まずマーラーの6番だが、私が最初に実演に接したのはもうかなり昔、東京文化会館での早川正昭・東京大学管弦楽団だったと思う。確か私がまだ小学6年とか、そんな位だ。
記憶が強いもので一番古いのは小澤征爾・新日本フィル定期だと思う。その後、井上道義さんで4回、佐渡さん、ベルティーニさんとか多くの名演に接した。
今回、都民響は池袋での公演であったが、この芸術劇場で6番を過去に聴いた記憶は無い。そんなことを演奏前、着席しながら考えていた。
団員が出てきた。コンミスさんは団員達と一緒に登場。今回の配布プログラムの「ごあいさつ」は彼女が寄稿していた。指揮者.末廣さんとの思い出等にも触れていた。
チューニングを終えて、指揮者が登場した。すっとオーケストラ全員が立ち上がる。
引き締まった顔ばかり、演奏が出来る!という嬉しさというよりも、なんというか、しっかり演奏するぞ!という気迫を感じた。
曲が始まった。低弦のあの行進リズムの強さ、厚みに驚く。極めて集中度の高い音色というべきか。深呼吸をさせないほどの緊張ある演奏が続く。
全体に非常に重厚な演奏だった。
私が若干気になったといえば、ある主題を管楽器から弦楽器等に受け渡す時の音量の差がやや不統一かな..と思った程度。
私の席(中央2Fやや左)の関係もあったのかもしれないが、木管がやや強く聞こえた。
ただ、あとはHnのOさんの安定したソロ(彼女は本当に凄い方だ)、第一ティンパニの女性奏者の闘志というか、なんというか鋭い刀剣で、会場の空気を斬りまくるような圧倒さ、
第2楽章(アンダンテ)の弦の音程も良かった(なんとなく、指揮者への長年の感謝の意のように思えた)。
またこのアンダンテ楽章の一つの頂点と思っているホルンが全員であたかも天国の階段を一歩一歩上がっていくようになっていく場面
ここでは指揮者の意向か、Perc.6人がカウベルを鳴らし、Hn以上の音を奏でていて驚いた。普通はここはHnが強調される。
フィナーレ、練習番号156の3小節目、第1トランペットの主題(この主題はそれまで長調だが、ここは短調になるところ、、ここも一般にはこの主題が高らかに響くのだが、敢えてなのか、
弦楽器群を強調させていたのも興味深かった。
また前に戻るが、フィナーレ練習番号109の5小節後のヴィオラ→セカンドヴァイオリン→ファーストヴァイオリンと受け継がれるリズム(譜面添付)は、とても明瞭に聞こえて、息をのんだ。
ハンマー3発は指揮者の意向。担当奏者が木づちを持って180度反り返り(いや、そこまではいかないか..)、体幹ギリギリのところまで反り返り、叩いていた。
例の第一ティンパニ奏者の真後ろだ。凄い轟音で2Fで聴く私でさえ、恐怖を感じたが、ティンパニの女性は平然としていて、これまた驚いた。
練習で経験しているとはいえ、少しは身体が動くかと思ったが、微動だにしなかった。
最後の一音がホール内に消えてからの拍手。、お見事であった。
フライング禁止については注意書き、アナウンス等、対策が施されていたが、今回の演奏は、そういうことをさせない!という空気感が強かった。
そういうことで都民響公演は終わった。ただ、最後に嫌なことを書いてしまうが、聴衆そして団員達、数日内に誰も微熱とか起きないことを切に祈りたい。私は全く元気である。.
記憶が強いもので一番古いのは小澤征爾・新日本フィル定期だと思う。その後、井上道義さんで4回、佐渡さん、ベルティーニさんとか多くの名演に接した。
今回、都民響は池袋での公演であったが、この芸術劇場で6番を過去に聴いた記憶は無い。そんなことを演奏前、着席しながら考えていた。
団員が出てきた。コンミスさんは団員達と一緒に登場。今回の配布プログラムの「ごあいさつ」は彼女が寄稿していた。指揮者.末廣さんとの思い出等にも触れていた。
チューニングを終えて、指揮者が登場した。すっとオーケストラ全員が立ち上がる。
引き締まった顔ばかり、演奏が出来る!という嬉しさというよりも、なんというか、しっかり演奏するぞ!という気迫を感じた。
曲が始まった。低弦のあの行進リズムの強さ、厚みに驚く。極めて集中度の高い音色というべきか。深呼吸をさせないほどの緊張ある演奏が続く。
全体に非常に重厚な演奏だった。
私が若干気になったといえば、ある主題を管楽器から弦楽器等に受け渡す時の音量の差がやや不統一かな..と思った程度。
私の席(中央2Fやや左)の関係もあったのかもしれないが、木管がやや強く聞こえた。
ただ、あとはHnのOさんの安定したソロ(彼女は本当に凄い方だ)、第一ティンパニの女性奏者の闘志というか、なんというか鋭い刀剣で、会場の空気を斬りまくるような圧倒さ、
第2楽章(アンダンテ)の弦の音程も良かった(なんとなく、指揮者への長年の感謝の意のように思えた)。
またこのアンダンテ楽章の一つの頂点と思っているホルンが全員であたかも天国の階段を一歩一歩上がっていくようになっていく場面
ここでは指揮者の意向か、Perc.6人がカウベルを鳴らし、Hn以上の音を奏でていて驚いた。普通はここはHnが強調される。
フィナーレ、練習番号156の3小節目、第1トランペットの主題(この主題はそれまで長調だが、ここは短調になるところ、、ここも一般にはこの主題が高らかに響くのだが、敢えてなのか、
弦楽器群を強調させていたのも興味深かった。
また前に戻るが、フィナーレ練習番号109の5小節後のヴィオラ→セカンドヴァイオリン→ファーストヴァイオリンと受け継がれるリズム(譜面添付)は、とても明瞭に聞こえて、息をのんだ。
ハンマー3発は指揮者の意向。担当奏者が木づちを持って180度反り返り(いや、そこまではいかないか..)、体幹ギリギリのところまで反り返り、叩いていた。
例の第一ティンパニ奏者の真後ろだ。凄い轟音で2Fで聴く私でさえ、恐怖を感じたが、ティンパニの女性は平然としていて、これまた驚いた。
練習で経験しているとはいえ、少しは身体が動くかと思ったが、微動だにしなかった。
最後の一音がホール内に消えてからの拍手。、お見事であった。
フライング禁止については注意書き、アナウンス等、対策が施されていたが、今回の演奏は、そういうことをさせない!という空気感が強かった。
そういうことで都民響公演は終わった。ただ、最後に嫌なことを書いてしまうが、聴衆そして団員達、数日内に誰も微熱とか起きないことを切に祈りたい。私は全く元気である。.
それゆえ、都民響としては今回は何としても公演したい!という想いは強かったと思います。
次回は非常に若い指揮者が振ります。楽しみです..が、コロナ収まっているか..。
いつもの東京文化会館ではなく、芸術劇場で。正面の荘厳なパイプオルガンも今回の演奏会の特別な雰囲気を醸し出していたかもしれませんね。
来年度のプログラムを見て、末広先生の指揮は今回で終わりなのかもと感じておりました。
心に残る良い演奏だったんですね。 聴きたかったです。