やまとらん

のんびり山歩き、のんびりランニング

2017年川の道(その1)

2017-05-22 11:44:24 | ランニング

GWに川の道を走ってきました。

東京の葛西臨海公園をスタートして新潟の日本海まで6日間のジャーニーラン。
途中、3箇所に仮眠所があり、それぞれ2時間以上休憩するルールだけであとは昼も夜も走り通すというもの。
2014年に初完走して2015年から2016年まではエントリーだけで故障や身内のバタバタでキャンセル続きでした。
私にとってとても思い入れの大きなランニングイベントなので、今年こそ走りたいと1月に膝の手術を行い、医者の言う通りリハビリに専念して臨みました。
昨年10月から膝の痛みでほとんど走れず、大会でなんとかストレス解消していましたが、これではいつまで経ってもまともに走れるようにならない、真面目に走れる足を作り直そうと膝の専門医がいる大久保病院に相談し、手術入院することにしました。
半分もう走れなくなるのも覚悟してきちんとやれることをやってみようと、それでもダメならしようがないという気持ちでした。

4月30日、葛西臨海公園は見事に晴れ上り、2014年の熱い雨の中とは格段の差、それでも足腰はまだガンガン走る状態ではないのでゆる〜いジョギングペースで(それでも心臓は苦しい)彩湖CP1のエイドに到着。
そばを食べて、もう汗だくで塩を吹き出している状態だが体調は元気なことを確認し、長く休まずゆっくりと走り出す。
一緒に同じペースで走ってくれたA部さんも夕闇迫る荒川の河川敷を先に進んでもらう。1日付き合ってくれてありがとう。
日が暮れ始め、レジェンドM本さんが追いついてきて暫く一緒に話しながら走る。2013年のトランスエゾ参加条件の東京湾一周を7月に走り知り合った、自称プロランナーであるが、冗談ではなく本当に素晴らしいランニングを楽しむ74歳のプロランナーである、生きる喜びとランニングを見事に融合させている川の道参加者の最高齢である。
私の住まいの近くの新百合ヶ丘に住んでいることを聞き、更に親近感も出ていろいろな話をしながら走れた。

A部さんとだんだん付いていけなくなった頃から胃がキリキリ痛み出し、食欲がなくなっていたが、M本さんと話しながら走ってA部さんが荒川最後のエイドCP2で休んでいるところに追いついた。
胃が痛くてと弱音を吐くと、食欲旺盛なA部さんと大会スタッフから、辛くても吐いてでも固形物を食べないと胃は復活しないよと言われ、どうせこのままダメになるより吐いてでもいいから試しに胃に刺激を与えてみようとカップ麺を食べたところ、見事に復活。

A部さんは今日は私に付き合うと言ってくれ、一緒に熊谷から秩父を目指して、川の道に参加できた喜びや一緒に走れることに喜んでくれた。
熊谷から秩父に向かう途中で、コインランドリーを発見し暖かい中で子供遊び用のマットの上で1時間ほど仮眠をとることができた。
その後、秩父に入ってからA部さんには先に行ってもらい、眠い中、ふらふらと夜明けを迎えた。
暫くしてM本さんとH賀さんに会い、朝飯に味噌汁が飲みたいと牛丼屋を探しているらしく、一緒に歩いたり走ったりしながら付いていくことになった。 なかなか朝5時頃からやっている牛丼屋なんてなく、途中、道の駅(当然、またやっていない)のベンチでごろ寝したりしてやっと秩父の街中で牛丼屋に入った。 ここでしっかりと味噌汁朝定食を食べてみて改めて胃が復活しているのを確認。味噌汁の効用もおまじないのような感じで受け入れ、実際、吸収して身体も調子よくなった。

新百合の前に秩父に住んでいたM本さんに引っ張ってもらい、コースから少し外れた湧き水スポットにより、美味しい水で顔を洗い、塩だらけの頭も顔もスッキリ。
ここから両神山荘までM本さんと一緒に走った。両神山荘手前30分手前で雨に捕まり、シューズもずぶ濡れになってしまったが、両神山荘で新聞紙をもらい、トランスエゾで教えてもらったように濡れたシューズに丸めてぎゅっと突っ込んで乾くのを期待した。
両神山荘はスポーツエイドの大会で去年利用していた。本館の風呂で汗にまみれた身体を洗い流し食事をして体育館に敷き詰められた布団に横になった途端気絶、4時間ほど睡眠をとった。

まだボーっとしながら出発、シューズもほとんど乾いており、夕闇の中をぶどう峠目ざして進んだ。 この山の中の歩みがもっとも辛く、坂に苦しんだだけでなく、寒さが半端ではなかった。
途中の集落にあった道路脇の温度表示が3度!
ここから標高1000m登るとさらに6度下がる事になるので峠はマイナス3度ということになる。
震えながら、他のランナー達とこれ以上着るものがない中、眠気もピークになってきて眠れる場所を探しながら体力温存と身体が冷えないようにぎりぎりのランニングで彷徨うように進んだ。

なんとか、ぶどう峠の登り口である上野村の川の駅に到着し暖かい私設エイドの味噌汁をいただき、火を起こしてくれてる横で仮眠しようとしたが、他のランナーもおり独占はできない、トイレの便器が暖かいという大会案内の誰かのイラストを思い出し、トイレに行ってみた。これが正解で、しかもトイレには暖房器がありスイッチを入れると温風がでてくる、ここで1時間近くウトウトしながら身体を温めた。
陽が昇り、峠への寒い道もなんとか走れる感じとなり、再びランニング開始。とにかく止まらずゆっくりでも一定のペースで体を保つように進み、途中で休んでいる他のランナー達とも合流、金髪の美女E藤さんともここで会う、ランニングの前はサーフィンに夢中だったという明るく笑顔いっぱいの女子に元気をもらう。
いつしか一緒にぶどう峠に到着し辛かった峠道も楽しく通過できた。

(続く)