会社勤めをしている人には適用されるものの、フリーランスで対象とならない保険がいくつかあります。その一つが労災保険です。もともと労災保険というのは、雇用者つまり企業が自分たちの従業員の生活を補償するために設けられているものですので、個人事業者であるフリーランスは対象に含まれていないのです。
しかし、フリーランスも当然仕事中の事故などによって怪我をすることもあり得ますし、職場環境のせいで何らかの疾患にかかることも考えられます。そこで、労災保険特別加入制度というものを利用することができます。これは、従来の労災保険制度の特別枠のようなもので、個人事業者であっても指定された職業であれば同じように労災保険に加入できるという内容です。
その職業としては、事故リスクがそれなりに高い建設業や土木業、運送業やタクシー運転手などが含まれています。それに加えて2021年からはいくつかの職種が追加されています。たとえば、自転車を使って配達をする業務が含まれています。これは、フードデリバリーなどの自転車で業務をする個人事業者が増えたことに関係しています。また、IT関連職も追加されたのも大きな点です。ITコンサルタントやエンジニアなど幅広い業務で適用されます。IT関連の仕事をするフリーランスは多いので、このジャンルが含まれたことは大きなメリットです。
保険料は当然自己負担となり、それぞれの職種によって保険料が異なりますのでチェックしてみましょう。