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アマテラスの暗号 伊勢谷武 感想

2023年11月15日 | 徳島県


・2023年9月頃、AmazonUnlimited で読んだ。

・〜10%

主人公は、日本人父とアメリカ人母のニューヨーク在住のハーフ。子供の頃に両親が離婚して、父親とは何十年も会っていないが、ある日突然会いたいとメールが来た。その日、父親はプロの犯行により銃殺されていた。同時に、ユダヤ教を深く信仰するユダヤ人も銃殺されていた。日ユ同祖論の流れかな?と思った。

父親は、カタカナのようにも見える暗号を残しており、これを解読していくことで謎に迫る小説。

主人公の名前は「賢司(けんし)」。投資会社のゴールドマン・サックスに勤めていたほど優秀。そして、優秀な同僚と共に謎を解読する。
1.デービッドはユダヤ人。日本語ができる。
2.王(ワン)。中国人。オカルト好き。
3.イラージ

後に分かるが、賢司の父は、日本のタブーに触れた為に殺された。

父親は、2000年以上近く続く神社の宮司の家系で、賢司もまた継承する権利を持っている。

それで、日本古来の神道を紐解いていくことになる。仏教の伝来による神仏習合、敗戦後の外国からの圧力などにより、日本の神道は骨抜きにされている。

神道とは、日本人のアイデンティティである。自然に対して畏怖の念を抱き、森羅万象全てに神が宿ると考える。祖霊を祀り、祭祀を重視する信仰。

中国人のスパイの話が入る。皇居にある宮中三殿にアマテラスの御神体がある。ここに、2つの棺がある!?伊勢神宮は八咫鏡がある。

この小説にも、大嘗祭(だいじょうさい)に忌部氏の名前が出てきた。また、年間行事では新嘗祭が最も大事で、稲作が日本の原点である。日本は瑞穂の国である。

・〜20%

主人公は、京都にある籠神社(このじんじゃ)の末裔。元伊勢の一社で「元伊勢籠神社」と呼ばれる。元伊勢とは、現在の神宮の地に還る前に、一時的に祀られた場所。天の橋立の付近にある。宮司の海部(あまべ)家は83代も続く家柄。海部氏系図は、現存する日本最古の系図で国宝指定。最初の先祖はホアカリといい、アマテラスの孫として登場。神武天皇と血が繋がっているとされる。籠神社には、天照大神、豊受大神を祀る。

籠神社の起源は真名井神社で、その神紋は六芒星(ろくぼうせい)=ダビデの星。

ヘブライ人は、アラム語を使い「ヒラガナ」に似ている。主人公の父が残した文字。

ミャンマーのマナセ族は、イスラエルの失われた10支族と、イスラエルが公認している。

古墳から出土した埴輪、山伏の格好、神輿の文化など、諏訪大社の御神体の守屋山は、イスラエルにあるモリヤ山、御柱歳(おんばしらさい)の存在など、日本にはイスラエルと共通するものが多い。

神道は、多神教ではなく絶対唯一神信仰であった可能性がある。天皇は君主というよりは、日本最高位の司祭という見方。

即位の礼を経て、大嘗祭(だいじょうさい)の儀式を行った天皇のみが、霊的に現人神となる。

下鴨神社の次の宮司となる男が大臣を殺害した話を挟む。それは、消されていく神道信仰を憂いたため。

・〜30%

伊勢神宮は、皇室の皇祖神ではないかもいう疑問から始まる。

外宮から参拝すること、外宮は毎日2回の食事を出しているが、内宮は年3回。天照大神が外宮に食べに来ている論がある。だとすれば、最高神なのに何故?の疑問が残る。
また、内宮は八咫鏡、外宮は非公開で謎。

7.8世紀、41代、女性の持統天皇が現在の地に伊勢神宮を造営した。そして、明治天皇まで天皇は来ていない。皇祖神なのに何故?の疑問が残る。ちな、40代の天武天皇は夫で、日本書紀、古事記の編纂を指示した天皇。体外用が日本書紀、国内用が古事記。

また、日本神話で天照大神が主人公なのは天岩戸のみと極めて少ない。この言い方はは、高天原にスサノオ降臨は、彼が主人公という位置づけなのだろう。

伊勢神宮の神職は、6の職階があり、祭主、大宮司は、皇族や皇族の関係者。

旧宮家と呼ばれるのは、マッカーサーが皇族11宮家を廃止したため。そのため、現在、皇位継承問題が出てきている。

鳥居は、2本の柱が立つタイプもある。東京の三囲神社(みめぐり)など。また、最古の神社と云われる奈良の大神神社は、注連縄で結んでいる。アラム語でトリイは入口。エッサは運べ、ワッショイは神が来た。

