<彫刻家>大河原タカノリの作品集【現代カノン派】・彫刻・絵画美術館

新制作展彫刻家/元新構造展会員/日展彫刻家画家大河原隆則の作品・クンストインハイデルブルク賞クリスチャン日本彫刻家

【自伝】3

2023-03-18 | 日記

それは、部屋の中が薄暗い日に

起こった。おそらく小学一年だったろう。

梅雨か、春先の薄ら寒い家の中で

薄暗くした部屋の中、

「この前、買ってきた本、持って来い。」

「そして、読め。最初から。」

その本は、兄が、買ってもらった本で

私のではない。

兄は、私よりも二つ上だ。

徐に持ってきて読もうとするが、

読めない、ひらがなの羅列。

私は、まだ、ひらがなさえろくに読めない。

「読めない。」

「そんなわけ無いだろ、、読んでみろ。」

「あ・・・い・・・ん。。。??」

「何で、読めねえんだ?」

バシッ。

一発目のビンタが来た。イッテッ

「もう一回、読んでみろ。」

「う・・・ら・・か・・??」

「馬鹿か?」

ビシッ。余りに痛く、強かったので。

痛い、、、涙が出る。

「泣くな。」

バシッ、バシッ。往復ビンタが来る。

痛かったら、泣くだろう。。

泣けなくて、、正座をずっとしている私は、

誰なんだ、そして、泣く度、殴ってくる

お前は、誰なんだ??

20発は、食らったか。。もう頭と耳が痛い、

止めてくれ。。。

誰か。。。

そんな事が、何度かあった幼児期を過ごした。