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札幌・円山生活日記

『ゴールデンカムイ』の聖地で雛人形めぐり~野外博物館「北海道開拓の村」~

北海道開基百年を記念して開設された「北海道開拓の村」。明治から昭和初期にかけて建築された北海道各地の建造物を54haもの敷地に移築復元・再現した野外博物館です。人気漫画や実写映画版『ゴールデンカムイ』 に同村の建物等が度々登場し作中の世界観が味わえる『聖地』です。また同村では2月17日(土)~3月20日(水・祝)の予定で年中行事「桃の節句 ひなまつり」を開催中です。

本日は「北海道開拓の村」の年中行事「桃の節句 ひなまつり」鑑賞です。映画『ゴールデンカムイ』の聖地めぐり(前編/後編)を済ませ村内10建物に展示されている明治から平成までのひな人形23組を巡ってきました。 

「北海道開拓村」 へのアクセスは地下鉄東西線「新さっぽろ駅」バスターミナルの「北レーン10番乗り場」よりJR北海道バス「新22開拓の村行」に乗車。約20分で「北海道開拓村」に到着です。

【1.旧札幌停車場】

「北海道開拓村」のエントランスホールは「旧札幌停車場」。明治41年(1908年)に建てられ昭和27年(1952年)まで使われた「札幌停車場」をエントランスホール/管理棟として再現したもの。チケットを購入し同時にカウンターに置かれている「ひな人形マップ」を入手します。

「ひな人形マップ」。村内10建物に展示されている23組のひな人形の所在が示されています。このマップをもとに村内を反時計周りで歩きます。まずは「旧札幌停車場」内の待合室に展示されている2組です。
「昭和初期」と「昭和28年(豆雛)」のひな人形が展示されています。

【2.旧開拓使札幌本庁舎】

ビジターセンターも兼ねる「旧開拓使札幌本庁舎」。1973年(明治6年)に現在の北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)の場所に建設された建物を再建したもの。

1階入口には「雛」マークが置かれています。その他の建物もひな人形が置かれている場所には同様のマークが示されています。
2Fラウンジに展示されている「昭和50年のひな人形」(左)と「昭和44年のひな人形」(右)。

【3.旧来正旅館】


旅館兼待合だったという「旧来正旅館」には「大正14年」(右)と「昭和初期(展示棟由来)」の2組。
「大正14年」のひな人形は立派ないわゆる「御殿飾り」で「御殿」内には男雛・女雛、三人官女、五人囃子が並んでいます。 

【4.旧三〼河本そば屋】

小樽市で栄えたという「旧三〼(マス)河本そば屋」には「昭和29年(展示棟由来)」の1組のひな人形が展示 。

【5.旧武井商店酒造部】

「旧武井商店酒造部」は石炭荷役、回船業を営んでいた武井家が明治19年(1886年)頃に古宇郡泊村に建てたもので明治28年(1895)頃から酒造業を開始。当時の設備の展示があります。

座敷には「大正中期」と「昭和10年」の2組の展示です。

【6.旧武岡商店】

新ひだか町で米穀、雑貨、荒物などを扱ってきたという「旧武岡商店」。その店舗部分には「昭和2年」のひな人形。

座敷内には「昭和9年のひな人形」(奥)と「昭和32年のひな人形(手前)」が展示されています。

【7.体験学習棟】
「体験学習棟」では伝統遊具の工作体験などが可能です。またひなまつり時期のイベントとして折り紙でひな人形を折ることもできるそうです。

その一角の4組のひな人形。左から「大正10年のひな人形」、「昭和20年代のひな人形」、「昭和30年のひな人形」、「平成2年のひな人形」。

「8.旧青山家漁家住宅」


「漁村群」の「旧青山家漁家住宅」。青山家は安政6年(1859年)に山形県から渡道し小樽沿岸を中心に鰊建網などを経営した大漁家。漁夫が寝泊まりしたヤン衆部屋。

「昭和5年(展示棟由来)」のひな人形は親方家族が暮らした大きな母屋の中の仏間に展示されています。
 
【9.旧松橋家住宅】

農業及び土地会社経営に従事したという旧松橋家の洋風の事務所と和風の住宅部分がある建物。
住宅部分に展示されている「昭和29年のひな人形」(左)と「昭和32年のひな人形」(右)に絵入掛図(奥)。

【10.旧浦河支庁庁舎】
「旧浦河支庁庁舎」は明治30年(1897)に北海道庁が郡区役所制度を廃止し支庁制度を設けた結果として浦河村に置かれた支庁庁舎。建物には「明治末」「大正8年」「昭和5年」「昭和21年」の4組展示 。
左から「明治末期」、「大正8年」、「昭和21年」のひな人形。
「明治末期」のひな人形は男雛が向かって右側。京風の古式スタイルです。現在の皇室の天皇(向かって左側)/皇后(右側)の並び位置は明治時代の終わり頃から日本でも西洋に準じて取り入れらたルールだそうです。関東式の男雛・女雛の並びはそれに準じています。
その「明治末期」の女雛。気品あるお顔です。
「大正8年」人形では男雛が向かって左側になっています。
向い側に置かれている「昭和5年のひな人形」でも同様でした。以上で『ゴールデンカムイ』の聖地で雛人形めぐりは終了です。ありがとうございました。

なお年中行事「桃の節句 ひなまつり」の期間中には様々なイベントが開催されています。「見どころ案内」や「ひな人形の片付け体験」は今後も参加可能なようです。

「北海道開拓の村」
札幌市厚別区厚別町小野幌50番1 011-898-2692 E-mai:info@kaitaku.or.jp
開村時間
4月1日~4月30日
午前9時~午後4時30分(入村は午後4時まで)
休館:毎週月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日が休館)
5月1日~9月30日
午前9時~午後5時(入村は午後4時30分まで)
無 休
10月1日~3月31日
午前9時~午後4時30分(入村は午後4時まで)
休館:毎週月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日が休村)、年末年始(12月29日~1月3日)

年中行事「桃の節句 ひなまつり」
展示期間:2月17日(土曜)~3月20日(水曜・祝日)
展示時間:9時~16時30分
展示場所:旧札幌停車場、旧浦河支庁庁舎、旧来正旅館、旧青山家漁家住宅、体験学習棟など
(2024.3.8)

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