神道、ユダヤ教、後にイスラム教は偶像崇拝を禁止。

日本人とチベットのYAP遺伝子は似ている。アフリカからの一行が別れた説。

・〜40%

伊雑宮(いざわのみや)は、伊勢神宮の発祥の地といわれ、天照大神の御魂が祀られている?神紋が六芒星で、京都の真名井神社と同様。

15代天皇の応神天皇のとき、秦氏の渡来以降、日本に多くの文化をもたらした。陵墓も巨大化した。本拠地は太秦(うずまさ)で、全国各地に勢力がある。

秦氏が創建したと伝わる八幡神社は日本で最も多い神社で4万ある。加えて秦氏関係として、稲荷神社が約3万、八坂神社、白山神社、松尾神社、金比羅神社など、日本の約半数以上を占める。因みに、神社本庁の管轄は8万、管轄外は4万。

外宮を管理していたのは、約100年前まで大幡氏で、秦氏の子孫と云われる。

神宮の称号は、天皇に関係している神社のこと。

熱田神宮は尾張国三宮なのに、草薙の剣を祀るのに疑問。そもそも、敗者の剣とも云われている。スサノオがヤマタノオロチを斬った時に体内から出てきており、負けた側から出た剣。加えて、ヤマトタケルが火を払うなどに使ったが、後に彼は死亡しているので不吉など。ただ、山で死んだ時に剣は持ってきていなかった。

重要なのは、スサノオがヤマタノオロチを斬った勝者の剣で、天理市にある石上神宮に祀られている。布都御魂剣(ふつのみたまのつるぎ)。物部氏の神社で、ニギハヤヒを祀っていた可能性。仏教を推し進める蘇我氏、聖徳太子に破れてから、ニギハヤヒは日の目を浴びなくなった可能性。

神宮の式年遷宮で、社のない土地は、20年間は小さな祠が造られ、中には心御柱(しんのみはしら)が隠すようにある。天照大神は、日本を支配するために、最高神として都合のいいように書き換えられたのではないかの疑問。その上に存在する何かを迫る展開。

・〜50%

8世紀頃に、皇位継承に勾玉が使われていた史実はない。

神社は住民同士の寄り合いの場であったが、日本人の信仰を抜いていくために、公民館が建てられた説。

イスラエル大使館で謎に迫る。ユダヤ教の写真と日本神話の共通点の多さ、家系図もほぼ同じ。謎を知られたくない組織により命を狙われる。発砲してきた犯人は、イスラム原理主義のフィリピン人だった。

ヤコブはイスラエルの民の祖。イスラエルを征服したのはダビデ王。

カムヤマトイワレビコスメラミコトは、神武天皇の生前の名前。神武の名は死後に送られた諡(おくりな)。

アラム語のヤー・ゥアトは神の民族のことで、ヤマトとも聞こえる。

豊受大神の別名は、天御中主神(アメノミナカヌシ)で、古事記のみに登場する、宇宙を創生した最初の神。

・〜60%

八咫烏が、3本足であることは表記されていない。本居宣長など国学者も2本足だと言っている。

京都の祇園祭の山鉾(やまほこ)巡行は、1100年以上前から続く祭りで、疫病退散を願っている。八坂神社は、牛頭天王(ごずてんのう)とスサノオが合体した祭神。驚くことに、中東の絨毯が巻かれ、ペルシャ、イラク、アフガニスタン、エジプトなどの絵が入っている。これが、日本の伝統的な祭りというのに疑問だらけ。ギオンとシオンは似ている。

ユダヤ教ではメシアがまだ降臨しておらず、予言書から、あと約200年と迫っている。それが日本人という解釈をする人も少数いる。

エンヤラヤーの掛け声は、日本語では無意味だが、私はヤハウェ(神)を賛美します。

また、17日は神輿渡御(みこしとぎょ)もある。この日は、旧約聖書にると、大洪水のあと、ノアの方舟がアララト山に漂着した日。

キルギス人は、日本人を兄妹と信じている。各地に散らばったイスラエル人のルーツを共に持つからとか。

アミシャーブは、1975年に設立された、失われた10支族に関する調査機関。

イスラエル人は、沖縄に行き、黒潮に乗り淡路島近郊にある沼島に上陸。そこから、日本という国を観察して淡路島に上陸。そして四国へが、国生みの順番に繋がる説。ほかの島は別の仲間。この沼島が、オノコロ島ではないか説。本居宣長は、江島説。沼島には自凝島神社(オノゴロ)があり、天御柱(あまのみはしら)ともとれる上立神岩もある。

