佐賀県佐賀市 家具のよろこびブログ~お客様の家具選びにとことん付き合うお店です~

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筑後川のエツ

2009-05-26 08:06:03 | 店舗情報
こんにちは、家具ギャラリーよろこびです。

5月に入ると、筑後川下流大川市・佐賀市諸富町界隈の料理屋には
「エツ(斉魚)」の旗が多く見られます。

エツはカタクチ鰯科の魚で、
日本では有明海と筑後川下流にしか
生息していないと言われています。



今日はエツの言われについて、お話しします。

平安時代の事、みすぼらしいお坊さんが
お金がないために筑後川の渡し賃が払えず、
川べりで途方に暮れていました。

それを見た親切な漁師さんが
タダで向こう岸まで渡してくれたそうです。

そこで、お坊さんは渡してもらった御礼にと
よし(葦)の葉を一枚川に流しました。

すると、その葉っぱは銀色に輝く魚となって
川を泳いで行きました。

お坊さんは親切な漁師に
”あなたが生活に困らない様にこの魚を獲って下さい”
と言って立ち去ったと、伝えられています。

このお話は「実は、このお坊さんこそ弘法大使空海だったのです」
という文句で終わります。

一方、川を挟んだ佐賀県側の諸富町あたりのエツ伝説は違います。

今から2300年前、中国の徐福は秦の始皇帝の命により
不老不死の薬を探して、諸富のカラミ(搦)の地に上陸しました。

その折り、この辺りには葦が覆い茂っており、
徐福達がその葦を手でかき分け、片側の葉が落ちた葦になり、
落ちた葉がエツになったと言い伝えられています。

この様に、言い伝え自体は明らかな後付けなのですが、
エツが昔から筑後川下流の人々の生活に密着にかかわっていたのは
まぎれもない事実です。

エツの旬は7月上旬までと短いので
この時期に大川界隈にいらっしゃる際には
ぜひ一度お試し下さい。

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