「第5回働く者のセミナー 「派遣法「改悪」――非正規労働そのものを問う―」」
労働者派遣法が衆議院を通過しました。国会では派遣労働について議論されてきましたが、しかしそこでは派遣労働や非正規労働についての真実、その社会的存在についてはほとんど語ることすらされませんでした。
今回のセミナーでは、労働者派遣法「改悪」の意味を考え、そして全労働者の4割弱、2000万人にも及ぶ非正規労働者の存在について議論してきたいと考えます。
今回の「改正」案では、資本は派遣労働者を3年ごとに入れ替えれば、事業を続けることが出来るようになります。特定26業種も廃止され、雇用期間は3年に制限されます。資本にとって使いやすい派遣法に切り替えようというわけです。
これに対して、民主党や共産党、社民党などは、派遣労働は「臨時的、一時的な仕事」に限るというこれまでの“原則”を守るべきだとして、この法案に反対しました。「派遣労働が固定化される」、「正社員への道が閉ざされる」というのですが、これは正しいのでしょうか。
実際には、派遣労働者や非正規労働者の多くが、正規労働者と同じ仕事をし、それにもかかわらず、低賃金、低保障雇用に苦しめられています。だとするなら、問題は派遣労働者や非正規労働者の雇用を「臨時的、一時的」なものに限定せよということではなく(労働者の中に差別を持ち込むことにならないか?)、むしろ非正規労働者も正規労働者と同じ基準で、働いた時間に応じた賃金や保障を受けられるようにするということの方が重要な課題ではないでしょうか。
労働者、とりわけ非正規労働者は、自分たちの困難や苦悩がどうして起こり、それを解決するにはどうして行けばよいのか、大いに議論し、理解を深めて行きましょう。
チューター 林 紘義(社会活動家、歴史・経済研究者) 著書「哀惜の樺美智子」「第一次安倍政権の“二大前科”を問う」「アベノミクスを撃つ」など多数
日時 7月26日(日)午前9時~
会場 豊島区立勤労福祉会館(池袋駅西口徒歩10分)
主催 働く者のセミナー実行委員会
連絡先 練馬区春日町1-11-12-409 全国社研社 TEL 03-6795-2822
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