた






一輪の花🥀を黙って差出し 黙って受け取る






温かな湯を用意してあげて






ただ 黙って洗い流してあげる間






懐かしげな目をしながら小鳥も黙っていた






忘れもしない薄暗い夜のあの日






黒い鳥が 小鳥を誘いよんでいた・・・














親鳥の声を聞かない無邪気な子のように・・・






小鳥は 気のまま 黒い鳥のところへ・・・






(なぜ 約束を破って 行ってしまったの)






それからどうなったのか・・・






確実だったのは






ただ 居場所を失くす結果になった事・・・






薄汚れた羽根は洗われてきれいになり






冷えた羽根があたたかくなり






疲れ果てた目は まだ儚く充血しているものの






少し元気を取り戻したのが分かった






《あんなに言ったのに 聞かないから・・・》

(・・・頷く)

《同じことはもう何度もいわないから・・・》

小鳥は 黙って 小さく頷く・・・






それから ようやく寄り添い合う・・・






小鳥は早くそうしたかったのを抑えていたのか
身体に羽根を強く押し当て 
くちばしを擦り寄せてくる・・・






沈黙と抱擁と   流れ落ちる涙・・・






優しく拭う





小鳥は安堵したように寄り添ったまま
眠りにつく・・・






ただ 






親が子を思うがゆえに 時に厳しくするように






何度も何度も繰り返し飛び立つ小鳥にも 






【覚悟】が必要だったのです・・・ 






小さな天使…໒꒱⋆゚𐬼 も微笑んだ日・・・






どれくらいの(時)が経ったでしょう・・・






小鳥の姿をながめて・・・触れて・・・






そっと起こす・・・






小鳥は眠たいと擦り寄って懐へ・・・






暫くして もう一度小鳥に触れる・・・






何か悟ったのか  






小鳥は俯いたまま暫く動かなかったが






その後 黙ったまま    応じた 






《嫌いになったわけではないからね・・・》
(どこへ行ってもいいから・・・)






小鳥は 初めて 大事なことに気づいたのか






堪えるように涙を流した・・・ 






《素敵な🌹をありがとう・・・》






 小鳥は黙って小さく頷いた






もう一度   触れて    擦り寄った






小鳥は暫くじっと動かずに見つめていた






(またくる…)囁くような鳴き声






やっとのこと 小鳥は羽根を広げて飛びたった






ふりかえる小鳥に    手を振る






小鳥はそれを確認したかのように






大空へ飛んでいった・・・






その姿を見送っていた






遥か彼方へ  見えなくなる迄・・・ 






























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