小学校への通学路の途中に
その自転車屋はあった。
店内は薄暗くて、売り物の自転車も
新品のように見えない。
その中で男主人はギラリと目を光らせて何かを睨みつけているようだった。
痩せてて少し猫背で白髪混じりの髪はボサッとして。
エプロンも油で汚れていた。
子供心に彼の存在がなんだか恐ろしく
店の前を通る時、彼が不在なことを祈った。
卒業した後、ほとんどその店のことは忘れ
時間が随分過ぎていった。
そして、あれから30年以上経つが、
いまだにお店をひたむきに守っていると聞いて
驚きとともに
ヒトの人生、ひとコマ知ったところで
真実は見えてくるわけない、と悟った。
その自転車屋はあった。
店内は薄暗くて、売り物の自転車も
新品のように見えない。
その中で男主人はギラリと目を光らせて何かを睨みつけているようだった。
痩せてて少し猫背で白髪混じりの髪はボサッとして。
エプロンも油で汚れていた。
子供心に彼の存在がなんだか恐ろしく
店の前を通る時、彼が不在なことを祈った。
卒業した後、ほとんどその店のことは忘れ
時間が随分過ぎていった。
そして、あれから30年以上経つが、
いまだにお店をひたむきに守っていると聞いて
驚きとともに
ヒトの人生、ひとコマ知ったところで
真実は見えてくるわけない、と悟った。