京都にある、木嶋坐天照御魂神社(このしまにますあまてるみたま)は、秦氏が建立。アメノミナカヌシ、オオクニヌシ、ホアカリ(ニギハヤヒ)、ニニギ、ウガヤフキアエズの5柱を祀る。ここに、真の天照大神が隠されている説。三柱鳥居が有名だが、これは三位一体を表し、秦氏が景教(キリスト教系)であった証拠とも。

・古事記に最初に登場して宇宙を創生したアメノミナカヌシ
・出雲国をニニギに差し出したオオクニヌシ
・ニニギは、天孫降臨で、天照大神の命を受けて統治しにきた
・ウガヤフキアエズは、初代天皇である神武天皇の父親

・大和国を差し出したホアカリ(ニギハヤヒ)。彼はニニギの兄で、弟のニニギの前に大和国を支配していたのではと云われ、タブーとなっておりどこの神社にも祀られていない。ニギハヤヒの系統が、籠神社(この)の海部氏(あまべ)ではないか説。かつての天皇家が隠したい歴史?

日本最古の前方後円墳は、弥生時代末期、3世紀前葉の徳島にある荻原古墳群。徳島の青石が奈良などにも使われている。

徳島には、秦、大和、倭の字を使う姓が多いという。また、和歌山に同じような地名が多い。イギリスがアメリカで故郷の地名をつけた流れかも。

イザナミの冠の神社は徳島しかない。

阿波忌部氏は、3世紀から住み続けている。

10世紀に編纂された全国の神社3000社を記した延喜式神名帳には、うち50の神社が徳島にあり、19社が古事記に出てくる神社を社名としている。これは他県に比べて圧倒的に多い。

・〜70%

穴吹町にある磐境神明神社には、自然石の神殿跡があり、2005年の四国放送テレビのフォーカス徳島でも、イスラエル大使館が徳島公式調査をしたことを伝えている。

また、剣山の宝蔵石神社は、宝を保管する蔵の石の神社の意味。

アークには、3種の神器が収められ、モーゼがシナイ山で授かった十戒の石版、モーゼが海を割った杖であるアロンの杖、薄いパンのような完全食を入れるマナの壺。

10代崇神天皇(すじん)の生前の名前が、初代の神武天皇と同じの謎?

八咫烏という、神道と天皇家の秘密を守る組織がある。

出雲国では、10月は神無月ではなく、神在月。稲佐の浜は、タケミカヅチが、オオクニヌシに国譲りを迫った場所であるが、稲佐とは、否(No)と佐(Yes)からきている説。

出雲大社は、千家氏が宮司を務めてきている。96mの古代高層神殿があったと云われるが、古代国家があった証拠は出ておらず、ぽつんとあった説。つまり、大きな国では無い?古墳も4世紀からしか見つかっていない。ただ、山から大量の銅剣が見つかっており、剣がついておらず、祭祀に使われた説。

オオクニヌシには、さまざまな名前がつけられており、大国主とは、天照大神側に敗れた国津神の総称ではないかという説。

・〜80%

1666年に建立された出雲大社の鳥居には、主祭神はオオクニヌシではなく、父のスサノオになっている。現在はオオクニヌシ。なぜ中世に変わったのか?また、なぜタケミカヅチの名前が全く無いのか?出雲国風時には、国造りは記載されていない。

出雲大社は左右非対称の社殿構造で珍しい。また2礼4拍手1礼。八幡神社本宮の宇佐神宮も同様。

丹波国一宮(京都中部と兵庫県東部)の出雲大神宮が元宮とも云われる。

アマテラスとスサノオの誓約で、五男三女神(ごなんさんにょしん)が生まれた。

アマテラスがスサノヲの持っている十拳剣(とつかのつるぎ)を受け取って噛み砕き、宗像三女神。

アマテラスの「八尺の勾玉〜」を噛み砕き、5柱が生まれ、うちアメノオシホミミは、ニニギは子供。ニニギは、神武天皇の曽祖父。

天皇のアイデンティティを失った日本人は弱体化するので、外国スパイが活動している。女系天皇になれば矛盾が生じる。いままで、女性天皇はいるが、女系天皇はいない。愛子様は、男系天皇であり女性天皇。問題点は、愛子様が天皇になり、その子が男でも女でも、女系天皇になる点。かつて例がないので問題となっている。

内宮の御神体は八咫烏で、ヘブライ語で「わたしはありてある者」。これは、モーゼが神の名前を聞いたときに答えられた言葉。アークともとれる身船代(みふなしろ)に収められている。10代・崇神天皇が伊勢神宮に遠ざけたとも。

