多摩爺の「時のつれづれ(神無月の26)」
下々が心配することではないが(内親王の結婚記者会見に思う。)
上皇陛下、上皇后陛下の初孫(元赤坂の姫様)が、
すったもんだのあげく降嫁され、一般庶民の仲間入りをされた。
とはいえ・・・ その降嫁を、国民の皆がみな、諸手を挙げて祝福しているわけではない。
つい2ヶ月前までは、婚約者家族の金銭問題や、婚約者の容姿や応対について、
メディアは問題視していたにも拘わらず、
婚約者の帰国が決まり、結婚の日取りが宮内庁から発表されると、
急に手のひらを返したかのように、批判や非難の声を取り上げることはなくなり、
メディアが挙って、祝福ムードを作り上げていた。
皇室の慶事だけに分らんでもないが、賛否の意見が真っ二つに分かれるなかで、
賛成に肩入れしすぎた報道に・・・ いささか辟易していたが、
お得意のダブルスタンダードだと思えば、この国のメディアの劣化は、末期状態に陥っている。
本来ならご結婚されたことについて記者会見を行い、
事前に提出された5個の質問に応えられた後、幾つかの質問に応じられる予定だった。
ところが、前日の夜になって宮内庁から、お二人の発言は冒頭のみとし、
事前提出していた質問には文書で回答するとし、
文書が配布された後、お二人は退席し追加質問は受け付けないと発表され、
その通りの会見になっている。
これには、ちょっと・・・ ガッカリどころではないだろう。
双方向で、受け応えすることがなくなったいうことは、
最早、結婚に関する記者会見は形式であって、本音は結婚宣言と言うのが正しいのかもしれない。
婚約者は、自らの家庭内で解決すべき諸課題を、
最後の最後まで姫様に頼り、すがりついて逃げ切りを図った。
婚約者の家庭内でのスキャンダルと結婚は、
相手が皇室の方でなければ、ここまで問題視されることのない事柄である。
なぜ・・・ このことに触れる記者会見を開かねばならなかったのか?
結婚会見の前に、片をつけておくべきことを放置し続けた、
婚約者の責任は極めて重いのではなかろうか?
これは、あくまでも私の、個人的な信念になるが、
「経済的な事柄がキチンとできないルーズな人間は、他人から信用されない。」と思っている。
婚約者の職業を揶揄するつもりはないが・・・ 他人から信用されない方が、
弁護士という、他人から頼られる仕事を職業にするというのだから、
これはもう、お笑いとしか言いようがない。
また、姫様も姫様である。
記者会見で、皇族であるにも拘わらず、
婚約者の家庭内の金銭トラブルの解決に、自ら関わったと述べている。
これは、婚約者の母の元婚約者に対して、圧力がかかったことは否めず、
皇族の一員が・・・ 民事に介入したことにはならないだろうか?
また婚約者の留学に関しても、元々予定していたことを早めたと述べている。
これは、他人から生活の援助を受けたことが、トラブルの起点となり、
客観的に捉えれば・・・ とてもお金を持ってるとは思えないような婚約者の、
キャッシュディスペンサーになっていると勘ぐられても・・・ 致し方ないだろう。
会見では、援助できなかったと、ハッキリとした口調で述べていたが、
お金の出入りに関しては、けっして表に出ることはないので、真相は闇の中にあり、
こればっかりは、だれにも分らず・・・ 発言の裏を取ることは不可能である。
そもそも・・・ 姫様
あなたの蓄えは、血税である。
あなたの頭のなかに、そのことがあったのだろうか?
