ハナミズキ

例年に比べると開花が遅かった。

春は花が咲く季節。

ガキの頃はそんなことには、

全く気にも止めない、

そんな子だったかな？


何もなくても、

幸せだということ。

大人になってはじめて知った。


何のことか？

自分のふるさとのことだ。


目の前は、田んぼ。

家の裏は、リンゴ畑。


隣のの橋から、

我が家は見えた。


遠く離れた、

30kmはあるだろう。

大鰐温泉スキー場のナイターが見える。


そんなところで大きくなった。


遊びは、

自分たちで見つけ、

作った。



誰かも言っていた。

「何もなくて、幸せだった」と…。


何もないのではない、

花も、

虫も、

動物も、

自然が当たり前にあって、

気づかなかっただけ。



そんなことに気づくことに、

時間がかかりすぎた。


今の子達には、

もっと早く気づいてほしいと願う。



感じる心、

とても大切なことだと、

私は思う。