人は初めて聴いた音楽に回帰するという。
まだ幼気なローティーンの頃クラスの女の子が騒いでいたのがBay City Rollersであった。タータンチェックのハンカチやらコンサートグッズやらを振り回してWe want Rollers !などと黄色い声をあげていたのを思い出しますな。もう40年前ですが。フィルムコンサートなんてのもあったっけ。外タレが貴重だった頃の話だ。
たぶんこれが洋楽、とりわけロックの初体験だったのではなかろうか。厳密に言うと幼稚園児の頃叔父の車の中で聴いていたてけてけてけてけのベンチャーズであるがこれはおいておく。叔父の車に乗ると8トラのカセットに入ってるてけてけてけてけを聴かせろと言っていたそうだ。私の中でてけてけてけてけと8トラはセットのものなのです。
そういう洋楽、なかでもロックというものが世の中にあるというのを知った時これは楽しそうじゃないかといろいろ知識を仕入れるとBCRは英国のアイドルだが英国のアイドルといえばビートルズだろと教えられ「じぇっ!ううううーうううーうう」とラジオ関東の番組「全米トップ40」から聞こえてくるのはポールマッカートニーと言ってビートルズの元メンバーと知り、いやもっとかっこいいロックがあるぜとKISSやQueen、Aeroを教えられ最終的にLed ZeppelinやDeep Purpleに辿り着いたわけですべてはそこから始まったといえなくもなく大事なきっかけだったのです。要するにビートルズもストーンズもZepも深紫も後追い。
んなわけでたまたま同年代が集まってBCRを演ることになった。最初C氏と演りたいねと言っていただけなのだがちょっと声がけしたらメンバーが揃ってしまった。しかもみんな詳しい。ちょっとしたBCRマニアだ。
まだ楽器なんてやる前の話だったので実はBCRの曲をコピーしたのは初めてだったりする。1950~60年代のヒット曲を多くカバーしているので曲自体はものすごくポップだ。甘~いのである。演奏自体はとてもシンプルなのだが困るのがコーラス。1950~60年代のコーラスグループのカバー曲が実に多いのだ。
なわけでここでも楽器弾くよりコーラスに神経を使っているという始末。でもね、いい歌なんてどんな演奏しようが歌だけで決まってしまうのですよ。歌・コーラスがよけりゃ大成功。
ひとつの懸念は自分のキーが昔に比べ下がってきていること。この手の曲は高い音階のコーラスは必須なんです。
奇しくもいまやってる2つのバンドはコーラスが必須。楽器と歌を一緒にやるのってべらぼうに疲れるのだ。弾き語りミュージシャンにリスペクトだぜっ。
ルーツは大事にしたいものである。