赤の広場の聖ワシリー大聖堂
女の子がくれたレーニンのバッジ
前回の旧ソ連出張はミッションの一員としてだった。今回は秩父で開発したセメント製造技術(秩父での新技術開発リンク先(1)(2)は下記参照)のライセンス契約(技術供与)のための出張である。ソ連というと堅苦しいイメージがあるが個人一人々々は礼儀正しく人柄も良いように思える。打ち合わせに行くと必ずオフィスの入口で出迎えてくれた。
この出張中、思い出深いエピソードがある。打ち合わせが終わって街を散歩した時のこと。学校帰りのかわいらしい小学生の女の子に出会った。日本から持って行った紙人形を渡し、片言のロシア語で写真を撮ってもいいかと尋ねると、頷いて片足を少し前に出しポーズをとってくれた。撮り終わって別れた後、しばらく行ってから彼女がとことこと引き返してきた。そして、胸につけていたレーニンのバッジを外して私に差し出すのだ。なんと優しい子だ! 思わず「スパシーバ(ありがとう)」と礼を言って受け取った。彼女は今どんな人生を送っているだろうか。(秩父での新技術開発リンク先はこちら (1)(2))