肖像画を描かせている王とクイーン。
そしてウルジー枢機卿の元には、法王の特使としてやってきたロレンティオ・カンペイジオ枢機卿どうにかして、王の離婚を諦めさせたいカンペイジオ。しかし、ウルジーは是が非でも認めさせたい。
「もし、王の離婚が認められない場合。法王の権限は全て退けられるようになるでしょう。ゲルマンの一件を覚ええているでしょう?ローマと疎遠になって、結局、厄介な事になった。そしてそれは、王国全体的な荒廃に・・」
口で負かす事ができれば、世話ないよ、ウルジー枢機卿・・
ウルジーと王ちょっとこの離婚問題から険悪になって行きます。
王は大人しくカンペイジオ枢機卿の出方を伺っています。
「女王の説得は難しい。彼女を結婚から退位させるには、女子修道院へ入っていただくことが一番適切ではないかと・・」
カンペイジオは、クイーンに会うことにします。
「この提案を考慮して下さい」と控えめに提案しますと、クイーンは。
「考慮しておきます。でも、お答えは王と、私の夫と話しあってからにします。あとで、私の告白を聞いていただけますか?」
カンペイジオ枢機卿と別れると、直ぐウルジーが飛んできてクイーンに膝まづきます。クイーンは驚きます。
「私は、あなたがキングの意志のために条件を受け入れることを願います」とウルジー。公のコートで、枢機卿に膝まづかれるとは、あまりに見場がよくないです。
夕食の後、果物を食べながら、王と王女は話し合いをしています。
「カンペイジオ枢機卿と話をしたのか?」
「ええ、でも即答はしていません」
「なんと答えるつもりだ?」
「本当の事を」
「キャサリーン!既に周りは、二人の結婚が不公平であったことを理解している。あなたがそれを認めなくてどうする?」
語気の荒い王。
「私はカンペイジオと話す貴方の許可を得ています。貴方が望まないならば私は彼と話をしません」
王はため息ばかり・・お前が悪いんだもん仕方ないよ。
さて、懺悔室。クイーンがカンペイジオ枢機卿に懺悔をしています。
自分のはじめの結婚に関してです。現王の兄、プリンスアーサーとの結婚です。
「彼は私を知りませんでした。聖礼典の誓いのもと誓います」とクイーン。
「それは貴女はプリンスとは夫婦ではなかったと?」
「ええ、ファーザー」
「それでは王がベッドに来たときに処女であったと?」
「ええ、私は貴方の要求に応じる事ができません。私は合法的にも真実の彼の妻であるわけです。従って、あなたの提案は承認しがたい。どんな事があろうとも(Come what may)神が私を導いたこの結婚です。私は妻として生き、死にます」
「わかりました」
「私は貴方に告白室の秘し義務を壊し、私があなたに何を話したかを全世界に言う許可を与えます」
カンペイジオは愕然とします。
ブランドンの家
プリンセス・マーガレットと話しています。
「ヘンリーは君がコートに帰ってくることを望んでいる。結局、君は彼の姉だね」
「彼が彼のだらしのない女(アン)と自分を見せびらかしているのに私は戻ることができますか?私は、彼のこっけいな関係に賛成しているかのようで、嫌です」
「マーガレット、あなたと私はキングの好感によって生きている。私達はそれ以外の何者でもない。
彼の望む結婚相手は一体誰だったんだ?」
「あら、気になりますか」
「そんなに皮肉らなくても・・」
「どうして、貴方は、悪魔のブーリンとつるんでいるの?」
「彼らは僕たちがコートに帰る手助けをしてくれたから、そのときは有難かっただろう?」
「そう、でも私は今は彼を軽蔑してるの」
「おれもさ、でもそれ以上にウルジーは嫌いだ・・・ご都合主義の結婚と同じさ」
「私たちみたいに?」
「いや、俺は君を愛してる」というブランドンにプチ切れたプリンセス。
「言葉じゃなくてチャールズ・・愛せるの?私は貴方の愛を心底信じているのよ。どのような人でも。でもセックス以外で貴方は愛してはくれない。あなたは別の物を愛して、もっと別の・・」
