プチ早期退職者の資産運用+αブログ

個別銘柄:キヤノン(2014年NISA分がようやく売れた)

 2014年1月にNISAで買い、2019年枠へのロールオーバーを余儀なくされていたキヤノンをようやく売ることができた。


キヤノンの値動きと売買

 キヤノンは日本を代表する企業の一つなので、改めの説明は不要かもしれない。NISAのロールオーバーに関する記事を書いた際、2014年枠のキヤノンについても書いた。2020年2月の記事だが、その時の説明文と状況はあまり変わってないと思うので転記しておく。

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 キヤノンは、オフィス事業(複合機等)やイメージング事業(カメラ等)等の従来からの主力事業の市場縮小で長らく成長が止まっている。しかし、東芝メディカルを買収して注力しているメディカルや、アクシスコミュニケーションズを買収して注力している監視/ネットワークカメラの今後の展開に期待している。気長に待つつもりで、継続保有に不安はない。 
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 先の記事の後、期待して気長に待ったものの成果はそれほど出てきておらす、株価の戻りも鈍かった。しかし、最近は日経平均の上昇につれて上げてきた。2006年末から今月末までの月足チャートに私の売買履歴を追記したものを以下に示す。



 NISAで買ったのは2014年1月24日で、3,190円で100株買ったその頃までの値動きを見て、リーマンショク後や民主党政権末期の時期を除けば3,000円が底値のメドという印象をもっていた。それで配当落ち後で小安くなっていたタイミングで買った。

 その後、2月頭には底を打って2015年には4,500円超えたが、下げに転じてチャイナショックで2016年央にまた3,000円割れとなった。その後は上げに転じ、2017年から2018年にかけては4,000円を超えていた月も長く、利食うチャンスは十二分にあった。しかし、いい銘柄を底値圏で買ったつもりだったので、特定口座移管でいいという思いがあって売ることを考えなかった。

 2018年は米中貿易摩擦が激化して年末に向けては市場環境も悪く、株価がNISAでの買値を下回りそうだった。買値より下で特定口座移管すると損なので、2019年枠へのロールオーバーを余儀なくされた。

 2019年も株価は冴えない動きを続けたが、3,000円割れの期間は限定的だろう思い、特定口座で2019年11月20日に2,980円で100株買った。2020年には予想外のコロナショックもあり大きく下げた。この時期、私は保有銘柄の組み替え等を進めたが、資金の都合と他の銘柄との兼ね合いの結果、2020年7月29日に1,800円で100株、2020年11月12日に1,890円100株を買い増した。特定口座では計300株の保有となった。

 コロナショック後は在宅勤務の増加に伴うプリンターの特需などもあって業績は回復していき、株価も2022年にようやく買値を上回る水準に戻した。その後また3,000円割れとなったが、2023年に入って少しずつ戻し始めた。NISAの制度変更によって2019年NISA分はロールオーバーできないため、利食える機会があれば欲張らずに早めに売ろうと考えていた。それで、2022年高値に近づいた2023年5月25日に3,500円でNISA分を売った

 結局、9年4カ月もかけて売却益は3万円ちょっとで利益率9.6%、年利換算1.0%という低成績になってしまった。その間、銀行の定期預金よりはずっとよい利回りの配当をもらっていたが、投資として成功したとは言えない結果となった。


キヤノンの業績の推移

 上記の月足チャートと概ね同じ期間になるが、2007年12月期以降のキヤノンの売上高と営業利益の推移は次のようになっている。


 出所:マネックス証券|銘柄スカウター

 コロナショク時の2020年12月期を底に回復してきているが、大きく伸びていく感じはなく、元の水準に戻っての頭打を懸念させる感じになっている。

 これまで主力事業だった複写機やプリンターは市場縮小で伸びないし、利益率も高くない。カメラも伸びないがネットワークカメラには期待、メディカルの存在感は出てきても利益寄与はまだ限定的、半導体露光装置やパネル向け装置等のインダストリアルはまずまずといったところ。セグメント別の売上高と利益は次の通り。


 出所:マネックス証券|銘柄スカウター


 最近の業績の状況説明は以下に記載されている。

2023年第1四半期 決算説明会資料 2023年4月26日


JPXプライム150指数構成銘柄に選定

 5月26日に価値創造に着目した新指数、JPXプライム150指数構成銘柄が発表された。財務実績に基づく「資本収益性」と将来情報や非財務情報も織り込まれた「市場評価」という、価値創造を測る二つの観点から選定した銘柄だということだ。

 キヤノンも無事選ばれた。今年に入って株価が上げてきて1株純資産(3,094円)を上回り、PBR1倍割れを回避できたからだろう。キヤノンより収益力が高いと思っているトヨタ自動車が選ばれなかったくらいなので。

JPXプライム150指数構成銘柄


取締役会が高齢過ぎる

 キヤノンに関しては、取締役会が高齢過ぎることも書き残しておきたい。高齢者だから能力が低いという訳ではないだろうし、それなりの実績も上げられてきた方々だ。特に御手洗会長はそうだと思う。しかし、組織としては若返りを図ることは必須だろう。

 株主総会の通知が来た時と、株主総会での取締役の選任に関する東洋経済の記事を見た時のツイートを引用しておく。


上のツイートで引用している記事は以下。


 懸案だったNISA分の処理も無事に終わった。今後の組織の若返り、事業転換の進展に期待し、特定口座分は期間を気にせず長期投資するつもりだ。

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