「あら、いらっしゃい」
まづは遠くから出迎える。
なぜか、彼女は目しか見えないくらい大きなマスクを装着している。
「まあ、あがれよ。」
「こっちが俺の部屋だから・・」
のび太の部屋は玄関から一番近い部屋。
建築家として提案するならば子供部屋へは、リビングを通るのが「理想の家」とされていますが・・・
我が家は、理想とはかけ離れた間取り。
「部屋きれいじゃん・・」
「そうかな・・・」
たわいもない会話で盛り上がっている。
昨日、あんなに必死に掃除をしていたのに、いつもこんなにキレイにしていますよ~的な?・・・・笑
ワン!ワン!ワン!
愛犬ポッキーが、そんな二人の会話の邪魔をする。
のび太は彼女を部屋に迎え入れた後、私のいるリビングに入ってきた。
「お母さん、これ、あいつのウチでもらったから・・・」と和菓子の包みを手のひらに乗せてきた。
「あら?お母さんがモラッッちゃっていいの?」
「美味しく食べちゃってよ・・・・」
そして、すぐさま部屋へ戻るのび太。
「ヤダ!のび太がオトコになっている!」
「なんだか解らないけど、あの、のび太がオトコになっているっ!!」
この変化・成長について行けていない母・・の私がいたりする。
しばらくして、あらかじめ用意しておいた茶菓子をのび太の部屋へ
持っていき・・・
「はじめまして。お菓子ありがとうね。これ食べてね・・・」
「これ、俺のかあさん・・・」
「あっ・・・お邪魔します。ありがとうございます・・・」
エクレアとシュークリームをどちらにするかを決めるのに、
お互い譲り合うふたり・・・
「のび太くんが先に選んでいいよ。」
「いいから、そっちが好きな方選べよ。」
「じゃ、目をつぶって、せーので選ぼうか??」
な~んて。
可愛い提案をするのび太。
微笑ましいやり取りを眺めながら、会話に割って入る・・・
うっとうしい母~
「お名前はなんていうの?」
「あっ、し・・しずかといいます。」
「あら、しずかちゃんていうんだ・・」
「なんで、そんなに大きなマスクを・・?」
「あっ・・これは・・・」
いつまでもしゃべろうとする母に、
心なしかイラつくのび太。
「もうさぁ・・・・いいから早くあっち行ってよ!!」
管理者として携帯を見たくせに、
改めてわざと名前をきいてみたり・・・
しずかちゃんとの会話を引き伸ばそうと必死な私。
ホント・・・うっとうしい母ちゃんだな・・・。
まあ、よからぬ事は起きるとは考えにくい訳ですが・・・
気になるその後は、ポッキーを
定期的に開放し、派遣。
ワン、ワン、ワン!!
アニメ好き・・・というのが共通らしい。
専門的な筆で、紙に漫画を一緒に描いて・・・
しずかちゃんの腕前は相当のものでした。
笑い声が絶えず、純粋に楽しそう!!
長男にとって初めての飛躍的な経験。
子供は心身ともに急成長している。
気後れしているのは親だけなのかも?
でも、思い出してみるとあの頃、自分も同じだったのかもしれない・・・
大事な時期でもありますが、恋の花咲く時期でもあり・・・
難しいお年頃。
青春ですな~~
人生、まだまだこれから!!
自由で幸せな国に生きていられているのだから・・・・
良い事も、悪い事も、いっぱい、いっぱい、色んな経験をして、
人間味のある、味わい深い紳士になっていってほしいっ!!
と、自分の理想を切なる願う母なのであります~~
長男は、小柄ながらも、私の身長を抜き、少し見上げるようになりました。
・・・・・・・・おわり
みっちゃんは、手作りケーキでおもてなししてそうだね(*^^*)
私も、もう一度青春したいわ。
きちんと挨拶のできる清楚なしずかちゃんでした。
息子の好みが。チョットわかったよ。
それに自宅につれてくるなんて、やるぅ~
(^з^)-☆
青春だよね