今日の一言

日々の生活の中で見つけた「なぜ・なに」について書いています。

久しぶりの学会参加

2024-03-30 17:34:28 | Weblog

 大学院では喉頭学を専攻しました。そして私は日本喉頭科学会において医学博士の学位を取得しました。院生の頃は毎年春に開催される日本喉頭科学会で自分の研究を発表しました。開業してからもこの学会に出席したいとずっと思っていたのですが、いつも花粉症の患者様が多くなり仕事が忙しくなるため、なかなか実現しませんでした。しかし今年は京都で日本喉頭科学会が開かれる事になったので、数年ぶりに出席してきました。

 会場に到着後、第1会場に入ってからSe-Heon Kim先生のダビンチによる喉頭のロボット手術についてのキーノート・レクチャーを聴く事ができました。コロナ禍になってからほとんどの学会はネット配信になっていたので、ライブで学会に参加するのは本当に久しぶりでした。加えて今回は英語の発表を聴講する事ができたので、私はアメリカ留学していた頃を思い出していました。

 その後は、高齢者の 喉頭・下咽頭癌の治療マネージメントのシンポジウムを聴きました。座長は先ほど講演されたKim先生と藤田医科大耳鼻科教授の楯谷先生でした。このシンポジウムも全て英語で進行しました。いつものようにいろいろと私の頭の中では疑問が浮かんできました。質問をしようと思いつつ、日本語をどのように英語に訳そうかと迷っているうちに機会を逃してしまいました。アメリカにいる頃は英語で考え英語で話していましたが、さすがにその時はそれができませんでした。自己嫌悪に陥りつつも、英語をしゃべりたい そんな欲求がわいてきました。

 私がアメリカのNIHに留学していた時に、韓国から1人の喉頭学者(耳鼻咽喉科の先生)がラボに短期留学されてきました。その先生は私の喉頭内筋の電気生理学に関する研究に非常に興味を持って下さり、いろいろディスカッションをして研究内容を深める事に貢献してくれました。帰国後はしばらくメールでやりとりをしていましたが、今ではそれもなくなりました。そこで私はKim先生にその先生の事を聞いてみようと思いつきました。

 会場の外に出られてから私は英語でKim先生に話しかけました。するとその先生の事をご存じのようで、現在はパーソナルクリニックを開業されていると教えて下さいました。短い時間でしたが自分の頭の中を英語だけに切り替えて会話をする事ができてとても嬉しかったです。後で知りましたが、Kim先生は韓国の耳鼻咽喉科学会の理事長をされているご高名な先生でした。

 やはりライブで学会参加をすると、楽しくて意外な出会いがあり、貴重な体験をする事もできていいものです。また5月には大阪で学会があるので是非参加してみようと思っています。