飼い猫の遠吠え

とにかく気持ちは前向きに寝る間を惜しんでほふく前進・・・

忘却録

2009-03-11 02:08:18 | 読書・映画のたしなみ
映画『少年メリケンサック』 ★★★☆☆(3つ位)

監督・脚本:宮藤官九郎の二作目。前回の『真夜中の弥次さん喜多さん』では、とんでもない不条理っぷりを炸裂させて、見るものに笑いと感動(?)を与えてくれた訳ですから、もちろん二作目も期待大。主役には、今をトキメク宮崎あおい。そして、なぜか佐藤浩市までいる訳ですから、期待しないほうが無理な訳です。もちろん銀杏BOYZの活躍も・・・(ゴイステ、懐かしいなぁ)。

で、

絶対お笑いで来ると思っていたために、どうも思っていたものと違うという印象が強かったためでしょうか。途中で中だるみしかたらでしょうか。宮崎あおいの可愛さが際立っていて彼氏とのラブラブな姿に腹が立ったからでしょうか(ヲイ)。佐藤浩市の演技は良かったのに、キ○兄の朴訥な田舎ものな演技で相殺しようしてもやっぱり隠し切れないものがあったからでしょうか。

・・・なんて書いてみても、面白い作品には間違いなく、そこかしこの小ネタ満載で最後まで飽きることなく見られました。何はともあれ、普通に映画のストーリーに仕上がっていたのが何よりもビックリしただけですので、突拍子の無い作品だと思わずに何の先入観無く見に行けば、とても楽しい時間を過ごせること請け合いです。個人的なオススメは、田辺誠一のTELYA様とエンディング曲。えぇ、えぇ、本編と関係ないですが。


本『プリンセス・トヨトミ』万城目 学 ★★★☆☆(3つ位)

「鹿男あをによし」がドラマ化、「鴨川ホルモー」は映画化とノリにのってる万城目学の最新作。この二作品は、今読んでも面白いですし、やっぱり高評価をつけていた自分としては、とても楽しみな作品・・・というのは、上記の映画やチームバチスタなどで裏切られる結果となっているのですが、さてこの作品はというと・・・。
うーん。今までのようなワクワク感がちょっと不足気味。危うく放り出しそうになりました。話としては、相も変わらず壮大なホラ絵巻が綴られるわけですが、今回のはちょっと乗っかりにくい感じでした。自分が関東だから・・・だったらいいのですが、関西の人の感想を聞いてみたいところです。とはいえ、最後にちょっとジンと来たのは、めっけもの。



本『向日葵の咲かない夏』道尾 秀介 ★★★★☆(4つ位)

明日から夏休みという終業式の日、小学校を休んだS君の家に寄った僕は、彼が家の中で首を吊っているのを発見する。慌てて学校に戻り、先生が警察と一緒に駆け付けてみると、なぜか死体は消えていた。「嘘じゃない。確かに見たんだ!」混乱する僕の前に、今度はS君の生まれ変わりと称するモノが現れ、訴えた。―僕は、殺されたんだ。半信半疑のまま、僕と妹・ミカはS君に言われるままに、真相を探る調査を開始した。


ということで代わりのワクワクとして見つけたのがこの作品。
死んで別のものに生まれ変わって犯人探しという、良くありそうな内容を無理なく収束させていく流れに感心。ミスリードや真相も分かりそうで分からない、そもそもこの主人公と家族の立場がどのようなものなのかが薄ボンヤリしたままで進んでいくことで、読む人に先読みをさせないように作られているので、先が気になって仕方が無いのです。「好き嫌いの分かれる作品」「無理の多い展開」と評価が分かれるようですが、そんな些細(?)なことは置いておいて、映像化なんて出来ない小説でしか見ることの出来ない世界、自分はオススメしたいです。

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2 コメント

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あっ! (sanae)
2009-03-11 18:05:11
最後の本、今手元に・・・・
ネコさんのこれ読んじゃった、期待大に膨らんじゃったじゃないですか!
いいですか?いいんですよね?
良い本ですよ (かいねこ)
2009-03-12 17:31:42
>sanaeさん

あらま、偶然ですね。sanaeさんが手にとるような小説を読むようになるとは、自分も少しは、まともな選択が出来るようになりましたかね(笑)。
推理小説のような、ホラー小説のような、なかなか不思議な作品です。油断しないように(?)楽しんで下さいませ。

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