さらに会見においては、前日の夜になって、宮内庁から発表があったとおり、
「誤った情報が、事実であるかのような印象を与えかねない質問が含まれていることに、
強い恐怖心を受けたことから、多くの人やカメラの前での質疑応答に、
強い不安を感じている。」とも述べている。
残念なことは、国民の頭のなかにあるモヤモヤが、なんであるか理解することなく、
あなたは・・・ 不安に感じる恐怖として受け止め、批判を誹謗中傷であるとしたことだろう。
事前に発表した複雑性PTSDを盾にして、
会見では背後で自ら糸を引いていたと発言したにも拘わらず、
肝心なところは・・・ 病気のせいにして巧みに逃げてしまい、
空疎な会見を演出してしまったことは・・・ 「ずるい。」と言わざる得ない。
私個人的には、内親王さまのご結婚については、祝福したいと思っていた。
とはいえ・・・ そこまでに至る過程が、あまりにも稚拙であり、
困ったときには、論点をずらして逃げを図るなど、
だれにでも分りそうなことを、しらっと述べてるあなたが可哀想であり、残念で堪らなかった。
あなたは、皇族の公人と私人のあり方について一石を投じ、とっても大きな波紋を広げてしまった。
それはそれで、勇気のある行動だと取ることもできるが、
一方で、父上が求めた「多くの人が納得し喜んでくれる状況」に対して、
あなたは会見において「それぞれの方の、お気持ちがあると思います。」とはぐらかしてしまった。
さらに、自分たちに好意的な人々に対しては、なんども感謝の言葉を述べたものの、
批判的な人々に対しては、強い衝撃であり、恐怖心を受けたと非難しており、
この発言だけは聞くに堪えず・・・ 残念の極みといっても、いいのではなかろうか?
いままで皇族の方々は、常に・・・ より広く、より多くの国民に寄り添ってこられたが、
元皇族となった姫様は、ハッキリとした口調で、
自分たちに好意的な人々に感謝すると、感謝の対象を特定されていた。
国民を意識的に区分して、発言されたということは、元皇族の肩書きなど、もうどうでも良くて、
皇室とは縁が切れ、一般人なったとの意志表明に他ならないと思うが、
そう受け止めて良いものだろうか?
説明すべきことは、例え火だるまになっても、キッチリ決着をつけてほしかった。
そうであれば、納得し・・・ 祝福しようと思っていた。
それが、父上の求めに応えることだと思うが、どうやらそんなことは頭の中にはなかったようだ。
お二人の結婚について、国民の賛否はおそらく半々なんだと思うが、
私は正直なところ、天皇陛下の後継には興味があるが、こういった話には全くもって興味がなく、
ニューヨークでもどこでも、とっとと行ってくれぐらいの感覚で・・・ どうでも良かった。
私は基本的に悪口は好まないが・・・ 30歳にもなっている皇族の思考って、
この程度(皇族の民事への介入を平然と口走っていた。)なのかと思うと
なんだか可哀想になってしまったというのが偽らざる心境だ。
なんでそんなにも被害者になりたがるのか、
なんでこうも偏った見方しかできないのだろうかということに、
傍らには法律家を目指す伴侶がいて、7時間もかけて事前に打ち合わせしたというのに、
知識も知恵も乏しく・・・ 情けなくなってしまう。
会見に臨まれたお二人の背景には、祝いの席だというのに・・・ 金屏風がなく、
着席されたひな壇には、彩りを添える花すら置かれてない、驚くほど簡素な会場だった。
皇族の方々に自由がなく(私人のウェイトが小さく)、自由を求めるお気持ちは分るものの、
限られた自由のなかであっても、
公人として献身的に務められるお姿が、当然であるかのように考え、
多くの国民が、そこに畏敬の念を持っていることも・・・ 偽りのない事実だと思う。
それにしても・・・ ハナから海外に拠点を置くことを前提にして、
婚約者の留学を早めたと言ってたが、
この国のロイヤルファミリーの生活って、そんなにも窮屈で息苦しいものなんだろうか?
自ら求めて皇族に生まれてきたのではないとしても、血税で育ち、血税で学んで来られた方が、
成人後は公務に励まれてきたとはいえ、結婚後は海外で生活し、海外に納税することを、
前々から考えていたなんて・・・ 軽々に口にしてほしくはなかった。
下々が心配することではないのは・・・ 百も承知だが、
また新たな課題となり、火種となって燻らなければと・・・ 老婆心ながら心配しつつ、
勇み足になりかねない、危なっかしい会見だったと記しておきたい。