毎日が日曜日・・・のようなもの

仕事もリタイア 家での生活を中心に気楽な毎日
明るい引きこもり人生を送っております

朝からノスタルジーな気分です

2015-03-21 11:45:10 | 日記
夕方近くなっても気温が下がらず
残暑厳しい
ある年の 夏の終わりごろのお話です

東海道線を利用して
藤沢ー熱海間を通勤していた時期がありました

東海道線はよくまるんですね
理由は・・・強風 車両点検 線路の点検 いろいろです

その日の理由は忘れたけれど・・・止まった
ため息と共にの外に目をやれば・・・

イヤでも人目を引く古ぼけた二階建てのアパート
古いから目に入ったのではなく
そのアパート・・・外壁が看板だらけ

証券会社 不動産 サラ金業者 薬局にスーパー コカコーラにボンカレー♪・・・と
ノスタルジックなアパートだったから

ふと・・・
線路側 2階の角部屋に裸電球が灯った
そこが台所であることはすぐわかった
アルミ鍋の大きいのや小さいのが
使い込んだフライパンやまな板がブラブラ下がり

やわらかく温かい黄色の灯の下で
夕飯の支度を始めるおばあさん
手際よく 無駄の無い動き  
電車の窓からはおばあさんの胸元当たりまでしか見えないけれど
料理の達人であることは間違いない

アパートのドア突然開き・・・
ジョーロを手にしたおじいさんが出てきた
玄関先に所狭しと置かれている植木鉢に水をあげに出て来たようだ
ステテコ姿のおじいさんはベランダの丸椅子に腰を下ろし
タバコを吸いながら夕涼み

夕暮れの外のさを
気持ちが悪いほど効きすぎた冷房の車内から
何かの物語を見るように魅入っていた

おばあさんが外に向って叫んだ
おじいさんがその声に気が付き 曲がった腰を伸ばしなら立ち上がる


食卓には温かいお味噌汁 出来上がったばかりのサバの味噌に
手製のぬかみそ漬けと小芋の煮っ転がし
(想像ですが・・・)

わけもなく忙しく
仕事に追われ時間に追われお金に追われていたあのころ

私にもこんな素敵な老後が用意されているのだろうか?!
何からも追われる事のない
ゆっくり時間が流れるような・・・

電車はその時
アナウンス放送と共に ゆっくりゆっくり動き出し

私は未来の私に 「いつまでも仲良く元気でね」と別れを告げた

今も私はあの時のおばあさんの台所を真似ている
ぶらぶら下げて ごちゃごちゃ置いて それでもそれは美しく清潔な

今も私はキッチンには裸電球をぶら下げて
黄色い灯りの下で料理を作る



(シェードはビーズの手作り・・・この灯りが大好きです)

今でも私は軒先には朝顔の鉢を置き
雨ざらしの丸椅子をポツンと置いている



   むかしむかしの車窓からの大切な思い出 




今日のランチ(昨晩の残りですが いつもの黄土色の世界へようこそです
ゴボウは酢ゴボウ風味 ひじきは油炒め風 切干大根はショウガ風味・・・一応全部違うんですね
器の中身はお餅入り卵スープです♪

ノスタルジー・・・満載のランチですね
いただきます