聖書と共に

罪のない者が、まず石を

ヨハネ福音書の8章
 イエスは夜明け頃、又、宮に入られると、
人々が皆、御元に集まって来たので、イエスは
座って彼らを教えられた。すると律法学者たちや、パリサイ人たちが、姦淫をしている時に捕
まえられた女を引っ張って来て、中に立たせた上、イエスに言った。

「先生、この女は姦淫の場で捕まえられました
。モーセの律法の中で、こういう女を石で打っ
て殺せと命じましたが、あなたはどう思います
か」
彼らが、そう言ったのは、イエスを試して、
訴える口実を得るためであった。しかし、
イエスは身を屈めて、指で地面に何か書いてお
られた。彼らが問い続けるので、イエスは身を
起こして彼らに言われた。

「あなたがたの中で罪のない者が、まず、この
女に石を投げつけるがよい」
そして、又、身を屈めて、地面にものを書き続
けられた。

 これを聞くと、彼らは年寄りから始めて、
ひとりひとり、出て行き、ついに、イエスだけ
になり、女は中に、いたまま残された。
そこで、イエスは身を起こして女に言われた。

「女よ、みんなは、どこにいるか。あなたを罰
する者はなかったのか。」 女は言った。
「主よ、誰もございません」イエスは言われた
「私もあなたを罰しない。お帰りなさい。今度
は、もう罪を犯さないように」

ここからバックストンの「ヨハネ福音書講義」
から、抜粋し、ご紹介します。

【1~5節】主イエスは罪人の友である事が知ら
  れていました。ですから、パリサイ人は
  ここで主を陥し入れようとします。その
  罪人を罰するならば罪人の友でない所を示
  します。主が負ける様に思われました。
【6~7節】その人々に、自ら省みる機会を、お
  与えになります。他の人々を、さばきたい
  と思うならば、まず、初めに自分の心を
  吟味したいものです。
【8節】主が地面に描いておられる間、沈黙の
  中でパリサイ人のその良心が動き出しまし
【9節】良心が働いたので、ついにこの結果に
  なりました。皆、出て行ったのです。
【10~11節】ここに神の愛の働きを見ます。

この順序を見て下さい。初めに黙想の働き、
次に、良心の働き、終わりに愛の働きを見ます
。主は、様々な手法をもって私達を黙想させら
れます。病気、あるいは他の事柄によって黙想
をお与えになります。
 それから、ご自分の言葉をもって良心を働か
せられます。けれども、最後はいつも愛を働か
せて下さいます。

 神の律法の前に罪人が、他の罪人を裁く事は
できない。
 神はどのようにして、イスラエル人をエジプ
トから救い出して下さいましたか。当時エジ
ト人はこれを、追撃し滅ぼそうとしましたが、
主は雲の柱となってイスラエル人を守って下さ
いました。その雲の柱は、エジプト人にとって
は暗闇となり、イスラエル人には光明となりま
した。

今、この場所でパリサイ人達は、この女性を追
撃して滅ぼそうとしました。しかし主は雲の柱
となって、パリサイ人達と、女性の間を隔てら
れました。その隔てがパリサイ人には暗闇とな
り、彼らは自分の心の暗い事を覚えました。
しかし、この女性には光となりました。

主はこの女性と共に残られました。罪人は、
そのままで主の前に留まるならば実に幸いです
私達は汚れた罪人でした。どこで罪の赦しを
得たかというと、主の前に立ち止まった時でし
た。
 けれども、これは不思議な事ではないでしょ
うか。この義なるパリサイ人や、聖書に精通し
た学者達は、主の前に立つことができませんで
した。
主は神の律法の恐ろしい義を、この人々にお示
しになりました。そういう人々は恐ろしい義の
前に立つ事ができません。
けれど、罪人は、その前を逃げ去りません。
なぜなら罪人は自ら、その罪を知っているから
です。
   中略

「私も、あなたを罪に定めない」
世のさばき主は、この言葉をおっしゃいました
私達にも、この恵みの言葉を語られます。
けれども主は、罪人に、このことを言うために
ご自分の命を捨てなければなりませんでした。







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