陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

ホームセンターには暮らしの夢がある

2023-11-23 | 自然・暮らし・天候・行事

かねてからの念願だった、現住まいぷちリフォーム計画の一部。
朝の仮眠室のカーテンの架け替えが本日無事終了! この現住まい、海風がよく入るせいなのか、とにかく窓際が汚れやすい。加えてここ数年の大雨のひどさで傷みがち。そのカーテンがかなりボロボロになっていて、一部は仮設のシートで覆ったり、破損部分だけ切り落として隠してはいたものの。夏場は陽当たりがよくていいが、冬はとにかく寒い! ということで、秋のうちに厚手のカーテンの新調を急いだわけです。

購入先はあちこちのホームセンターを回ったあげく、ニトリに決定。
窓際二箇所、税込2万円以内。今夏の冷蔵庫やPCの買い替え、買い増しに比べたら安いですが、入院や法事の予定もあったので、けっこうな出費になりました。でも、気分転換したかったわけです。

明るめの色合いにして吊ったものの、昔のカーテンと違って吊り具がプラスチック製。
重量があるので壊れないかと冷や冷やします。念のため、古いカーテンのしっかりした金具を保管しておくことに。

さて、それでビフォーアフターどうなるかと言いましたらば。
なかなか展示中の美しい部屋のようにはいきませんでしたね(微苦笑)。そりゃそうです、室内には雑駁なよけいな荷物があったり、古い家具があったり、壁紙もくすみがちで。まあそれでも、以前の幽霊屋敷にも見えたこの部屋の惨状よりはいくらかマシといったところ。

ホームセンターでは、とても美しくインテリアを配置していますけども。
いざそういったオシャレな家具を持ち込んでも、屋内自体が古びていたり、散らかっていたりすれば、見栄えは劣ってしまうわけですね。なにかこう高貴なお姫様をお持ち帰りしたのに、泥くさい小屋に住まわせているみたいで申し訳なさがあります。購入者の私の判断で、フェミニンなカラーにしたわけですよ。

きれいな調度品を買って家の中を整えたい。
そういった人生の輝きを見出すために、ふだん、ホームセンターの店員さんは商品を美しく衛生的に見せる努力をされているのでしょうね。店員さん自体もかなり清潔な制服を着ていますし。

畑作業をしたあとに、除草シートやブロックなどを買うことがあって。
車に積み込んでもらったりもするのですが。けっこう腕が細そうな女性スタッフさんにも、重いモノを丁寧に運んでもらって感謝しています。

お金を出したら物が買える。お金さえあれば何でも好きなものが手に入る。
資本主義世界ではあたりまえのことですが、でも、自分の手もとに届くまでに、その商品をどれだけの手を介して生み出され、包まれ、運ばれてきたのか。たった何百円かの食品であっても、当たり前のように享受するインフラやサービスであっても、誰かの苦労があるから、自分たちの暮らしが明るくなっているのです。

そうしたあたりまえの事実、この社会の仕組みを、会社で働き、お金の流れや人の動き、ものの行き来を知るまでは、私は噛みしめたことがなかったのかもしれません。

古いカーテンは擦り切れて繊維がこぼれ落ちてしまうほどでしたが。
このカーテンを作ったひとにも会社にも、それなりの技術があったのでしょう。そうした人の労働に感謝しつつ、お別れを述べて捨てることにしました。断捨離に励んでいたころは邪魔なものはのべつまくなく殴り捨てていたものですけれども。いまのインフレの世では、自分の手元に置くものひとつとっても大事に厳選したよいものを長く使っていこうと思うのです。


(2023/11/12)







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