小さい頃からCAになりたかったのですか？

こんにちは。

「小さい頃からCA(当時はスチュワーデスと呼ばれていた)になりたかったのですか？」

と聞かれると少々困ります。

相手はどんな答えを望んでいるんだろう。「はい。小さい頃飛行機に乗ってCAに優しくしてもらった」「外国に行く仕事がしたかった」「英語を使って仕事をしたかった」このあたりが無難な答えでしょうか。

私は違います。

大学生になり、いざ就職活動という段になってやりたいことが見つからない、何に向いているのか今でいう適性検査みたいなものを受けてもピンとこない。

とりあえず何社か、いや何社にも応募しました。

そのひとつが航空会社でした。

試験は一次がディスカッション、二次が筆記試験、三次が体力測定と役員面接だったと記憶しています。

他社の就職試験も受けつつ、内定も保留にし、最後に内定をいただいたところが私の大卒初の就職先となりました。

私自身というよりは両親が喜んでくれたというのが印象に残っています。

3月に卒業したら4月から即働けると当然のように考えていましたが、バブル崩壊後どういう経緯か忘れましたが入社は半年延期となりました。

今コロナ禍で思うような就職ができなかった学生の方々もいらっしゃると思いますが、当時と状況は違えど、なかなか順調にいくことばかりではありません。

無事入社しても、すぐ飛行機に乗れるわけではありません。

私は両親共東京の生まれ育ちなので、遠くに帰省するという経験がなく、飛行機に乗る経験は家族旅行で神戸に行った(今思えば敢えて親が経験としてくれてたんだと思う)羽田-大阪の一度だけです。よくわからないまま入社してしまったという状況でした。

入社してはじめの3ヶ月は電話予約センターに配属。当時飛行機に乗るには旅行会社を通じて航空券を予約して買うか、直接航空会社に電話して予約するか…そんな方法だったのでしょう。

その後、羽田にある訓練部に。そこで同期となる仲間たちと月〜金曜日は訓練です。まだ制服は着れません。

私は家から訓練部迄が遠かったので寮に入りました。

そして晴れて訓練が終わり、制服を手にし、ようやく自分が所属する羽田空港に向かい「訓練生」として飛行機に乗ることになります。ここまでで大学卒業してから一年弱。

つらいと思ったことはないし、いろんな制約はありましたが比較的楽しくやってきたと思います。とにかく適応していこうと励んでいたのでしょう。けれどどうしても劣等感はいつでもどこでもつきまとい、これでいいんだろうか、私やっていけるのか、同期や周りの人達がキラキラしてて「自分なんか病」にずーっとかかっていたなと思います。せめて目立たなくていいからとにかくコツコツと日々のスケジュールと業務を全うする、それだけでした。

今思えばもう少し冒険してもよかったのかな、自己主張してもよかったのかなという気もしますが、そうしていたら人生はまた変わっていたかもしれません。

続きはまたいつか…。

今は歯科助手として全く分野の違う世界ですが楽しく仕事させていただいております。

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