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明治ブルガリアヨーグルト:50年愛される日本発の健康ブランド

2025年03月04日 | 政治・経済
日本のヨーグルト市場において不動の地位を築いている「明治ブルガリアヨーグルト」。1973年の発売以来、日本人の食生活に深く根付き、毎日150万個以上が消費される国民的な食品となっています。今回は、この長寿ブランドの誕生秘話から現在の市場戦略まで掘り下げてみましょう。
大阪万博からはじまった伝統
明治ブルガリアヨーグルトの歴史は、1970年の大阪万博にさかのぼります。この万博をきっかけに誕生し、以来「ヨーグルトの正統」として確固たる地位を築いてきました。50年以上経った今でも、ブルガリアから空輸される乳酸菌を使用するという本物志向を貫いています。
この伝統を守り続けるためには、研究者たちのたゆまぬ努力があったことは特筆すべき点です。単に歴史があるだけではなく、常に品質と味を追求し続けてきたからこそ、今日の成功があるのでしょう。
ヨーグルト市場の現状と課題
現在のヨーグルト市場は約4730億円という巨大市場ですが、近年は微減傾向にあります。明治はブルガリアヨーグルトとR-1を擁し、市場シェア35.8%という圧倒的な強さを誇っています。
しかし、市場が成熟する中で新たな課題も見えてきました。ヨーグルトの喫食シーンは朝食が中心であり、一日の中での消費機会が限られているのです。この「朝食イメージからの脱却」は業界全体の課題となっています。
変化する「健康」の概念とヨーグルト
ヨーグルトに求められる「健康」の概念も時代とともに変化しています。かつては漠然とした健康イメージだったものが、現在では「腸内環境を整える」「免疫機能をサポートする」など、より具体的な機能性が求められるようになりました。
江崎グリコの熊氏が指摘するように、機能性表示食品の増加により健康訴求がより具体的になり、消費者の選択肢も多様化しています。短鎖脂肪酸に関する研究など、科学的なアプローチによる商品開発も進んでいます。
新たな消費シーンの開拓
明治は、ヨーグルトの新たな喫食シーンを提案するために様々な取り組みを行っています。公式サイトでは料理レシピを紹介し、「遅く帰った日の食事メニュー」など生活シーンに合わせた提案を行っています。
ヨーグルトの爽やかな酸味は様々な料理に合わせやすく、カレーの隠し味など意外な使い方も広がっています。こうした提案は、朝食以外での消費を促進する重要な戦略と言えるでしょう。
2025年大阪・関西万博への期待
2025年4月から開催される大阪・関西万博は、明治ブルガリアヨーグルトにとって特別な意味を持ちます。半世紀前の大阪万博が誕生のきっかけとなったブランドにとって、再び大阪で開催される万博は歴史を振り返る絶好の機会です。
ブルガリア共和国もパビリオンを出展する予定で、明治はこの機会に世界各国の人々にブルガリアヨーグルトの魅力を伝える準備を進めています。
伝統と革新の両立が成功の鍵
明治ブルガリアヨーグルトの50年にわたる成功の背景には、伝統を守りながらも絶えず革新を続けてきた姿勢があります。「伝統にあぐらをかくとあっという間に淘汰される時代」という認識のもと、商品開発と消費者接点の拡大に努めてきました。
これからの時代も、変わらぬ品質を保ちながら新たな価値を提案し続けることが、ブランドの持続的な成長につながるでしょう。明治ブルガリアヨーグルトが次の50年も日本の食卓に欠かせない存在であり続けることを期待します。
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