そういって泣き出すプリンセス。「その貴方の愛するものは、とても有害な所で、あなたの愛情はとても・・それを・・」
「マーガレット」と言いながら優しそうに妻に寄るチャールズ。
「馬鹿みたいに装うのは辞めてチャールズ。本当の貴方じゃないわ!」
ウルジーがカンペイジオに会いにやってきます。沈痛な面持ちです。
でも、カンペイジオは女王の告白を聞いて、これはウルジーや王たちの主張と食い違いを見せていることに気がついています。
護衛はウルジーが部屋に入ることを拒否します。
怒って無言で帰るウルジー
カンペイジオ歓迎の舞踏会。桟敷から枢機卿がダンスをする一団を眺めています。
「あれが王の愛人のブーリンかな?」
「そうです」とお相手役のモア
「王が結婚相手として申し分のない、慈悲深く親切で愛情深いクイーンに捧げるべきである愛を、受けている娘です。私は、彼をどうにか説き伏せようとしました。私は、天国から降りてくる天使ですら彼を説得しないであろうと思います」
「あなたは、彼らが物を究極の連結に持って行ったと思いますか?」
・・えっと、これは多分肉体関係にあるかどうかという問いだと思います。
無言で返答を拒否するモア。
カンペイジオは続けます。
「私はサフォーク公とノーフォークの公とブーリン卿から請願を受け取りました。離婚はイングランドの人々の支持を得るだろうと・・」
「それは明白な嘘です。わが国民は彼らのクイーンを愛しています。失礼します」
モアは断固として言い放ち、その場を立ち去ります。
パーティ会場では、王が下工作は進んでいるかと、ウルジーに話しかけます。
ウルジーが答えます。
「カンペイジオは私に法皇が私生児の合法化を考慮し始めていると伝えました。そうなれば、愛人としてアンをお傍に置いておく事ができます」
「頭がおかしくなったのかウルジー?それで良いと思っているのか?」と険しい表情の王。
桟敷でメンドーサ大使を呼ぶカンペイジオ枢機卿。
「私はこのコートでは新人で、王と話しているのは誰かね?」
「ああ、ロッチフォード公(ブランドン)とアンブーリンの父とアンの叔父のノーフォーク公です。彼らはウルジーの敵になります・・このコートでは誰でも知っていることです。彼らはウルジーを倒すためには何でもするでしょう」とメンドーサ。
「まだ王はウルジーを重用しているのかね」
「多分以前ほどには・・」
「貴方は王の問題をどう思っているのかな?」
「これは既に皇帝もご存知で、クイーンに対する王の行動に憤慨しておいでです。こう申し上げるのも、あなたを信頼しての事です」
「彼は干渉したりしないでしょうが・・もしクイーンが、放棄されたら、皇帝は彼女のために軍事介入を考慮するでしょうか?」
「そこまではおっしゃっていませんでした」
「聞いてみたかね?」
「いえ・・まだです」
さて、舞踏会にマーガレットがやってきました。
「王、彼女はだめ、彼女は王妃に値しないわ。彼女は浅はかだわ。良く見開いて、彼女を見なさい。自身を見なさい」とマーガレット。
「君自身の結婚を見てみれば?」と王は姉を嘲ります。
王が、王女の部屋にやってきます。
「君の答えは心無い、憎しみに満ちたものだった。私はもう、あなたが私を愛しているとは思えない」
「そんな、私は貴方を愛しています。ご存知でしょう?」
「私は知らない・・多分、貴方が私のことを悪く娘に言うだろうから、あなたを娘から遠ざける事にする」
「貴方がそんなことを私に言うなんて・・すべて終わったみたいな・・」
「私はあなたに最適だと思うことを伺っているんです」
「私に最適じゃなくて貴方に最適でしょ?」
王がウルジーと話をしています。
「なぜカンペイジオは裁判を延期しているのか?」
「決定が必要な問題があります」
「カンペイジオだけの問題じゃないだろう、お前もだ!お前が遅延の原因だろう!?お前は決してまず第一に離婚できるとは思って居なかっただろう?お前は偽ったんだ!」
激怒する王に膝を付いて
「神と王の前に誓います。私は貴方の充実な従僕です」
