魚を食べる。
けっこうきれいに食べる。
小さい頃は祖父が
骨の標本だとよくほめてくれた。
一人暮らしを始めて、
突然食べなくなった。
水槽の金魚がどうしても気になって
何年も食べなかった
ある日、
近所で漁師さんが魚を売っていた。
「安いよ!おいしいよ!」
声にふわ~っと
引き寄せられて、
いろんな魚が並んでいて、
アジだったかイボダイだったか、
袋に入れてもらった。
普通に、煮て、
食べた、
なあ。
昨年
胃を悪くしてずっと火を通している。
けどもう大丈夫でしょ。
漁師さんのお造りが食べたい。
今、食べたい。
時間だ。
「お、いらっしゃい!」
「今日のおすすめは?」
鯛。
一気に描く。
そして噛む。
10・・・20・・・30・・・
もう噛めなくなるまで
噛む。
40・・・50・・・