午前8時、スーパーに到着。
今日は売り出しの日だ。
開店直後からにぎわっている。
長い袋詰めの台もいっぱい。
空きスペースを見つけて、
かごを置いて、
あ、と気が付く。
右側のおばあさん、
片腕だ。
さっと荷造りすませ声かけたら、
「ううん、ゆっくりやりたいのよ」
と、
笑顔の花が、大きく開いた。
そして小さなリュックに、また、
ひとつ。
店内はこれからどんどん混雑する。
今のうちにゆっくり、
回られたのだろう。
それでは、とお先に失礼して
帰ってきたけれど、
パプリカが総がかりで
冷蔵庫に入るのを拒む。
色鉛筆で、硬い芯を紙に刻んで
描きたくなった。

絵具も、いいけど。