「さ、そんなに、狼狽しないで・・」そういって王はウルジーに手を貸します。
「私の苛立ちは判ったな?私はお前を信じている・・長い間付き合ってきたんだ・・さ、他の事も話さなくてはならない」
それを室内から見ていたノーフォークが「神の体によって・・」
モアが「王の怒りは死を意味しています」
クロムウェルが王に呼ばれます。
「ローマに行って欲しい。法皇に強固に提出して欲しい。必要なら、イギリスが、ローマから離脱しても良いと、これは脅しじゃないと強調して欲しい」
クロムウェルは了承して去ります。
「サフォーク公爵を!」ブランドンが呼ばれます。
「パリに行ってフランス王に秘密裏に会えそしてカンペイジオの事を訊け。フランス王が彼と持っていた取引の種類、信頼置ける人物か?彼は法皇であるために野心を抱いていたか?彼は秘密に皇帝と取引をしたのか・・そして、ウルジーのことも訊いてくれ、私は全て知りたい。だれがウルジーサイトに居るのか知りたい」
サートーマスモアの女王に対する親愛は最上の物です。クイーンを訪ねて来ます。
「私は、あなたに会うために司祭のフィッシュを連れて来ました。私は、彼があなたの相談を真心で答えることができると信じます」
「私はあなたに不利な判例を非常に慎重に勉強しました。彼らは確かに事実を押すでしょう。あなたが王と結婚することを可能にする法王の判断は確かに無効です。しかし、そのような判断不良を解決する明らかな方法は、この結婚を無効で、虚無であると宣言しないことです。事実は、長い時間の連続は結婚を正当にしました。教会の原則は。教会が提供する賃貸はどのような欠陥でも実行されます。それは法皇の采配です」
「そして、あなたは、私達が勝津かもしれないと?」とクイーン。
「ええ、議論上は・・私達の役にたつとも思えないのですが・・やってみるしかないのです」
The Palace of King Francis of Valois Paris France
パリのフランス王のバロアのパレス
「彼がフランスを通過した時に、私達はローマ教皇の使節を歓待しました。その時カンペイジオと個人的に話をしましたが、彼はとても慎重でした。でも数語話したその言葉はとてもはぐらかした(とぼけた)物だったと思います」とフランス王。
「それはどう言ったものですか?」とブランドン。
「そう、かれは私たちに一面しか見せていない、他の面を隠してしまっている。彼は、彼がひそかに軽べつしている問題を扱うように頼まれています・・私の兄弟であるイギリス王にできるアドバイスは、誰も過剰に信用しない事。どの場合も欺かれているの・・でしょう」とフランス王。そう言ってフランス王は中座します。
残ったクイーンに、彼はどこへ?と問うブランドン。
「彼の最新の恋人の元でしょう」
ウルジーがカンペイジオをドアの前で待っています。侍従を先に行かせて、二人で話をします。
「判決の時が来ました」
「そうだね」
乱暴にカンペイジオを掴むと、部屋に押し込めて、ウルジーが言います。
「私は、容易に事を運びたい。もしあなたが、離婚を認める事を断るならば、私はある考えがあります」
「ウルジーが排斥されるだろうことが確定的になりました。それは、かつて彼の威厳と依存した縁を頼みにはできないということです。王は彼の最初の大臣を怪しんでいます。そして、私達はそれらの疑惑を促進するべきです」ブランドン
「時が満ちたな」とノーフォーク
「それから、緋色は彼の敵に無防備になるでしょう」と嬉しそうにブランドン
blackfriar教会、ロンドン。
教会の代表たち、コートの面々。そして一段と歓声の上がるクイーン。役者は揃いました。
「私はこの教皇特使の法廷の開会を宣言します」とカンペイジオ枢機卿。
王の嘆願から。
