真相世界(The truth world)

200712サンケイ評論家の珍説「日本ほど国旗、国歌が忌避され、愛国心が「危険」とされる国はない」を嗤う 1


古森 義久氏の評論である。彼は産経新聞の記者上がりである。失礼ながらこれだけでどのような御仁かは語るもがな、である。

戦後の日本の最大特徴の一つはナショナリズム排除と国民意識、国家意識あるいは民族意識の希薄さだろう。この特徴は「日本の反ナショナリズム」とも呼べる。


じゃあ「ナショナリズム」なんてカタカナ語使うなよ。適当な日本語を思いつかなかったのか?
この御仁の発想を見るまでもなく、アメリカが日本人から国家への帰属意識を奪ったのである。また反抗されては困るからだ。率先してやったのは自民党だ。サンケイもお先棒を担いでいただろう。

その例証だが、日本ほど国民の数あたりの国旗掲揚の数が少ない国も珍しい。祭日、祝日でも国旗を掲げる一般家庭は少なく、公立学校でも長い年月、教員が率先して国旗のボイコットを生徒に奨励してきた。国歌についても同じことがいえる。


この御仁に代表される似而非右翼は国旗と国歌をワンセットにして論じようとする。両者は国民の認識も成立過程も全く異質なのに、そのことは伏せて、「国民の忠誠心」の象徴として国旗・国歌を持ち出すのである。
日本の国花は桜と菊であるが、この二つは趣が異なる。桜は大和言葉であるが、菊は漢語である。一般人はこれらが国花であっても、別に庭に植える義務はない。
似而非右翼は菊にこだわるが、桜がなくても文句は言わない。
ちなみに日本の国鳥は「雉」である。国鳥が狩猟対象となっているのは、日本だけである。国鳥に選ばれた理由の一つに「狩猟対象として最適であり、肉が美味」というものが含まれる。
国旗・国歌にこだわるなら、「雉の剥製と菊の造花も一緒に飾れ」と騒いだらどうだろうか?
「日本ほど国民の数あたりの国旗掲揚の数が少ない国も珍しい」と言うが独裁国家以外で、国民に掲揚を強要する国も珍しい。

街宣右翼が、黒塗りの街宣車でこれ見よがしに大音量で軍歌を流すのは、国民に右翼に対して嫌悪感を起こさせるためである。彼らの大半は日本人ではない。事実上暴力団がやっているのだが、裏で糸を引いているのは自民党であり、その彼らはアメリカの傀儡なのである。
似而非右翼政治家か国旗国歌をごり押しするのも、街宣右翼と同じ手法であろう。
様々なメディアを使って御用評論家に似而非右翼思想を垂れ流しているわけである。
では、彼の珍説に戻ろう。

だからアメリカのように学校で生徒が国旗に忠誠を誓うという慣行は日本では想像もできない。
私自身も22歳でアメリカに初めて留学して、国旗への忠誠の光景をみて、びっくり仰天したものだった。
この点での日米ギャップはその後も変わっていないことを最近、『I AM 日本人』という映画で知らされた。この映画では18歳の日系米人少女が日本の大学に留学して、日本人学生が国旗にも国歌にも敬意を表さないのをみて、驚き、怒るというストーリーだった。


馬鹿も休み休み言ってもらいたいものだ。アメリカと日本では国家形成が全く違うだろう。習慣も違うのは当たり前。「家に上がるとき、どうして靴を脱がないといけないんだ!」と怒るような議論である。
この御仁は日本人にアメリカと同じような帰属意識を求めていることがわかる。
もともと、日本人をアメリカの農奴として帰属させたいのだろうから、当然と言えばそれまでだが…。

もちろん国旗や国歌への態度だけで、一国のナショナリズムの状態を判定はできないが、日本では 他の諸国で当然とされる「私は自国を愛する」「私は母国を誇りに思う」というような心情の表明でさえ、忌避される。そういう言葉を述べる人は場合によっては「右翼反動」などとレッテルを貼られる。


自作自演しているくせよく言うものである。

他の国でならごく自然の自国を愛する気持ちの表明も、日本では軍国主義のような反民主主義の価値観に結びつけられるが、アメリカなどでは民主主義の大前提の下で愛国主義、愛国心が堂々と表明される。


要するに「アメリカの傘下」以外での形で日本が再軍備することを極度に警戒しているのである。
「密かに日本が中国と大東亜共栄圏を再構築しようと企てているのではないか?」とでも警戒しているのだろうか?
しかし、「アメリカ」「アメリカ」とうるさい御仁だ。
アメリカはアホのブッシュが大統領をやっているならず者国家なのである。この御仁はよほど日本をアメリカの猿まね国家にしたいらしい。(もう充分過ぎるほどなっていると思うけど…)

(記事)
日本のナショナリズム再考…日本ほど国旗、国歌が忌避され、愛国心が「危険」とされる国はない/


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