大腸がん手術後に目に見えないレベルでがん細胞が残っていて再発を起こす必要があるため残っているかもしれないがん細胞を攻撃して再発をできる限り抑えることを目的として「術後補助化学療法」を行う場合がある。
補助化学療法の対象となるのは、ステージⅡで再発の危険性が高いと判断された患者とステージⅢの患者です。
<補助化学療法について>
※セコム損害保険より送付された冊子「もっと知ってほしい大腸がんのこと」2019年度版より抜粋
〇FOLFOX療法※レボホリナート+フルオロウラシル+オキサリプラチンの3種類の抗がんを持続点滴にて行う
48時間の点滴を2週間おきに行う、またこの療法に分子標的薬を加えた治療法が一般的。
〇CAPOX療法※カペシタビン(内服)+オキサリプラチン(点滴)
初日に点滴を打ってその後、1コース3週間の内服を行う(14日間服用してその後7日間の休む)計8コースで約6か月間行う。
〇カペシタビン療法※カペシタビン(内服のみ)
点滴を行わずカペシタビンの内服のみを1コース3週間行う(14日間服用してその後7日間の休む)計8コースで約6か月間行う。
〇S-1療法※s-1(内服のみ)
点滴を行わずs-1の内服のみを行う1コース(28日間服用してその後14日間の休む)として治療を行う。
※主な副作用について
アレルギー、抹消神経症状、吐き気、嘔吐、食欲不振、感染症、手足症候群、口内炎、下痢、貧血、色素沈着、白血球減少、血小板減少、赤血球減少など
◎オキサリプラチンの代表的な副作用
抹消神経症状からくるしびれ、冷たい空気やもの触れることで起こる感覚異常
◎カペシタビンの代表的な副作用
手や足に赤みや腫れがでる。痛みやひび割れの症状が強くでる。
<横山専務のコメント>
補助化学療法はあくまでも手術でがんを取り切った後の再発予防のために行われる治療法となるようです。
FOLFOX療法は、再発した際に行われる標準治療ともなっているようで、再発の際にはFOLFOX療法に分子標的薬を加えた治療がされるそうです。
抗がん剤というと「脱毛」を最初に連想しますが、大腸がんの抗がん剤には脱毛の副作用が出にくいものが多いのが印象的でした。
抗がん剤の知識を得ることで見て頂いた方の不安が少しでも取り除くことができれば幸いです。
記載の内容はあくまでもセコム損害保険から出されている2019年度版の冊子より抜粋してご紹介している点についてご了解ください。