外宮の御神体は、非公式なので推測だが、もともと真名井神社(籠神社の奥宮)の御神体の「マナの壺」。真名井神社の神紋は、ダビデの紋章だけど、日本では籠目紋(かごめ)として使われてきたもの。

元初の最高神は、豊受大神説。

・〜90%

諱(いみな)とは忌む名前で、古代に貴人や死者を本名で呼ぶことを避ける習慣があったことから、転じて人の実名・本名のことを指すようになった。

忌部氏に、この忌の文字がついているのは、中臣家(藤原家)と同等の格があったが、藤原家が力を持つようになり、歴史から消されていったという説。

天照大神と同様に、神威が強すぎて外に遷された神様として、倭大国魂神社(オオクニヌシの荒魂)がある。

十種神宝(とくさのかんだから)は、先代旧事本紀(せんだいくじほんぎ)という神道における神典に記されたもので、沖津鏡、辺津鏡の2種は籠神社にあり、8種は不明。主人公の父の目的は、ニギハヤヒの再興の可能性。

41代持統天皇は、孫に皇位継承をするために、日本初の女帝から孫という構図を、天照大神を女神に見立てることにして、天孫降臨神話を作っていった可能性。持統天皇の、御名は、高天原廣野姫天皇(たかまのはらひろのひめのすめらみこと)で、高天原がついた唯一の天皇。

朝廷が古事記、日本書紀を編纂した際に、矛盾を無くすために多くの神社から家系図や文献を押収したが、全てが押収された訳ではなく、国宝の海部氏系図(あまべし)などが一例。

天照大神が男神であった可能性は高く、更に前の太陽神として、大日霊貴(オオヒルメムチ)。天照大神の別称とも。

「神の同時存在の法則」

神道には、一霊四魂、分魂と呼ばれる考え方があり、魂が天と繋がる直霊と呼ばれる一霊と、その魂によってコントロールされる4つの魂から成り立っている。それは、荒魂、和魂、幸魂、奇魂。天照大神の荒魂は、伊勢神宮でも別の神として荒祭宮として別宮に祀られている。大国主に至っては、その和魂は、日本書紀で大神神社の大物主という名の神として祀られている。

・〜100%

天皇家は神宮には参拝してこなかったが、大和では、大神神社、大和神社、石上神宮には参拝していた。

神宮発祥の伊雑宮(いざわのみや)は、南ユダ王国のイザヤの宮、籠神社の古称は、吉佐宮(よさのみや)で、北イスラエル国のヨシュアの宮。

五十鈴川(いすず)は、イエスの御名(みな)イスースから。五十鈴宮は、元は伊須々御宮。

内宮には、徳島の磐境神明神社と同じような石積みがあるらしい。また、INRIという、イエスが十字架に張り付けられた時の文字があるとか。また、アークがあるとか。

キリストの復活と天岩戸伝説には類似点がある。

外宮にヤハウェ(YHWH)を祀り、内宮がイエス・キリストなのか?

日本の天皇は現在125代。うち、神の名がつく天皇は3人。八百万の神と融合させた神武天皇、一神教と融合させた崇神天皇(10代)、景教と融合させた応神天皇(15代)。

天照大神の正体は、心御柱と大国主のなかに封印されたニギハヤヒ、名のない元初の神を合祀した集合体?

世界の歴史の中で、12歳までに自民族の神話を教えることを止めた民族は、全て100年以内に消滅した。

各自が日本のルーツに興味を持つことが、いまの日本人にとって必要なことではないかと啓蒙の意味で著者は最後を締めくくった。

感想:電子書籍なので容量が分からず読み始めたが、とにかく長かった。久々にこれほど長い本を読んだ。ただ、古事記や日本書紀、神社仏閣、日ユ同祖論、徳島の地理に興味がもともとあるので、天照大神とは一体何者で、徳島がどこまで関わっているのかを、まだ推測の域ではあるが知ることができた。サスペンス調に描かれ、誰が誰だが名前が分からなくなりもしたが、そこは私にとっては重用なことではない。天皇のルーツがイスラエルにあることは、絶対に公表はされないであろうが、あまりにも類似している点など、天皇家というか、日本の中枢を占めてきた家系に、秦氏やイスラエルの外部からの血が入っている可能性は極めて高く感じた。遠い昔のことであり、どちらにせよ、日本人として外国の思想が入りすぎている現状は確かに残念だとも思った。独立した国であるのならば、もっとアイデンティティを子供の頃から教えるべきだ。ただ、天皇家をほぼみんなが慕っているのは、すごいことであると思う。

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