「私はこの結婚に関しての躊躇いと懸念を持っています。そしてそれは私の良心を苦しめています。私は、真実を発見するために広く相談しそれが神の法に反していたことを兄嫁と結婚することが罪であるとレビ記の中で知りました。私は、私の結婚の正当性を疑う唯一の人ではありません。すべての私の司祭は私の疑いを同じにしています。彼らは、問題を提起するために請願書にサインしました」
とここまで王が言うと、ひとりの司祭が立ち上がります。
「王よ、今私は言いたい。私はそんな請願書に自分の名前を書いた覚えがない!そんなものがあるとはおもえない」
ウルジーが強く否定します。
「法廷は貴方の発言を許可してません!」
「それが出現するというなら、タンストール司祭は私の同意なしでそれを書いたことになる!」
「今は王が発言しているのです、お座りなさい」とウルジー。
王が「私は、現在あなたと議論しようとしていません。結局、あなたはほんの1人なのです」司祭はしぶしぶ座りました。
文句を言ったのは司祭の話し合いのときに、ウルジーに反論していた正統派の司祭です。
「主要な問題について、私がこの質問を裁判にかけるのは。私が正直に答えるなら、私が彼女の威厳にいだいた大きな愛情について、私の良心のためにすべての責任を負ったのは自身で私です。法廷の紳士諸君。私が第一に尋ねることはこの結婚が公正なものであったのかということです」王が着席し、ウルジーがその後を引き継ぐように、話します
「裁判官は女王を訪問し王の考えを伝えています。第一に、私は、法廷に女王が、事件を試すためにこの法廷の能力を疑い、質問するために彼女のアドバイザーと相談したと言わなければなりません。さらに、彼女は彼女の裁判官の公平さを疑問視ししています。最終的に、彼女は、この問題がすでにより高い権威、すなわち法王の手の中にあり、従ってローマでのみ、この質疑がなされるべきだと主張しています。 私達はこの問題を試すために、法皇からの認可を持っていること。 さらに、私達は先入観のどのような観念でも拒絶し、私達が信任されて居るという事を、申し上げておきます。したがってこのケースは、この法廷で試し続けます。それではクイーンキャサリーンどうぞ」
王は緊張しています。
王妃に非はないのです。それは王も解っていることです。
クイーンは王に歩み寄り、跪きます。My Lord,Sirと・・
コートは従順なQueenのし様にざわめきます。
「私はすべての愛情をあなたに懇願します。私は、私達の間にあった愛情が私に正しく、私にいくらかの哀れみと同情を与えられるのをすべてあなたのために懇願します。私はかわいそうな女性です。そしてよそ者であなたの支配権の外で生まれ、嫁ぎました。私はここの友人と話が出来る事など、まるでできません。私は、神が私とあなたを引き合わせた世界を正しいと思います。控えめで、従順な妻あなたの意志と喜びにこれまで幸せでした。私がすきか嫌いかにかかわらず、私は、あなたが愛していた人々をすべて愛していました。彼らが私の友人または敵であるかどうかにかかわらずです。私によって、あなたは何人かの子供を持っていました。私はあなたと結婚するまで、誰にも、触れさす事無く、あなたの真実の妻でした。あなたがどう思おうと、それが真実です。私はあなたに、真実を捧げています」
優雅に礼をるすクイーン、ゆったりと下がっていきます。
名門の女王ゆえの仕草です。
当惑気味の王。攻め口がまるで違うんですもの。仕方ない。誰が見てもお前が悪い!
「彼女は何をする気だ・・」とカンペイジオ・・クイーンは退出します。
総員が起立して礼をとります。
Chatherine, Queen of England!コートに戻ってください。と声がかかります。
「手を引く侍従が、どうかお戻りください。御名を呼ばれています」
「この法廷では私は無意味だわ、だからここには居ません」
教会から出ると、喝采が上がります。市民はクイーンが大好きなんです。
ウルジーが叫びます。
「彼女は教皇制度の法につばを吐いた!彼女は軽蔑荷値する。この裁判を続けます!」
でも、王は全ての憤りをその視線にこめてウルジーを睨みつけます。
そして無言で退出します。