2月にレオパレスが発表した施工不良の物件数は33都道府県で1324棟。約3万9000棟ある全施工物件の調査を始めた、この過程で天井や外壁にも耐火性の不足など新たな問題が判明した。
界壁の全棟調査は2019年6月ごろまでかかる見通しとなっている。既に調査に着手した約1万4000棟のうち、8割を超える建物で何らかの不備が見つかっている。
このうちの1895棟が違法建築と確認され国土交通省は行政処分を検討している。
施工不良の原因となった設計図と異なる建築部材の使用については、2月の記者会見で「現場の判断」と回答しているが、実際には当時の役員が把握していたことが判明した。
●レオパレス21の株価について
2019年3月期の連結純損益は400億円規模の大幅赤字に転落の見通し、株価は公表直前の515円から3営業日で半値以下に急落し、7日の終値も243円と低下。
●3月18日の第三者委員会がまとめた中間報告書について
外壁などに設計図と異なる建築部材を使った施工不良については当時の社長である創業者の深山氏の指示であると判断。ビス止めの作業を省くのが目的で壁材の粘着性のある発砲ウレタンを使ったと結論つけた。
●建築基準法違反について
1993年~2001年に販売した8つのシリーズを優先的に調査を行うこととした。
①壁内の断熱材で遮音性能を満たしていないものを使った
②外壁が、認定されたものとは別の仕様になっていた
③3階建ての天井の部材の量が、耐火基準を満たしていない
以上3点が建築基準法違反として発覚した。
●過去の訴訟案件について
①2016年11月、オーナー129人が「家具・家電総合メンテナンスサービス契約」が守られていないととして4億8684万円の返還を求め集団訴訟を起こしている。
②2017年9月、オーナー29人が「メンテナンス契約に基づく修繕が実施されていない」として費用総額1億4743万円の返還を請求する集団訴訟を起こしている。